2025年3月29日 (土)

トリノ『Palazzo Caglignano』カリニャーノ宮はサヴォイア家レジデンスのひとつ、カリニャーノの王子の私邸で、リソルジメント博物館があります。
そんな素晴らしい建物で行われたバローロとバルバレスコだけのワイン試飲会。

イタリアの中でもピエモンテならではのイベントだと思います。

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ここで気になっていた生産者にかなり会うことが出来ました。

BIBENDA/FIS/WSAイタリアワインソムリエコースの講師、Edoardo氏より勧められた

『AZELIA』は香りの広がりが素晴らしく、Morbidezza(柔らかさ)とDurezza(硬さ、酸やミネラル、タンニン)のバランスがとれており、余韻が長い、何よりも感動を呼びます。

生産者Lorenzo氏が愛する畑SANROCCOが人気のようでしたが、MARGHERIAも優しく若々しいけれどとてもエレガントで気に入りました。

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『Fratelli Alessndria』はVerdunoにあり、実はペラヴェルガを頂いて知ったのですが、バローロも美味しかったです。

同様に『Castelllo di Verduno』もペラヴェルガを作っています。ここは歴史的に有名なカンティーナでバローロ・バルバレスコもあります。

バローロはヴェルドゥーノの土壌から特有の香りがありました。

土の生産者もそうでしたが、CRUによる違いがよく表現されていることに改めて感心しました。

PIRA E& FIGLI CHIARA BOSCHIS,  PIRA, BORGOGNO... 

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BRALEも小さな家族経営ですが、Barolo村にあり気に入りました。

その他、L'ASTEMIA の生産者はとてもSIMPATICO親しみ易く、一度見学に行ってみようと思います。

PODERI COLLA: こちらもEdoardo氏のお勧めでしたが、やはりSerralungaに畑があり、Serralungaといっても広いので

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PODERI COLLAは Monforte d'alba にあるBUSSIAの畑のバローロでしたが、BUSSIAは非常に広いので、更に区分けした方がよいと、生産者は話していたほど、仕上がりが異なるようです。

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RIZZIはバルバレスコ(TREISO) も女性的な優しいネビオロでした。

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東京でもこんなテイスティング会があればと思った次第です。15:00-20:00とオープンしてましたが、私は2時間で十分満足して帰りましたが、ソムリエ談義しながらゆっくり過ごすのも楽しいでしょうね。なぜか男性が非常に多かったです。

2025.3

Kyoko M

5月10日(土)日本時間18:00~19:00 

当主Raffaella Bolognaさん自ら登場されます!

私(Kyoko.M)が現地に行って、畑、カンティーナの様子をお伝えします。
更にブライダと一緒にテイスティング解説いたします。

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近年バルベーラはネッビオーロに匹敵するほど重要視され、クオリティも上がっています。そのきっかけを作ったブライダについて学んでみましょう。

BRAIDA ブライダについて】バルベーラの地位を確立したブライダは歴史的に重要ですが、ピエモンテに居りますと現在もバルベーラ生産者のリーダー的存在だと強く認識します。
ピエモンテ州ロッケッタ ターナロ村は人口1400人余りの小さな村。豊かな自然に恵まれ、夏は熱く冬は寒いという大陸性気候で、砂質と粘土質が同程度の土壌。
創業者のジャコモ ボローニャ氏は天才的な感性を持った醸造家でもあり、酸が強く安売りされがちだったバルベーラを、畑の改良とバリックによる熟成で、味わい深いワインへと昇華させました。そのブライダを受け継ぎ発展させているのが、ラッファエッラとジュゼッペ。近年の地球温暖化への対応として東や北向きの畑を新たに購入するなど、彼らの挑戦は続いています。


◇◇◇ワインセット特別販売+イタリアの生産者とライブセミナー

皆さまには【特別ワインテイスティングセット】を4種類作って頂きました!
※複数ご注文可。※価格は消費税、送料込み(本州四国九州)(北海道はプラス440円)
 ※複数ご注文の場合
送料再計算され、よりお得です!

1⃣ (赤) 1本セット  11,800円
 バルベーラ ダスティ ブリッコ デル ウッチェッローネ
 Barbera D’Asti DOCG Bricco dell’ Uccellone
  バリックを使用し『伝説のバルベーラ』として世界的に知名度と評価が高い。

2⃣(赤+赤微発泡)2本セット  7,600円
 ①バルベーラ ダスティ モンテブルーナ Barbera d’Asti DOCG Montebruna
  大樽で熟成したバルベーラ100%

 ②ラ モネッラ  La Monella Barbera del Monferrato Frizzante DOC
ブライダで最初に造られた、バルベーラ100%の微発泡。

3⃣(赤+白)2本セット  7,900円
 ①バルベーラ ダスティ モンテブルーナ Barbera d’Asti DOCG Montebruna
  大樽で熟成したバルベーラ100%

 ②ラ レジーナ ナシェッタ La Regina Langhe Nascetta DOC
 ミネラルとフルーティのバランスが特徴的な土着品種ナシェッタ100%

4⃣(白+白)2本セット  6,950円
 ①ラ レジーナ ナシェッタ La Regina Langhe Nascetta DOC
 ミネラルとフルーティさが特徴的な土着品種ナシェッタ

 ②イル フィオーレ Il Fiore Langhe Bianco DOC
  シャルドネとナシェッタのバランス良いブレンド、2,3年寝かせると満足度上昇。

◇◇◇【日時】5月10日(土)18:00~19:00 @ZOOM利用

  今回はビデオ撮影し、参加できない場合も見逃し配信を行います。

【ワイン特別販売】お申込みは 4/13(日)まで  ワイン配送は 4/20 前後(詳細は追って)

【お申込み方法】Emailまたはフォームにて下記内容をお送りください。
 ◇氏名
 ◇配送先ご住所
 ◇電話番号
 ◇ご希望セットの番号と数量、
 ◇受取希望日・時間帯 (任意)
 ◇5/10Webセミナー参加/不参加
 ◇生産者へのご質問内容(任意)

 Email: ivsjapan.reg@gmail.com
 フォーム:http://www.ivsjapan.com/application.htm

 皆様のご参加をお待ちしております!ライブでお会いしましょう!

【ご協力:株式会社フードライナー】

IVS Japan

2025年3月28日 (金)

トリノで聴覚と味覚のハーモニーのイベントにお誘いを受け行ってきました。

室内楽とチョコレート Musica da camera e Cioccolato 

バロック音楽のコンチェルトとチョコレートの歴史を話す語り手が交互に演じて、豊かな時間でした。

チョコレートはパスティチェリア Pfatischが協賛で、そのジャンドゥイオットとヴェルモットを頂きました。
パラッツォ・ファッレッティ・ディ・バローロ 
Salone delle Feste di Palazzo Barolo in Via delle Orfane 7

場所はバローロの母で知られるジュリエット・コルヴェール・マルケーザ・ファッレッティ(侯爵夫人)の一つの住まいである館で、中に入ると1800年に戻ったかのような装飾や絵画などうっとりです。

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ジューリア・バローロ侯爵夫人 (1786-1864)

チョコレートは、初め飲み物として、その後 ディアボルティーニDiabolttiniという丸く固められたものが主流でした。バローロ侯爵婦人はディアボルティーノ(初期のチョコレート)の頃からチョコレートを気に入ってらして、当時グラン・トゥールと呼んだイタリア中の旅の際にも常備されたそうです。

ナポリでは気分の悪くなったご婦人に差し上げたエピソードもあります。

シチリアは当時両シチリア王国で、その王への贈り物としてチョコレートも大変喜ばれたそうです。

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1800年代初期にナポレオンが英国に反発し、植民地(アメリカ)からの商品を輸入制限した際に、カカオやキビ砂糖が高騰しました。 

そこでピエモンテ産のヘーゼルナッツを混ぜることでリーズナブルに出来上がったのがジャンドゥイオット。1865年のトリノのカーニバルで初めて、ジャンドーヤが配ったことで有名になりました。


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ジャンドゥイオットの名前はジャンドーヤが配ったことが由来です。

ジャンドーヤはBurattino(手使い人形)のキャラクターとしてトリノで有名でした。

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17-18世紀のバロック音楽 曲目:

1⃣Giovanni Benedetto Platti (1697 – 1763) TrioSonata in SOL minore WD 691

per violino, violoncello e continuo

2⃣Francesco Geminiani (1687 – 1762) Sonata n. 2 op. 5 in RE minore

per violoncello e continuo

3⃣Giovanni Benedetto Platti (1697 – 1763) TrioSonata in SIb maggiore WD 689

per violino, violoncello e continuo

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4⃣Carlo Graziani (1710? – 1787) Sonata n. 1 op. 3 in SOL maggiore

per violoncello e continuo

5⃣Antonio Vivaldi (1678 – 1741) Sonata n° 12 op. 1 in RE minore “La Follia”

per violino, violoncello e continuo

最後のヴィヴァルディの曲は、ポルトガルから伝わったもので、とても情熱的でラテンを感じさせるような新しい曲調でした。


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『Armoniosa』

アンサンブルは『アルモニオーザ』というグループ 2012年結成。世界各国で演奏し、ソニーミュージックからもCDを出しているそうです。

クラヴィチェンバロとミニパイプオルガンは チェンバロ奏者の Michele Barchi氏が修復、組み立てしたそうです。

ARMONIOSA のメンバー紹介

Francesco Cerrato, Violino

Stefano Cerrato, Violoncello piccolo a 5 corde

Marco Demaria, Violoncello grande a 5 corde

Michele Barchi, Clavicembalo

Daniele Ferretti, Organo

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2025年3月20日 (木)

トリノのカーニバルの主人公は ジャンドゥーヤGiandujaとその妻ジャコメッタGiacometta です。

Gianduja

ジャンドゥーヤの名前の由来は“Gioann dla doja” ⇒“Giovanni del boccale”、つまりグリニョリーノのワインが大好きだったことからだそうです。

カーニバルのキャラクターでは、ベルガモのアルレッキーノ、ナポリのプルチネッラがよく知られていますが、みなコメディ(16世紀に生まれたCommedia dell'Arte)のキャラクターです。

トリノでは19世紀にブラッティーノ(操り人形のひとつで中に手を入れて動かします)の製作者Giovanni Battista Sales と Gioachino Belloneによって作られたキャラクターです。

ジャンドゥーヤのイメージは紳士で良い父親、庶民の味方です。

服装は18世紀の旧体制を重んじていることを裏付けます。赤い縁の茶色のジャケット、黄色いベスト、緑の膝丈ズボンに、赤いタイツ、三角帽子を身に着けています。

実はジャンドゥーヤの制作の裏側には政治的な理由があります。元々はGiròni ( Gerolamo)の名前でしたが、トリノはナポレオン親派(filonapoleonici)で、ジョヴァンニ達製作者は反対派であったため、アスティの城へ逃げます。そこで、ジャンドーヤへ名前を変え、帽子の青色を緑に変えたそうです。

その後、多くのマリオネットやブラティーノ製作者たちの力で、有識者や庶民の人気を得てイタリア王国統一のシンボル的存在になっていった。そしてトリノのカーニバルの主役へ。

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カーニバルではそれまでは平たいキャンディ(カラメッラ)を投げ配っていましたが、その包装紙にもジャンドーヤの顔が描かれてました。

チョコレート『ジャンドゥイオット』Giandujot

1865年のカーニバルで初めてジャンドーヤはカーニバルのキャラクターとして登場します。

その時にジャンドーヤはチョコレート『ジャンドゥイオット』を投げ配りました。

このジャンドゥイオットの出来た背景も興味深いのですが、当時ドリンクだったチョコレートをプラリネ(固形チョコ)にしたのが『カッファレル』です。

またヘーゼルナッツ入りのレシピの由来は、ナポレオンが輸入制限をした時代にカカオも入ってこなくなり高騰しました。そこでトリノの菓子職人が考えだしたのが、ヘーゼルナッツ(ピエモンテの名産、今では高くなりました)を加えることでした。

余談とし、バローロ・ファッレッティ侯爵夫人(バローロの母と呼ばれている)の屋敷がトリノにありますが、当時チョコレートは高級品でしたから、貴族の間で贈答品して使用されていました。

このジャンドゥイオットをお気に召したようで、ナポリなどグランツアー(旅行)の際に持参されたそうです。


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2025.3 Kyoko M

2025年3月10日 (月)

https://www.italyexpo2025osaka.it/Expo1

大阪・関西万博EXPO2025(2025.4.13~10.13)イタリア館の紹介

テーマ:  芸術は生命を再生する 

建築家マリオ・キュシネラによる建築で「ルネッサンスの理想都市」を近代的に再解釈

航空宇宙,社会,人間という3つの主要な領域  

屋上には庭園とレストラン 庭園を眺めながらオリジナル素材のイタリア料理を楽しめ

劇場で毎日ライブパフォーマンスがあります。

・L'Atlante Farnese (MANN/Ⅱ secolo) ナポリ国立考古学博物館(MANN)の大理石彫刻「ファルネーゼアトラス」(日本初)等の古代美術の名作の展示

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・Deposizione  (Caravaggio/1604) 万博史上初の 教皇聖座がカラヴァッジョの絵画「キリストの埋葬」の原画を展示 

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Arturo Ferrarin*の飛行機が1920年に史上初のローマ・東京間の飛行を成功させた記念に作られたSVA飛行機の骨格を厳密に再現します  *ジブリアニメ「紅の豚」のポルコ・ロッソの友人フェラーリン少佐のモデルと言われている   

その他

・4人の天正遣欧使節(L'ambasciata Tenshō)の1人「伊東マンショ肖像画」(1585年/ティントレット)がミラノのトリボルチオ財団より貸与・展示されます   

・ヨーロッパで最も歴史・権威あるデザイン賞コンパッソ・ドーロ国際賞の受賞製品等の展示等。 

 (情報、資料提供:日伊文化交流会)  

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EXPO2025 hオームページ:https://www.expo2025.or.jp/

2025年3月 9日 (日)

イタリアで一番生産量の多いカフェ、LAVAZZAはトリノ生まれ。

今回は博物館へ行ってきましたが、とても近代的で楽しい1時間ほどの見学で発見もたくさんありました!

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スクオーラ・レオナルド・ダヴィンチ・トリノ校のアクティヴィ(課外授業)で、アンドレア先生の引率もあり安心快適に参加。

ラバッツァのオフィスは建物がいくつかに分かれており、そのひとつが博物館になっています。

建物は雲のように建物が隣接しているので、NUVOLE(雲)と呼んでいるそうです。

テクノロジーを駆使した、思考を凝らした展示になっており、見て、触って、体感できる画期的なスタイルで楽しませてくれます。

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カフェのアペリティ―ボ!を試飲。カクテルではなく、Coffetail(カフェテル)!

アルコール入りと無しと出来るそうですが、今回頂いたのはアルコールなしで、材料は

エスプレッソ(カフェ)、トニックウォーター、砂糖、ジネプロ(ジュニパーベリー類)、ジンジャー、氷

なんととても美味しい!それに合わせたチップスにはカフェをまぶしてあり、香ばしい。

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(上写真中)カフェの樹です。白い花が咲き、赤い実が付き、その中にある種がカフェになります。

最初は緑色をしていて、とても甘いのですが、アロマは全くないそうです。

これを炒ることでアロマが生まれます。ただし230℃までの適温があります。

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1895年ラヴァッツァ氏はトリノに移り住み、最初はカフェではなく、車を改造して荷台を作り、

小麦樹、お菓子、アマレーナ、アルコールなどの商品を販売していたそうです。

ルイジ・ラヴァッツァ氏はカフェのブレンドに注目し、ブラジルに渡り勉強し、研究しながら、

沢山のブレンド・レシピを書いています。(手書きレシピが展示されています)

1955年、ラヴァッツァ・ブレンドが確立し、 “Lavazza Paradiso in tazza” (コーヒーカップの中のラヴァッツァ・パラダイス)をスローガンに成長していきます。

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イタリア人女性初の宇宙飛行士がLAVAZZA考案のカフェ・マシーンを持ち込み、宇宙でカフェを飲んだそうです。

カフェの消費量カウント:

2025年約2か月で、ラヴァッツァのカフェは52億杯消費されたという数字が展示されていました。

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(上写真右)1884年に初めてトリノ・ポルタヌオーヴァ駅に設置した、カフェマシーン。

駅で行き交う人が、手軽に直ぐに飲めるカフェとして考案した、まさに現在のカフェマシーンの前身です。

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カフェとして食するのはアラビカとロブーストの2種類で、アラビカがロブーストの3倍の収穫量と抱負です。

またアラビカ種はアロマと適度なカフェインを含むのに対して、ロブーストは苦味とカフェインが強く、それだけでは飲めず、ブレンドを必ず行うそうです。

それからアラビカ種はロブーストより大きく、割れ目が波型をしているのに対し、

ロブースト種は小粒で、割れ目が直線なんですね。

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などなど楽しい発見の時間でした!

トリノ・ラヴァッツァ博物館

MUSEO LAVAZZA TORINO

https://www.lavazza.it/it/museo-lavazza/scopri-il-museo/orari-e-tariffe

202.3.5  Kyoko M




2025年3月 4日 (火)

2025年3月2日(日)イブレアのカーニバルにやってきました!

イブレアはトリノの北側にあり、トリノのポルタヌオーヴァ駅から電車で1時間と便利な場所です。

このオレンジが敷き詰められた写真は戦いの後です。街中を挙げてのイベントには深い歴史と逸話がありますのでご紹介します。

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今回はスクオーラ・レオナルド・ダヴィンチ・トリノ校のアクティヴィに参加させて頂いたので、

ガイドがついて詳しく案内してくれました。

引率のアンドレア先生も熱心で責任感があり、常に迷子にならないよう確認しながら、安全にトリノ駅まで付き添って下さり、初めての生徒も安心して参加されてました。

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では戦いの様子はこちらのミニビデをでご覧ください。ネット外離れて撮影したのですが、オレンジが足に当たり、結構痛くて、ビデオの最後は足元を映してしまいました。


YouTube: イブレアのカーニバル2025 Il carnevale d'IVREA (トリノ、ピエモンテ)オレンジの投げ合戦!


YouTube: イブレアのカーニバル2025  Il carnevale d'IVREA (トリノ、ピエモンテ)オレンジの投げ合戦!パートⅡ

かなりオレンジは痛いそうで、目と鼻に当たると大惨事になるので、ネットの近くに行ったら腕で顔を隠すように!と注意されました。

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オレンジは食べてみるととても甘くておいしかったです。このカーニバル用に栽培しているそうです。

さて、いくつのオレンジが届くでしょうか?

9,000トンだそうです!

足元はオレンジと馬糞でドロドロですが、オレンジの香りが広がっていました。これらの廃棄処理は

バイオマスエネルギーに使用されたり、皮部分は製紙材料にしたりするそうです。

オレンジの籠は木製で、祭り後燃やすそうです。

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今回のガイドのパオラさんの息子さん、フランチェスコ君は今年初めてARANCERI(アランチェーリ)、つまり戦士に登録されたそうです。お母さんのガイドに負けを取らず説明してくれました。

9チームあり、10000人のAranceriが登録されているそうです。

彼がつけているスカーフは今年のデザインで、彼らのチーム【 I Diavoli】が勝った 13回分の年の紋章(stemma)がデザインされています。

写真の赤い帽子(Beretto frigio rosso)は伝統的なスタイルで本来は銀星のピッケル(祭りのシンボル)で留めます。この赤い帽子の意味は、イヴレアの庶民の自由を訴えるシンボルであり、ジョヴェディ・グラッソ(Giovedi’ Grasso)つまりカーニバルの始まりの日にイブレア庶民側の将軍が、赤い帽子を着けるよう指示し、着けないものは敵とみなしてオレンジを投げられると。

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カーニバルはイヴレアの庶民の祭りです。ですからオレンジの投げ合いがあっても決して喧嘩はしません。

チームリーダーがピアッツァ(広場、戦場)入ると刀をかざして『マスクを着けよ』と指示し、

戦いが終わるとマスクを外す指示があり、握手するそうです。

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このカーニバルの主人公は『ムニャイア Mugnaia 』と言えます。

ヴィオレッタの伝説があります:貴族のマルケーゼ(侯爵)がイブレアを占拠していた時に、花嫁となる娘を差し出すよう要求しました。そこでこのドーラ川にある粉ひきを営む家がありその娘ヴィオレッタが差し出されることになります。その夜、ヴィオレッタは白い花嫁のドレスを着て現れ、不意をついてマルケーゼの首を討ったのです。

その日を境にイブレアの庶民は自由を獲得し、これを忘れないためにカーニバルは行われてきたそうです。

『ムニャイア 』は実は美しいだけではなく、出資が必要です。つまりカーニバルにかかる費用すべて、約600万円ほどと言われます。9

今年のムニャイアの発表がカーニバル当日の特別な新聞で発表されます。

 
https://youtube.com/shorts/OhNdQcAGKEo
 
 
イブレアの郷土食といえば、この『ミアッセ Miasse』です。
トウモロコシ粉(MAIS)を鍋でお湯に混ぜたものを、鉄板の上にのせて薄ーく、パリパリに焼きます。Salignùnと呼ばれるフレッシュチーズまたはリコッタにスパイスを加えたものを挟むのが定番で、サラミなどを加えるなどバリエーションがいろいろあります。
生地が香ばしく、チーズのフレッシュさとよく合います!
 
ドルチェは TORTA 900(トルタ・ノヴェチェント)と呼ばれるチョコレート生地のケーキが有名です。

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イブレアで有名なのはタイプライターのOLIVETTI (オリヴェッティ)社です。(写真左側)

1960年2月28日のカーニバルのその日、エンジニアのアドリアーノ・オリヴェッティ氏はスイスに向かう電車に乗っていて事故で亡くなります。そのニュースが入った瞬間、カーニバルは中止され、皆家に帰ったそうです。

オリヴェッティ社とイブレアとのつながりはとても深く、この町に経済をもたらしただけでなく、従業員たちの生活を豊かにしたことで庶民から尊敬されていたそうです。例えば労働時間の削減を図ったり、休憩中に使用できるスポーツ施設を作ったり、図書館、森林公園にピクニックできるようなテーブルやベンチも備え、従業員の家族の生活も考慮したのです。

2025.3.2   Kyoko M  Il Carnevale d'Ivrea

2025年3月 1日 (土)

トリノでSALONE DEL VINOが開催されました。

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今回の目的のひとつは、Bassa Val Susa(トリノ中心から西側)を起源とする、土着品種Baratuciatバラトゥチャのテイスティングです。

生産者BOSIOのバラトゥチャ100%のGesia Veja 2023:香りは白い花(エルダーフラワー)や、青リンゴ、だんだんとパイナップル。

アルコールを感じ、まろやかさも中程度、やはりミネラルがしっかりとしていて、やや硬さによったボディを感じます。余韻の苦味が特徴的でした。

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1877年にピエモンテのブドウ品種として登録されているそうで、1909年には大学であるProfによって研究発表がなされたそうです。

【栽培地】トリノ中心より西側のValle di Susaスーザ溪谷辺りとモンフェッラートで栽培されています。

スーザ溪谷を作った氷河によって推され戻されて出来上がった氷堆積モレーン土壌の丘陵地。

酸度5.25g/L  pH=3.17

アルコール度数:13.5%   残糖 23g/L

合わせるお食事:貝類(生ガキにレモン、ボンゴレのパスタなど)

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2016-2017年に何度か訪問したLe Piane!

2018年のBOCAをテイスティング。まだ若さを感じるがタンニンは滑らかでエレガントな香りと風味の余韻が続く、素晴らしいワインです。

当時お会いしたCHIARAさんはもう務めてらっしゃらないと伺って時の流れを感じました。

隣にいたソムリエが何年熟成できるか尋ねたところ、控えめに言うと50年。でも実際は100年。

生産者の話では、Christoph KünzliがAntonio Cerri氏から引き継いだが、BOCAの土地の可能性を感じた理由のひとつには、この土地に保管されていあワインをテイスティングして、100年の樹齢がある畑のポテンシャルを実感したからだと話していました。


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その他、シチリアはエトナロッソも出ており、3日間続くワインフェアは賑わっておりました。

2025.3.1 OGR -TORINO

2025年2月27日 (木)

イタリアのアールヌーヴォー建築『Liberty リベルティ』様式はトリノが最も多いそうです。
アパートから近いところを散策してきました。トリノのポルタ・スーザ駅から直ぐのCorso Franciaの通りに3つあります。
トリノで最も有名でトリノのリベルティ(リバティ)建築を豊かにした館はカーザ・フェノリオ‐ラ・フルールです。
① Casa Fenoglio - La Fleur  『カーザ・フェノリオ‐ラ・フルール』

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場所:Via Principi d'Acaja, 11 Torino 
建築家:Pietro Fenoglio ピエトロ・フェノリオ
1902年にエンジニアであったフェノリオ氏は自宅として設計し、
後にラフルールというフランス人実業家に売り渡します。
1990年代に個人資産家が購入し修復され、現在は事務所は住宅として使用されています。


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1902年は近代装飾アートの国際博があった年で、アールヌーヴォーが最も注目された時でした。
フェノリオは当時フランスで流行の『casa-studio』(家とスタジオ)をコンセプトに伝統的に構造を残しつつ、装飾は華やかな設計。
BOVINDO= Bow-Window(弓窓、湾曲した出窓)は大きな色付きの窓に曲線のカットがエレガントなラインを強調しています。
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②Palazzo della Vittoria – Casa dei Draghi

 『パラッツォ・デッラ・ヴィットリア (ドラゴンの家)』Image_67530753_2

場所:Corso Francia, 23 – 10138 Torino
エンジニア:Gottardo Gussoni


1800年代から1900年代に流行ったフランスのネオゴシックとリベルティ様式が見られます。

1922年、騎士ラヴォーロ・ジョヴァンバッティスタ・カレラが第一次世界大戦の勝利を祝うために建てたそうです。
よって、勝利の家(Casa di Vittoria)と名付けたのですね。

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玄関のドア、ギザギザカットの塔、バルコニーの欄干は、フランスのネオゴシック様式が強いですが、
窓や建物の曲がりくねったラインなどの細部は、当時のアールヌーボーを思わせます。

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大きな玄関ドアの側面に2頭のドラゴンは、世界大戦後のイタリアの権力と重要性を寓意していると
言われています。ドラゴンはあちらこちらに見られます。
ドアの上にはカレラ家の紋章があり、建物全体と同様に他の動物の形や寓意的なディテールが満載です。

 


③Villino Raby ヴィッリーノ・ラヴィ(小さな館ラヴィ)

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場所:Corso Francia, 6, 10143 Torino

Architetto Gottardo Gussoni
Ingegnere Pietro Fenoglio

1901年、 Michele Raby の自宅としてフェノリオが設計する。
1980 年代には私立学校となり、2004 年に外科医・歯科医騎士団 (OMCeO) によって
購入され、改修が行われました。


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門の鉄製の装飾、Bovindo(弓窓、湾曲した出窓)など、ベルギーとフランスのリベルティ様式の見本となるよう造られたそうです。しかし建築家グッソーニの影響を受け、ネオバロックが見られます、これはカーザ・ラフルールと大きく異なります。




2025.2.26  TORINO 

KYOKO M 

 


 

トリノでドルチェットの会に参加してみました。

Dolcetto di Diano d’Alba の生産者67社が集まる協会『I Sörì di Diano d’Alba』が主催。

ホームページ:https://www.soridiano.it/

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ドルチェットは1970年代ピエモンテで主要なブドウでした。その証拠に当時はドルチェットを1箱買ってくれた人にバローロ、バルバレスコをプレゼントしていたというのです。

確かにネビオロのタンニンは当時、飲み難いものという認識でした。そしてネビオロの人気が出ると、ブドウは植え替えられていきました。

海外からニーズが無かったのは、『ドルチェット』の名前から『甘いワイン』と想像される人が多いことも要因のひとつだそうです。

ドルチェットのDOCGはDIANO d'ALBA(ディアーノ ディ アルバ)の他にDOGLIANI DOCG(ドリアーニ)とOVADA DOCG(オヴァーダ)があります。

ドリアーニはランゲの南方、オヴァーダはアレッサンドロに位置します。Img_5729

協会名『I Sörì di Diano d’Alba』の「ソリ」はピエモンテの方言で「陽の当たる場所」

よって北向きの畑は認められないそうです。

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5種類のIL DOLCTTO DI DINANO d'ALBAをテイスティング;

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DIANO D'ALBA DOCG はドルチェット100%

1)VEGLIO  Luigi e Massimo MONTA GRILLO 2022 

ヴェリオ ルイジ・マッシモ https://www.vinoveglio.it/

位置は西側(バローロ側)、ステンレスタンク使用、外観は紫がかった赤、Rosso Porpora, Trasparente,Limpido, Poco consistente

赤ベリー系のフルーティで軽やかな飲みやすい一般的に知られているドルチェット。
ABBINAMENTI:タレッジョなどチーズ

2)GIANO DIANA I Sori di DIANO 2023

位置は南側、古い畑の樹を使用。ステンレスタンク使用。

外観の色は濃く、Rosso granato,Poco trasparente, Suff.limpido, Consistente

タンニンがしっかり、若さを感じます。
Abbinamento: ブレザオラのサラミ(馬肉) 

3)FRATELLI AIMASSO Diano d'Alba Docg  SUPERIORE Pietro 2021

フラテッリ アイマッソ https://www.aimasso.com/

今日の2番目のお気に入り!
スーペリオーレは良い年にしか造られない。アルコール度数15%

外観は濃いルビー色、Rosso rubino, Poco trasparente limpido, consistente

アルコールとタンニンがしっかりでバランスとポテンシャルあり。Bricco Ciabottoの標高の高い畑で日照をしっかり受ける。

セメントタンク使用。

4)STEFANO FARINA-TENTA SAN QUIRICO 2020

ステファノ ファリーナ https://stefanofarinawines.com/it/san-quirico/

ドルチェットで珍しいバリック熟成12か月

畑は標高400m、南側(アルバ側)砂質を含む土壌、柔らかい仕上がりで特に口に含んだ後、木の香りを感じる、余韻が長い。

5)LUIGI DROCCO- Sori' dei PIANI  2018

ルイジ ドロッコ https://vinidrocco.it/

今日の一押し! ワイナリー価格11€なので日本だと40€くらいですね・・・

土壌はマール、白い凝灰岩をベースに砂質の石灰土壌と粘土質土壌。畑は南東向き。生産量約700本。

ステンレスタンク使用、30日かけてアルコール発酵、ワインを移してほぼ自然酵母でマロラクティック発酵へ。8月にボトリングし18ヶ月の瓶熟成。

外観はルビー色、Rosso rubino 香りがブラックベリーやラズベリーなどのジャム、優しい花の香りがあり、6年の熟成でタンニンもまろやか、飲み頃ですが、あと2年は楽しめそう。

アルコール14.5%

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2025.2.25 DOLCETTO di DIANO D’ALBA マスタークラスは SALONE DEL VINO TORINOの一つのイベント

Kyoko M