2025年7月10日 (木)

ワイン評価本でGamberorossoと並んでイタリアで有名なのがBibendaです。

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ビベンダはガンベロロッソのようにBicchieri(ワイングラス)ではなく、Grappoloグラッポロ(ブドウの房)1~5点までに分けて評価します。

よって5つのグラッポリ(ブドウの房)が素晴らしいワインの評価となります。

5 grappoli ーチンクエ・グラッポリ!

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テイスティング表現を見てみましょう。

まずは視覚検査:Analisi Visiva  

白ワイン Vino Bianco について4段階の色の表現があります。

Giallo Verdolino ジャッロ・ヴェルドリーノ(緑がかった黄色)

Giallo Paglierino ジャッロ・パリエリーノ( 麦わら色)

Giallo Dorato   ジャッロ・ドラート(金色)

Giallo Ambrato/Aranciato ジャッロ・アンブラート/アランチャート(琥珀色、オレンジがかった黄色)

イタリアの面白いところは、表現力が豊かなところです。

例えば、若いワインによくみられる、麦わら色が主体で淵の方は薄くなっている場合は、

Il colore : Giallo Paglierino con riflessi verdolini 、このRiflessiは時にSfumature(ぼかす)やUnghie(爪)といった表現を使ったりします。

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次に赤ワイン Vino Rossoを見てみましょう。

Rosso Porpora/Violaceo ロッソ・ポルポラ/ヴィオラーチェオ(紫がかった赤色)

Rosso Rubino ロッソ・ルビーノ(ルビー色)

Rosso Granato  ロッソ・グラナート(ガーネット色)

Rosso Aranciato ロッソ・アランチャート(オレンジがかった赤色)

 

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嗅覚検査 Analisi Olfattiva  について、つまり香りについて幾つかの観点をチェックします。

香りの質 Qualita' はいかに心地よい香りかという事を評価します。

ここで基本は4段階に分かれます。

①平凡な香りの場合、 Poco Fine( ポコ・フィーネ)

②中程度、まあまあ良い場合は Sufficientemente Fine (スッフィチェンテメンテ・フィーネ)

③いい品質の場合は Fine(フィーネ)

④とても良い、上質の場合は Eccellente(エッチェレンテ)

そして香りの表現はもちろんあらゆる表現があり自由です。

ですが、このコースは基礎を固める目的がありますので、グルーピングをして主体的な香りのグループとして捉える練習をしていきます。

香りの表現を学ぶにはとても有効的です。

この辺りについては次のブログでご紹介していきます。

 WSAイタリアワインソムリエ http://www.italia-vino.com/

開催コースレポート、受講生の感想などの記事はこちらからご覧ください。http://www.italia-vino.com/blog_index.html

Wsa

2025年7月 8日 (火)

今週末はトリノ市内の主要な博物館が入場無料ということで 古代エジプト博物館へ数年ぶりに行ってみることにしました。

折角なのでエジプト学者のガイド付きコース(7€)、夕食時間で空いてるかなと期待をして19:30~を選びましたが、20名ほどは参加されていたように思います。

花柄ワンピで登場したエジプト学者は、とてもテキパキ、ハキハキと話を進めとても優秀な方でした。

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1824年に創立されたので今年は201年目を迎えます。Collegio dei Nobili(1679年~貴族の寄宿学校は100年続いたがナポレオン侵入により閉鎖)だったこの建物をサヴォイアのカルロ・フェリーチェ王が買い取り、1832年には一般公開された。

カイロよりも先にでき、規模もこちらの方が大きいそうです。

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1900年代に入り、Schiaparelli(スキアパレッリ)氏、Farina(ファリーナ)氏率いる考古学者たちがエジプトで発掘し約30000点持ち帰ったという。

最初の部屋(2階に上がってすぐ)に最初のミイラがきれいに保管されている。さすがに写真に収める気がしなかったのですが、これは古美術市で購入したもので、出処などの確定はできないそうです。

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(真ん中の写真)カバ(ippopotamo)の彫像が沢山、守り神とされていてお墓の中に入っていたそうです。

この時代はお墓に入ってからもこの世と同じような世界が続くとされていたので、有力者であればあるほど、大きな敷地に部屋が作られ、使用人、パン作りの人(左写真)たちの彫像もたくさん飾られていました。

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3000年の歴史があるエジプト王朝時代。(左写真)髭があるので男性、つまりファラオ。その奥様が真ん中の写真。

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(左写真)パピルスにヒエログリフ文字が書かれており、スト(Sciopero)の内容が記載されており、世界初のデモ抗議だったと言われています。半年くらい続いたそうです。この展示室は庶民が住む村の様子が紹介されており、奴隷ではなく、賃金が支払われていたのです。

(右写真)地位の高い女性はかつら(Parucca)を使用していました。化粧道具なども展示してありました。この時代は女性にも権限があり、いろんな活動をしていたようです。ポンぺイ遺跡を見ても女性が本を書いたりして活躍していました。

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この最後の部屋はとても明るくなっていました。最近変更したばかりだそうです。

というのも、スフィンクスは太陽の光にさらされていますから、暗いと見え方が違うとなったそうです。そのため、今まで見えてなかったデザインや絵が明らかになりました。

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ファラオのラムセス2世の彫像が目立ってます。右写真は3メートルを超えるため、運び入れるのに苦労したそうです。

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更にこの部屋の隣が改修中で、1年以内には出来上がるという、アペリティ―ボもできるような部屋だそうです。

ガイド付きコースもいろんな切り口で開催されているようで、何度行っても楽しめることがよくわかりました。

2025.7.5.   エジプト博物館(トリノ)

2025年7月 5日 (土)

このコースで学べる事①として、イタリアワインソムリエに欠かせない、『アッビナメント(食事との合わせ方)』の授業があり、実践もございます。 

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世界のワインを学ぶソムリエコースでは、イタリアワインについて学べる内容は当然ながら限られます。

実際、イタリアは全20州で紀元前からワイン造りを行っているため、土着品種が500以上、クローン、バイオタイプなども含めれば1000以上もの種類があります。

さらに個々にまつわる歴史、ストーリーがあり、もちろん現在も発展し続けているイタリアワインの世界は複雑に感じることと思います。

このWSAイタリアワインに特化したソムリエコースでは、各州ごとに整理をしながら、とりわけ重要な部分、特色を分かり易く紹介して参ります。

『アッビナメント(食事との合わせ方)』

イタリアの場合、ワインは食事の際に欠かせない存在であり、食事をより美味しく頂くために必須と考えています。よって、イタリアワイン全般の特徴として、他国のものより比較的酸度が高いのも納得の理由のひとつです。

各カテゴリー、穀類(パン、米、トウモロコシ)、肉類(サラミやハム類、各種肉)、野菜(キノコやトリュフ含め)、チーズ(フレッシュ、カビ、セミハードなど各タイプ)ごとに

味覚特性を分析し、合わせるワインに必要な要素を導きだします。

難しいように思われますが、実際、各感覚をデータ化してグラフにすることで視覚的に分かり易くとらえることができます。一度行ってみると楽しい作業です。

ワインに対してはアッビナメント用の感覚分析なので、5-7つの観点だけチェックします。例えば酸度、アルコール、タンニンなど・・・

こちらもグラフ化して視てアッビナメント完成度を測ります。

更に、実践です。実際にこのお食事とワインを口にして、このグラフ結果を確認していきます。よって、データだけでなく、感覚でも納得することで、理解が深まります。

イタリアでもよく間違ったアッビナメントの例として、クリスマスシーズンに頂くパネットーネとシャンパン(仏)が挙げられます。  セオリーからしても、実際にテイスティングしてもパネットーネにはパッシートワインがよく合います。お試しください。

次回、WSAイタリアワイン専科ソムリエコースで学べること②は、イタリアのテイスティング用語です。

 WSAイタリアワインソムリエ http://www.italia-vino.com/

開催コースレポート、受講生の感想などの記事はこちらからご覧ください。http://www.italia-vino.com/blog_index.html

 

2025年7月 3日 (木)

Alpignanoの街にはもうひとつ、え、こんな場所に?という発見がありました。
1880年イタリアで白熱電球 (lampada a incandescenza )を発明したのは、Alessandro Crutoだったんです。
彼の発明を完成させたのが、あのトーマス・エジソンだったという訳です。
偶然にも2人は同じ年1874年の生まれです。

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彼の功績のお陰で電球製造工場がここAlpignanoにあり、重要な産業となりました。
女性や子供が働いていたそうです。
当時電機メーカーFILIPSもここに支店、工場などがあり、そのリタイアした社員たちがボランティアでこの博物館を運営しています。

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子供たち向けにも無料で見学会を行っており、その際見せるのがこの簡単電球作りです。
ジャムが入っていた瓶とフィラメントにシャーペンの芯を使って、両端を電極としてつなぎます。
フィラメントはカーボン(炭)なので、鉛筆の芯が代用できるんですね。
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アレッサンドロ・クルトは、初めはカーボンのクリスタル化(結晶化)を研究しており、人口ダイアモンド作りに励んでいました。

その後変遷を経て、1880 年 3 月 4 日にトリノ大学物理学実験室で、最初の電球を点灯しました。

1900年代初期に、彼の仕事に関連して、『Dora』ドーラという自動車メーカーがアルピニャーノに誕生します。

今流行りの電気自動車のまさに先駆け、馬車型の電気自動車が開発されていました。

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アルピニャーノの街には美味しいジェラート屋さんがあります。

そこで名物の『電球型のドルチェ』を頂きました。

電球 Lampadinaと書かれています。とっても甘かったです~。

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真ん中の写真は水飲み場で、トリノではシンボルのToro獅子の口から水がでています。

よって、トリノではTorèt と呼ばれています。

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暑かったので、リモナータが美味しかった!

Alberto Cruto博物館:https://www.ecomuseocrutosognodiluce.it/il-sogno-di-cruto/

アルピニャーノの驚き①活版印刷を現在も実践している出版社・印刷所タッローネ・エディトーレ:https://www.talloneeditore.com/ の記事はこちら:
 
2025.6.28  con Chiara e Laura di Scuola leonardo da vinci Torino, anche Amore.
 
2025年7月 1日 (火)

 
トリノからたった15分電車で行くと新たな発見がありました。
Alpignano駅から歩いて15分ほどのところに今も昔のやり方、つまりグーテンベルクの活版印刷で本作りを行っている『Tallone Editore』。 

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タッローネ氏は私を見るなり、和紙を名古屋の方から入手して使用していると、半ば自慢げに話してくださり、日本とのつながりを感じ、嬉しく思いました。
ここは活版技術を駆使した印刷所でもあり、また出版社でもあり、興味深いものが溢れていました。
紙の種類もさながら、インクは黒色だけでも100種類あるそうです。

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1700年代の活版印刷のアトリエ’atelier tipografico settecentesco】
3世紀にわたる ディジョン(Dijon)に始まり、パリ、そして1959年ここアルピニャーノに伝わる。
 

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Tallone活版印刷所では、文字を彫刻刀(bulino)で手彫りする。スタンプの材料は主に錫、鉛だとか。

文字の大きさは毎回、本のサイズに合わせる。真ん中の写真はある本の一ページだが、改行時に文字が切れないよう、言葉の間隔を調整している。

フォトポリマー樹脂など使用せず、パソコンのクリックで文字を打つこともなく、果てしなく時間のかかる手作業です。しかし、本の出来上がりを見ると風合いのある、代え難いものだと実感します。

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真ん中の写真は昔から使用される紙のカッターです。上のハンドルを手で回すと刃が斜めに降りてきて、カットがきれいに仕上がります。

右の写真は1400年代、つまりグーテンベルクが印刷業を始めた頃にイタリアに伝わった場所と年代が記されている。やはりローマ近郊に一番先に入ってきたようです。

活版技術そのものは中国や韓国が先だそうで、それをヨーロッパで印刷業として確立させたのがグーテンベルクだそうです。 

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【文字スタイルのアーカイブ l’archivio letterario del Novecento】

1930年代にアーティストたちによって文字スタイル(フォント)が開花した。特に広告の対象、目的に合わせてあらゆるデザイン文字が生まれた。現代ではその復刻版ともいえる文字が多様に使用されている。もちろんコンピューター仕様ですが。 私から見るととてもスタイリッシュな文字たちだ。

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 森の中に佇むこの工房は、緑と優しい日差しに囲まれ、癒しの空間です。

この環境で貴重な手工芸の本が生まれるんですね。

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お嬢さんも家業を引き継いでらっしゃいます。この部屋にはここで出版された本のサンプルが保管されています。

真ん中の写真は『ピノキオ』の原作で、挿絵もここで作ったそうです。紙の色は淡いブルーでシチリアの紙製作所のものだそうです。

フォントは『ガラモンド』、とても読みやすいので、定番の人気だそうです。なんとこの本600ユーロするそうです。

右側はレオナルド・ダヴィンチの『アトランティック写本』Codice AtlanticoにあるLudovico il Moroへの手紙で、ダヴィンチの初めての履歴書だそうです。

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【 parco con il mulino da carta, gli alberi secolari e le locomotive a vapore】

お庭にはオリーブオイルの搾油と同様な石臼があり、その昔紙づくりに使用されたものです。

森は樹齢100年以上の樹が生い茂っています。

そして蒸気機関車がこんなところに。 その昔、本と交換して入手したコレクションだそうです。それほど印刷した本が高価だったんですね。

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Editore italiano (Bergamo 1898 - Alpignano 1968)
 
1938年に出版社をパリで創立。 Maurice Darantièreを活版印刷技術の師として,彼から印刷プレス機を譲り受ける。マレ地区のあるホテルで 限定作品の数々が生まれた:i Canti di Leopardi, la Phèdre di Racine, le Lettres portugaises
チャールズ・マリン(1949年)がデザインした新しい活字よる彫刻でラディゲール鋳造所の型が造られ、『Promessi Sposi』(1951-52年)』3巻を印刷した。
その後1960年にここAlpignanoに印刷所を移し、今も家族で続けている。
  
タッローネ・エディトーレ:https://www.talloneeditore.com/
 
アルピニャーノの驚き②白熱電灯を発明したのはイタリア人Alberto Cruto の記事はこちら:
http://lci-italia.com/2025/07/lampadina.html
 
2025.6.28  con Chiara e Laura di Scuola leonardo da vinci Torino, anche Amore.
 
 
2025年6月30日 (月)

初めて、PIACENZAに来ました。滞在中のトリノからフレッチャロッサ(特急電車)でミラノで乗り換え、合計2時間ちょっとで到着。特にMilano-Rogoredo~PiacenzaのEurocityは空いていて、冷房もしっかり、とっても快適でした。

まずは駅から10分ほど歩きピアチェンツァ大聖堂(La cattedrale di Santa Maria Assunta e Santa Giustina) へ。

お昼休みがあるので、午前中のうちにやってきましたが、なんと正面は修復中で見られませんでした。12世紀頃のロマネスク様式の大聖堂は、ピンク色のヴェローナ大理石が下半分に使用されているそうです。

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中に入るとはカミッロ・プロカッチーニとルドヴィーコ・カラッチの天井画、更にSerassiのパイプオルガンが光っています。

グエルチーノのフレスコがあるクーポラに上るには午後の予約という事で、今回は見上げることに。只明かりがなく、次回にの楽しみにとします。

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今回待ち合わせた方が予約して下さった馬肉の美味しいレストラン『Antica Trattoria Dell'Angelo』 

まずは、ニョッコ・フリットと生ハムなどサルミをピアチェンツァの郷土ワイン『Gutturnio』(ブドウはクロアティーナとバルベーラ)、暑いので微発泡を選んで爽やかに頂きます。

州境ですがここはエミリアロマーニャ州なんだと実感した瞬間でした。

そしてワインを入れる容器が特徴的です。Scodella(スコデッラ)という磁器に入れて頂く伝統が見られる場所も減ったとか。調べると元々Ginoriが造ったそう...

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馬肉はステーキだけでなく、煮込みやタルタルまで。ピエモンテではファソーナ牛のタルタルをよく食べますが、馬肉は初めて。鉄分豊富とあって色は血液のようで、ほんのり甘味を感じる濃さがあります。しかし臭みもなく、意外とさっぱりしていて美味しい!

素晴らしいレストランでもがっかりさせられる事があるのがオリーブオイルですが、この店のオリーブオイルはトスカーナ産でフレッシュな青みがあり、お肉にピッタリ合いました。

よく来ているという知人は初のロバ肉(ASININA)の煮込みに挑戦。味見させて頂いたら、とっても柔らかく、これも臭みがなく、牛ほほ肉のようです。

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メインの広場はカバッリ広場(Piazza dei Cavalli)、騎士の広場ということで馬に所縁があるんですね。平日の昼下がり、人はほとんどいませんでした。

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シャンデリアLampadarioが美しいChiesa Ortodossa di San Fermo(サン・フェルモ正教会)

とても小さな教会で、祭司の方がまたとても親切で、犬も玄関先に置いて下さり、明かりも付けて下さいました。一見の価値あり、とても厳かなシャンデリアでした。

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知人のAcoさんとはお仕事?で知り合ったのですが、ようやく対面を果たし、ワインを頂きながらゆったり時間を過ごしました。ピアチェンツァの時間の流れ方が私には非日常的に、とても気に入ってしまいました。

次回観たいところを予習したのでメモっておきます。

1)聖マリア・イン・カンパーニャ教会 Chiesa di Santa Maria in Campagna
  1095年に開かれたピアチェンツァ公会議で法王ウルバーノ二世が第一回十字軍をエルサレムに向けて送る事をここで決めたそうです。イル ・ポルデノーネの作品が見られます。

2)聖シスト教会 Chiesa di S.Sisto

主祭壇にある【ラッファエッロのシスティーナの聖母】はコピーで、今ドレスデンにある有名な作品は元はこの教会にあり、1754年に売却されたそうです。珍しくキャンバスを使用。

3)ファルネーゼ宮殿 Palazzo Farnese

馬車コレクションと、”エトルリアのレバー”と呼ばれる貴重な収蔵品があります。

4)コッレージョ アルベローニ Collegio Alberoni

   アントネッロ・ダ・メッシーナの『Ecce Homo』のひとつがここに所蔵されています。ちょうどピアチェンツァ・カットリカ大学の真ん前です。博物館ではないので要予約だそうです。

2025.06.26

2025年6月26日 (木)

イタリアにはスプマンテ(瓶内2次発酵、メトドクラシコ)に特化した地域がいくつかあり、中でも有名なのは、ロンバルディア州フランチャコルタ、トレンティーノ・アルトアディジェ州トレントDOC,そして、ここピエモンテ州アルタランガDOCGです。

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Sboccatura

  『コントラット』で長年、デゴルジュマン(Sboccatura)(澱引き)の作業を担ってきたシャンパニスタ(と呼ばれていたそう)。

とてもお話し好きで語りながら、実際に昔のやり方を再現してくれました。

 https://www.youtube.com/shorts/CxejJrl9GXc



更にルミアージュ(動瓶)も実演してくれました。ここ『コントラット』では今でもこの工程を手作業で行っているそうです。 (下の真ん中の写真)

廻す角度は手が覚えているんですね。

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この『コントラット』が有名な理由のひとつには、この地下大聖堂セラーが、2014年ユネスコの世界遺産に登録されております。

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今の当主はGiorgio Rivetti氏です。 いかに土地、畑、郷土性が重要かを語ってくれました。

エプロン姿はGiogioさんのお姉さんです。お姉さんも畑が大事で、ずっと土、自然と向き合って働いてきたと話してくれました。

そして、今日は彼女の手料理を頂きました。

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ピエモンテ州アスティ県カネッリの町に『コントラット』はあります。

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2025.06.06  LCI-Kyoko

2025年6月24日 (火)

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ピエモンテ州イヴレアにColleretto Giacosaという町(集落)があります。コッレレット ジャコーザは『Madama Batterfly』(蝶々夫人)のリブレットを書いた作家の名前で、彼が生涯過ごした邸宅があります。ある部屋は日本の調度品で飾られているそうですが、一般公開はされていません。

偶然の出会いで、この町で茶道のプレゼンとお茶を振舞うことになりました。

まず、町をよく知る婦人がコッレレット・ジャコーザを歩いてガイドしてくれました。2

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『リストランテ デル モンテ』はシェフのルカさんとお姉さんのガヴリエラさんをメインに家族経営の郷土料理レストラン。ガブリエラさんはトリノの語学学校スクオーラレオナルドダヴィンチの先生もあり、私と繋がる理由です。

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通常の営業の他に毎月テーマを変えた料理イベントを催しているそうで、今回はこの辺りのERBE(ハーブ)を使ったランチを提供しておりましたが、本当にLUCAさんの料理は繊細で素直に美味しいです。

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シェフのルカさんと打ち合わせ。 どら焼きと生チョコを食べたこともないのに、作ってみたと言って

今回の濃茶の主菓子に使用しました。

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アモーレ(犬)はChiaraさん(トリノ校長)と一緒に参加。

茶道の歴史、そして抹茶のことなどプレゼンしました。

トリノの町中では『SUSHI』という言葉が定着し、沢山のSUSHIレストランが見られますが99%中国人経営のようです。日本茶を扱う店も数軒見ましたが、今回の参加者は初体験だったようです。

1人スポーツジャーナリストのカメラマンをなさっていたGiovanniさんが日本に先日行ってらして、大変気に入っておられました。私の代わりに日本のすばらしさをしっかり語って下さっておりました。

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ご参加された方がたの反応は、濃茶はAMARO(苦い)というか独特の風味で、ドルチェがないとなかなか厳しい。薄茶の方がやはり飲みやすい。どちらもまた飲んでみたい、美味しかったと仰ってました。

また『Ospitalita'おもてなし』『Eleganza エレガント』といったお褒めの言葉もたくさん頂戴し、私自身にとっても良い経験となりました。

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Giovanniさんが撮って下さったビデオ

https://www.youtube.com/shorts/ALR4RiL4a1c

2025年6月22日(日) Ivrea-Colleretto Giacosa- Ristorante del Monte


地方誌『Sentinella』の記事に掲載されました。

Sentinella_pubblicita

COLLERETTO GIACOSA. Sarà una mattinata dedicata alla Madama Butterfly di Giuseppe Giacosa, quella che si terrà, domenica 22 giugno, al ristorante Del Monte di Colleretto Giacosa. Un viaggio tra cultura, natura, tradizioni e gusto. La cucina dello chef Luca Berolatti incontrerà un'ospite d'eccezione: Kyoko Matsuyama, sommelier della cerimonia del tè giapponese. Sarà lei ad accompagnare i commensali nel suggestivo rito tradizionale giapponese del tè.

La giornata, però, comincerà già prima del pranzo, con un momento di scoperta del territorio e della sua storia. L'appuntamento sarà infatti per le 11.15 al piazzale antistante il cimitero di Colleretto Giacosa. Da lì, si partirà per una passeggiata attraverso i luoghi che furono cari al librettista di Giacomo Puccini, arricchita da aneddoti e racconti sulla vita dello scrittore e drammaturgo canavesano scomparso nel 1906 e su una delle sue creazioni più celebri: la Madama Butterfly. L'evento proseguirà appunto alle 12,30 con il pranzo al ristorante Del Monte. Al termine, il dessert ideato dallo chef canavesano sarà accompagnato dall'originale tè verde Matcha giapponese. Nella tradizione orientale, il rito del tè si protrae per ore e, come in questa speciale occasione, conclude il pasto. Kyoko Matsuyama, che da molti anni si occupa di far incontrare la cultura italiana con quella giapponese, indosserà per questa occasione il suo kimono da cerimonia e guiderà i presenti nella degustazione di questa antica bevanda.

2025年6月 1日 (日)

これからイタリア語を始めたい方、イタリア留学に備えたい方、イタリア旅行を考えている方へ

Lci


LCIイタリアカルチャースタジオでは、
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【参加方法】教室対面、または、オンライン(ZOOM)

【クラス人数】2~5名 ( ※2-3名:60分、4-5名:90分)

【日程】イタリア語レッスン 12回  

【受講料】33,000円(税込)


【お申込み方法】こちらのお申込みフォームにご入力ください。


【学習内容】テキスト Lezione 1- Lezione 4の途中まで

◎初対面の挨拶

◎自己紹介する (ーARE動詞、単数名詞、冠詞、前置詞、疑問詞)

◎レストラン、カフェ(BAR)での会話、注文について (ーERE動詞、複数名詞、定冠詞、疑問詞)

◎自由時間の使い方(ーIRE動詞、不規則動詞、前置詞、曜日、~が好きですの表現)


【お休みなどの対応】

LCIグループレッスンの場合、ご都合によって、オンラインで参加することもできます!

また、お休みされる場合、レッスンビデオをお送りいたしますので、ご自宅で学習して、無理なく次のレッスンに参加頂けます!


【初回レッスンで学ぶ『初対面の方との会話』】

VIDEO① 自分の名前を言って、相手の名前を尋ねる


YouTube: イタリア語講座 初対面のあいさつ①- LCIイタリアカルチャースタジオ


VIDEO② 自分の出身地を話して、相手の出身地も尋ねましょう。


YouTube: イタリア語講座 初対面のあいさつ②- LCIイタリアカルチャースタジオ

VIDEO③ 自分の住んでいる場所を言って、相手の在住地を尋ねる


YouTube: イタリア語講座 初対面のあいさつ③- LCIイタリアカルチャースタジオ

VIDEO④ 自分の仕事を話して、相手の仕事も尋ねましょう。


YouTube: イタリア語講座 初対面のあいさつ④- LCIイタリアカルチャースタジオ

VIDEO⑤ まとめ、全部通して、初対面の挨拶をしてみましょう。


YouTube: イタリア語講座 初対面のあいさつ⑤- LCIイタリアカルチャースタジオ


【お申込み方法】こちらのお申込みフォームにご入力ください.

※事前に体験レッスン(無料)受付中です。

LCIイタリアカルチャースタジオ  

その他のコースや留学などについてはお気軽にお問い合わせください。

2025年5月26日 (月)

5月10日(土)日本時間18:00~ ブライダのカンティーナと繋いで開催

インポーター:(株)フードライナーとのコラボにて実現しました。

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朝のトリノは雨模様でしたが、現地9時に着いた時はすっかり上がっていました。2
Braidaはピエモンテにいると、レストランでもエノテカでもよく見かけますし、またバルベーラ生産者のリーダー的存在だということを実感します。

このセミナーでブライダの歴史、なぜ有名なのか、つまり創設者Giacomo Bolognaの功績から、現代の環境変化がおびただしい中、発展し続ける現在の当主までご紹介いたします。

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 プレゼンの写真とビデオはこちらのリンクからご覧ください。https://docs.google.com/presentation/d/1Ug-tn5Rfs-Z40g5un4d-NV_zDMhmXDkYRWVYzqppvFE/edit?usp=drive_link

または下記リンクからダウンロード

braida_fotovideo_1.pptxをダウンロード

6ワインリゾートのお部屋から朝焼けの景色

1-歴史、ジャコモ・ボローニャ氏の功績、名前の由来、現当主について

『BRAIDA』の場所はモンフェッラート‐アスティのRochetta Tanaroの町にあります。ラファエラさんのおじいさまに当たるGiuseppe Bologna氏がこのいくつか畑を持っていらして、息子つまりBRAIDA創業者のGiacomo Bologna氏に受け継がれました。

苗字がBOLOGNAなのに、BRADAという名前はどこから来たのでしょうか。

おじい様は当時「Pallone elastico, Pallapugno」という手をラケット代わりにしてボールを打つスポーツをなさっていて、とても強かったところから、当時のチャンピオン、ブライダさんに似ていると、みんなにブライダと呼ばれていたそうです。よって息子はブライダの息子と呼ばれました。

というのも、この地域に4つの同じ苗字BOLOGNAのファミリーがいたので、区別するために、例えば、レストランを経営する家族は「ボローニャ ディ・ラザーニア」と愛称、あだ名をつける習慣があったんです。

そうして、1961年にGiuseppe氏がワイナリーをオフィシャルに開業する際に「ブライダ」と命名した訳です。

1961年 今日のテイスティングワインに選んだ「MONELLA」バルベーラのフリッツァンテが最初のワインです。この辺りではバルベーラ、モスカート、グリニョリーノが土着品種で当時から栽培されていますが、バルベーラは微発泡の軽いテーブルワインとして親しまれていました。

1969年、ASTIの国内コンクール( Douja d’Or di Asti )で金メダルを獲得したので、ジェノヴァ、ミラノ、トリノのフェアに無償で参加する権利を獲得し、これはGiacomoのバルベーラを世に知らせるきっかけとなりました。

Giacomo氏のワインの評価について、分かり易い例として、ルイジ・ヴェロネッリによるGiacomo氏のエピソードをお話ししたいと思います。

ルイジ・ヴェロネッリは1950年代~活躍した美食家でありワインや食の業界に大きな影響を与えたジャーナリストです。Giacomo氏が若くして亡くなったとき、彼のワインの素晴らしさだけでなく、人柄の素晴らしさにとても残念だと語っています。

初めて未だ無名のGiacomo氏に出会ったのは1950年頃のジェノヴァでのコンクールでした。Giacomo氏がVeronelliに自分のワインをテイスティングするよう勧めたところ、Veronelliは2日前にBOLOGNAのワインは飲んだのだけれど好みではなかったのだと話します。ところが、あとでBologna違いだったことが分かり、改めてGiacomo氏のワインを飲んだとき、一目ぼれしたそうです。

その後、ジャコモ氏との交流は深まり、1970年代ヴェロネッリはジャコモ氏の他、フランチャコルタで今では有名なMaurizio・Zanellaと共にカリフォルニアのレストランに招かれ、カリフォルニアのカンティーナを巡ります。そしてカリフォルニアワインの成功のカギのひとつに、有能なエノロゴ(醸造家)(プリンチペ・アンドレ・チェリスチェフ californiano André Tchelistcheff)の働きがあったことを知ります。彼はバリックを使ってカベルネやメルローなど決まった品種のワインを造っていました。そこでジャコモ・ボローニャ氏はヴェロネッリに言ったそうです。「確かに美味しい、けれど繰り返しである。飽きて仕舞うだろう」

その後、1982年にバルベーラとバリックを合わせるという改革をして造られたのが「Bricco Uccellone」です。今日のテイスティングワインですが、当時、先程話したカリフォルニアのエノロゴ、アンドレも成功を認めたそうで、バルベーラの地位を上げることに成功したのです。バルベーラのブドウは酸が高いことが特徴ですが、糖度も高くアルコール度が上がりやすい。それに対しタンニンが少ないので、バリックを使用することで木からタンニンを補うことができ、完全なワインに仕上がっているのです。

Giacomo Bologna氏を語るには足りませんが、彼の思いを引き継いで、BRIADAを発展させ続けているのは2代目、ラファエラさんとジュゼッペさんの兄弟です。そして更にその子供たちがいらっしゃいます。

写真は当日朝撮ったブリッコウッチェッローネの畑とバルベーラ(右写真)とモンテブルーナの畑とバルベーラ(左写真)です。

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BRAIDAは 5つのエリアに畑を持って、それぞれに適したブドウを育てています。

◎Rocchetta Tanaro 標高160m-

 砂質と粘土質が同等の割合に含まれた土壌; アロマ、濃厚な風味が生まれます。

 ◎Castelnuovo Calcea 230m- (il bacialeのワインのブドウ)

砂質、石灰岩:軽く、熱を地中まで通しやすいため、根っこが早期に働き始めます。

 ◎Costigliole d'Asti-240m- (主にLa Monellaのブドウ)

粘土質、石灰質、最良の日照;ボディと濃厚な香りが生まれます。

◎Mango d'Alba(LANGHE)500m-(ナシェッタ、シャルドネ)

石灰質、砂質、水はけ良し、植物の生命力が強い。過度の生産量にはならない。

◎Trezzo Tinella (LANGHE)450m-(ナシェッタ、シャルドネ)

砂質と石灰質の泥灰土(マール)、南向き、すり鉢状で標高が高いので昼夜の気温差がしっかり、ブドウの成熟はゆっくり。 

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 【 ワインテイスティング】

①白 イルフィオーレ(2023) Chardonnay 70% Nascetta 30%  セミアロマティック品種

②白LA  REGINA (2023)  ナシェッタ(ナ・チェッタ)“Nas-cëtta” セミアロマティック品種

Langhe DOC Nascetta

③赤 ラモネッラ  バルベーラの微発泡ワイン(シャルマ法)
Barbera del Monferrato frizzante DOC.

10日マセラシオン、4か月以上密閉ステンレスタンク

④赤 モンテブルーナ  温度管理したステンレスタンク2週間アルコール発酵 大樽1年熟成。

⑤赤 ブリッコウッチェッローネ
畑のある丘にL’Uccellone というあだ名の女性が住んでいた。女性の鼻は鳥のくちばしのようだった、いつも黒い服を着ていたことから名前が付いた。

20日間マセラシオン、バリック12か月、瓶内で1年熟成

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近くの親戚が経営するレストラン 『I BOLOGNA』