イタリアワイン Feed

2024年2月10日 (土)

今年もイタリアからイタリアワインソムリエWSA(Worldwide Sommelier Association)認定講師2名が来日しての開催。

Bibenda(FIS)ーWSAイタリアワインソムリエ第7期生が誕生しました。

雪が積もった日もあり、5日間のイタリア漬けの濃厚な日々の受講を終え、全員で合格出来ました事嬉しく思います。Complimenti!

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2024年 2月3日(土)〜 2月7日(水)に下記の東京会場にて開催しました。

【会場】
・日伊学院  東京都渋谷区桜丘町15-17 NKG東京ビル
・リストランテ Acqua Pazza 東京都港区南青山2丁目27-18 青山エムズタワー2F

基礎コース1:イタリア各州のワイン
基礎コース2: アッビナメント
試験:※基礎コース全て受講後に実施

2024年 2月3日(土)10:00-18:30 
    2月4日(日)10:00-18:30 
    2月5日(月)10:30-18:00 
    2月6日(火)10:30-17:30 
    2月7日(水)10:00-17:00 

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イタリアでは、DOCG・DOC・IGTなどの原産地呼称保証認可を受け、品質レベルを保つものが代表的なイタリアワインといえます。これには各々決められた地域で造られる決められた品種のブドウを用います。
海に囲まれた半島であるイタリア”全域”の様々な土地で、豊富な種類(特徴)のブドウが育ちます。よくイタリアワインはフランスワインよりも勉強が難しいといわれる所以です。

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イタリアは全20州各地で歴史的にワイン造りが続いており、各州それぞれの特徴を知る必要があります。

基礎コース1 「イタリア各州のワイン」では、イタリア人ソムリエ講師より直接、気候や土壌、土着品種、そして生産者、代表的なワインについて系統立て学ぶ事ができます。

北から南へエリア毎にみていき、日本人の皆様にも分かり易いような解説を少しずつ挟みながら、逐次通訳を行いますので、語学に自信のない方にも安心してご参加なさっています。

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イタリア北から南まで、土着品種約28種類のテイスティングを行っていただきます。
ワインの感覚分析テクニックはイタリア人講師がガイドし、FIS-WSAオリジナルのテイスティングシートを用いて、テイスティング用語を学びながら実践していきます。

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【アッビナメントコース】はRistorante Acqua Pazzaにて開催。

日高シェフからも受講生への激励の言葉を頂戴しました。やはりアッビナメントコースは実食もあり、和やかに打ち解けて楽しそうに受講されてました。

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初めての方は勿論、他でソムリエを勉強された方にもイタリアだけを重点的に学べるとても有効的な内容です。

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アッビナメントコースはアッビナメントシートを使って、各料理とワインを一緒にテイスティングしながら分析します。

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ワインはお食事と合わせることで、ワインもお料理も更に美味しく、相乗効果を生む力があります。
イタリア全土20州で、土地ならではの個性豊かなワインが造られるように、各土地で伝統的に作られる郷土料理も沢山あります。 

基本的には日本酒が日本料理に合うように、例えばトスカーナの『キャンティ クラシコ』と『ビステッカ フィオレンティーナ』 といった代表的な組み合わせ方に見られるように、トスカーナ州のワインはトスカーナ料理に合うものです。それには郷土性を始めとして様々な理由があります。
合わせるワインの選び方を学ぶことで、料理がより美味しく、豊かになります。

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毎回、全国からイタリアワイン愛好家や、飲食業、ワイン関連に携わる方が集まることもあり、コース参加者皆さんの交流や情報交換の場となっております。

本コースが単なる講義や資格だけでなく、こうした出会いや交流によって、参加者各々のワインの世界が充実してゆくのも、こうしてハードスケジュールの集中コースを行う、大きな魅力です。

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コースを修了され、試験に合格された方にはWSAよりイタリアワインソムリエCertificato(資格)とタストヴァン、ソムリエバッジが授与されました。

WSAイタリアワインソムリエ合格おめでとうございます。

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次回第8期コースにご興味がある方、お問い合わせはこちらから


2023年9月29日 (金)

今夜日本料理に合わせるイタリアのワインは、アブルッツォ州で造られるモンテプルチャーノ・ダブルッツォとペコリーノです。

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アブルッツォワイン保護協会とピアーヴェチーズ保護協会が来日され、
「トップ・テイスト・オリジナルDOP、ハイ・クオリティー・プロダクツ・フローム・ヨーロッパ」キャンペーンの一環としてアブルッツォ州のワインとピア―ヴェチーズについてプレゼンが開催されました。

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モンテプルチャーノ・ダブルッツォワインの発展


モンテプルチャーノ・ダブルッツォのワインは日本市場に早くから低価格ながら、果実味を感じるワインとして根付いてきましたが、2023年今年から、原産地呼称Denominazioneにサブゾーンの考えを取り入れ、細かく分けられるようだ。

DOCGは2つ、DOC8つ、IGT7つ

そのほとんどのDOCにおいて、4つの県に従って、キエーティ、ペスカーラ、テラモ、ラクイラのサブゾーンが設けられた

例えば、Abruzzo DOC »

Sottozona Terre di Chieti »
Sottozona Terre Aquilane »
Sottozona Colline Pescaresi »
Sottozona Colline Teramane 

更にSuperioreやRiservaも追加したDOCもある。

こうして、Cruの発想と同じく、より郷土性、標高や土壌、気候によって表現されるミクロクリマによる差別化、個性をワインに打ち出したのです。

アブルッツォ州のブドウ栽培面積は33,000ha、もう直ぐ34,000haに届く勢いです。そのうち、半分以上がモンテプルチャーノのブドウ。

ワイン生産量は3億2,000万リットル、イタリア国内でヴェネト、プーリア、エミリアロマーニャ州、シチリアに次いで5,6位の生産量です。

日本料理とのアッビナメント

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車海老と無花果の白和え(マスカルポーネ使用)

笹小鯛押し寿司

鰻焼き(黒胡椒)

蟹の砧巻き(土佐酢ゼリー)

蛸旨煮(橙辛子味噌)

≪合わせたワイン≫ 

''Becco Reale'' Pecorino Terre di Chieti IGP 2022

 ★★★とりわけ小鯛の押し寿司がペコリーノとよく合いました。やはりペコリーノのミネラルと酸だけでなく、豊かなボディのおかげで寿司とのバランスが良かったのでしょう。

トレッビアーノのファミリーであるペコリーノのブドウは、50年代まで一般的に栽培されていたが、高地で早熟、収量が少ないため、栽培されなくなっていた。

ところが80-90年代になって、ペコリーノの酸やボディがあることから、長期熟成にも向いているため、再発見品種として、再び栽培されるようになったのです。

10haほどしかなかった栽培面積が今では2,500haにまで広がっています。



『ペコリーノ』の名前の由来

羊のチーズを意味しますが、アブルッツォ州では羊たちを9月半ば頃、山から低地へ移動させるTransumanza(移牧)があり、このブドウがまさに熟して美味しい時期と一致します。

ですから、羊たちはこぞってそのブドウを食べたのです。羊飼いはそのお礼にペコリーノ(羊乳チーズ)をブドウ農家に差し上げたのです。

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 鱧の玉子締め フライドオニオン

 花穂 柚子胡椒風味の餡

≪合わせたワイン≫ 

''Rosa-ae'' Cerasuolo d'Abruzzo DOC 2022

''ロザーエ'' チェラスオーロ・ダブルッツォ

<Torre dei Beati>

アブルッツォ州のロぜワイン’’チェラスオーロ’’は90%が国内で消費されているため、日本食にも合わせられることもあり、まだまだ日本市場に広がる可能性があります。

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Sashimi-造り

真鯛の薄造り、車海老、あしらい、山葵、酢橘、岩塩

岩塩に酢橘をひとかけすると、少し溶け始め、お刺身を付けて召し上がるという演出が素晴らしかったです。

岩塩の甘さも感じられる塩味には深みがあり、お刺身と酸と果実味のあるチェラスオーロとのアッビナメントは良かったです。

モンテプルチャーノの色素がかなり濃いため、数時間、果皮との浸漬をしておくだけで、濃いロゼ色に仕上がります。

≪合わせたワイン≫ 

''Fosso Cancelli'' Cerasuolo d'Abruzzo DOC 2022

''フォッソ・カンチェッリ'' チェラスオーロ・ダブルッツォ

<Ciavolich>

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 In umido - 煮物

 豚の角煮

≪合わせたワイン≫ 

''Spelt'' Montepulciano d'Abruzzo DOC Riserva 2019

''スペルト'' モンテプルチャーノ・ダブルッツォ リゼルヴァ

<La Valetina>

 Carne alla brace - 炭火Img_9256_2

  飛騨牛もも肉の朴葉焼き

 椎茸、蕪、獅子唐 朴葉味噌(赤味噌)

 ≪合わせたワイン≫ 

''Marina Cvetic San Martino Rosso'' Montepulciano d'Abruzzo DOC Riserva 2019

''マリーナ・クヴェティック サンマルティーノ・ロッソ'' モンテプルチャーノ・ダブルッツォ リゼルヴァ

<Masciarelli>  

 少し南の内陸に入ったところに畑を持つ、旦那様が他界された後、奥様がこのワイナリーを引き継いだ情熱がワインにも感じられます。

''Testarossa'' Montepulciano d'Abruzzo DOC Riserva 2019

''テスタロッサ'' モンテプルチャーノ・ダブルッツォ リゼルヴァ

 <Pasetti>

グランサッソという3,000m級の山の麓、標高450-500mに畑があります。 24か月バリック熟成。香り、風味共に複雑性があり、エレガントでバランスの良い仕上がり。

確かに、このレベルのモンテプルチャーノ・ダブルッツォが市場に出回るとダブルッツォワインの評価がぐんと高くなるでしょう。

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アブルッツォワイン保護協会会長アレッサンドロ・ニコデーミ氏、事務局長ダヴィデ・アチェッラ氏

ピアーヴェチーズ保護協会事務局長のキアラ・ブランダリーゼ女史

☆彡☆彡☆彡

 ピア―ヴェチーズDOP     ヴェネト州北部にあるベッルーノ県のDOP指定チーズ

この辺りにピア―ヴェ川が流れており、その川の名前から名付けられたそうです。酪農家から新鮮なミルクを毎日運んできて、農業協同組合コペラティーバBuscheでチーズを製造します。

原材料は 牛乳、レンネットと塩のみ。

牛の種類:ブルーナ、グリージョ・アルピーナ、ペッツァータ・ロッサ、フリージアン

Consorzio per la Tutela del Formaggio Piave DOP

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 左側がフレッシュタイプ:2-6ヵ月の熟成(メッツぁーの)

 ⇒ミルクや藁、バターの香り、フレッシュでほんのり甘い、生クリームのような味わい

 右側:12か月以上熟成(ヴェッキオ・セレツィオーネオーロ)  

 ⇒ナッツやドライフルーツの風味、余韻が長い

 5種類の異なる熟成タイプがあり、そのうちの2種類を試食しました。

【ピア―ヴェチーズの特徴】

★グルテンフリー ⇒ アレルギー耐性

★ラクトース(乳糖)を含まない ⇒ アレルギー耐性

★風味が熟成しても、辛みや強さがない。⇒ほんのり甘さが残る

★栄養分:必須アミノ酸、カルシウム、リン

お子様にとっても栄養面からと味わいの面から親しまれるはずですので、日本に輸入されることを期待します。

#abruzzo
#piave

#vini italiani
#formaggio

#TOP Taste Original 

アブルッツォワイン保護協会、及びピアーヴェチーズ保護協会 プレゼンテーション・ディナー

期日:2023年9月25日(月) 19時~21時半

会場:明治記念館 懐石料亭「花がすみ」

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“TOP Taste Original PDO, high quality products from Europe” Abruzzo Wine By The Glass
「トップ・テイスト・オリジナルPDO、ハイ・クオリティー・プロダクツ・フローム・ヨーロッパ」アブルッツォワイン・バイ・ザ・グラス・キャンペーン2023 And Formaggio Piave DOP

           

マスタークラス

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2023年9月16日 (土)

ガンベロロッソ&オルトレポ・パヴェーゼ特別ディナーのレポート

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オルトレポパヴェーゼは、ミラノがあるロンバルディア州に位置し、ポー川の南側に広がる三角形に象った地域を指します。

Oltrepò' paveseのワインは、全体的にまだまだ素朴さが残り、気軽に楽しめると思います。

特に近年ピノネロのメトド・クラシコはとても洗練された造りになっていますので、これからがもっと楽しみです。

ブドウ品種は主に、Pinot Nero, Croatina, Barbera、Riesling。
その他にUva Rara, Ughetta/ Vespolina, Pinot Bianco, Pinot Grigio, Cortese Bianco, Moscato, Malvasia, Müller-Thurgauと多様性に富んでいます。

Oltrepo3Aperitivoで頂いたワイン:

Oltrepo' Pavese DOC Pinot Nero Spumante Brut 2022 Le Bolle'

生産者:Losito&Guarini



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Oltrepo' Pavese Docg Metodo Classico Extra Brut Cuvee' 59

生産者:Tenuta Travaglino

15%ほどシャルドネをブレンドしたエキストラ・ブリュットは、気泡は細やかで持続時間が長く、繊細で優しい酸があり、カボチャのほんのり甘さを感じる風味とエスプーマやスフレの軽やかさとしっかりマッチしていました。

お料理:Spuma di zucca con fegato grasso

カボチャのエスプーマ、フォアグラ添え

Sformatino di Zucca

カボチャのスフレ



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(左)Oltrepo' Pavese Docg Metodo classico Pinot Nero Rose' Extra Brut

生産者 Ca' di Frara

お料理:Salmonte affumicato con panna cotta di finoccchi

 燻製サーモン、ウィキョウのパンナコッタ

(右)Oltrepo' Pavese Doc Riesling Bio 2021 Gli Orti

生産者:Freccirossa

お料理:Ricciola con Kiwi e salsa allo Yogurt

炙り焼きにした鰤とキウィ、ヨーグルトソース

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Bonarda dell'Oltrepo' Pavese Doc Frizzante 2022

生産者:Travaglina

お料理:Maltagliati al ragu’ di faraona e funghi

マルタリアーティ、ホロホロチョウと茸のラグー

≪よく勘違いするポイント≫

ボナルダ・デッロルトレポパヴェーゼDOCのボナルダは品種ではなく、ワイン名です。

ブドウはクロアティーナが主体です。

それに対して、ピエモンテのボナルダ DOCはボナルダというブドウで造られます。



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(左)Pinot Nero dell'Oltrepo' Pavese Doc 2021 Tiamat

生産者:Cordero San Giorgio

お料理:Ravioli con guancia di manzo stufata al tartufo nero

牛ホホ肉のラビオリ、黒トリュフ風味

(右)Pinot Nero dell'Oltrepo' Pavese Doc 2021 Umore Nero

生産者:Castello di Luzzano

お料理:Mano di carboni bianchi''Binchotan'' con melanzane e salsa al sugo di carne e balsamico

和牛炭火焼き、備長炭風味ナスのローストとスーゴ、バルサミコ風味

和牛は鹿児島産『4%の奇跡』という希少なお肉で、とても柔らかく、程よい脂の乗った赤身でした。

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Sangue di Giuda dell'Oltrepo' Pavese Doc 2022

生産者:Berte’& Cordini

Composta di fichi allo zabaione e gelato di vaniglia
イチジクのコンポート、スパイス香るザバイオーネとヴァニラのジェラート

ドルチェに合わせた【Sangue di Giuda】とはユダの血という意味ですが、

ユダの血によってパヴィアで起きたブドウ樹の病を克服した事がこの名の由来たそうです。

優しい甘さと酸のバランスがよく、フルーツとの相性が良い、おそらく、フルーツベースのソースの前菜にも合わせられそうで、アッビナメントが拡がります。



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日時:2023年9月14日(木)
会場:リストランテ イタリアーノ エトゥルスキ
講師:ガンベロロッソ『ヴィーニ・ディタリア』編集長 マルコ・サベリコ
   オルトレポ・パヴェーゼ協会 ディレクター カルロ・ヴェロネーゼ氏
通訳兼コメンテーター:宮嶋勲氏
シェフ:リストランテ イタリアーノ エトゥルスキ 料理長 前田拓也氏 
https://etruschi.jp/restaurant/staff/
アイテム:計8種(泡3、白1、赤4) とペアリングディナー

#oltrepopavese
#gamberorosso

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2023年8月26日 (土)

今夜の日本料理に合わせるイタリアのワインは、プーリア州南部サレントで造られるカンティーナ『リッツァーノ』。

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イタリア踵部分にあたるプーリア州の南部サレント地方。

ターラントからほど近い場所で、石灰質の岩層に赤土が広がる土壌、イオニア湾に近い位置にあり、地中海ハーブやオリーブといった、マッキア・メディテラネアの香りを乗せた風が、乾いた石壁を通り抜けて舞い、太陽をしっかり浴びています。そこに、ブドウの樹は根を深く伸ばしています。

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ブドウの品質を最大限に表現し、世界に広める役割としてのCOOPERATIVA(農業組合)
創業は1959年、医者であり、農家であったLuigi Ruggieri氏が、この地のブドウ農家たちと団結し、農業協同組合を興したのです。 ブドウのクオリティを表現するために、近代的な醸造技術を導入して始めたのです。

1961年にファーストヴィンテージとしてスタートしましたが、当時111の組合員が参加し、このエリアでは先駆けでありました。やはり農業政策や販売条件などにおいて、農家側が苦しい立場に置かれていたわけですから、大きな前進でした。

今では400以上の組合農家さんがいて、500ヘクタールもの広いブドウ畑があります。

☆彡4種類のブランディングを行っており、今日のシリーズは『Macchia(マッキア)』

染み、色付けるといった意味合いがあり、名付けた一つの理由には、プリミティーボやネグロアマーロといった黒ブドウのワインはグラスに注ぎスワリングすると、グラスに色が付くほど、色素が濃いことから。

ーーーーーーーーー☆彡アッビナメント☆彡ーーーーーーーーー

微発泡)Baylon 175 Puglia IGP Bianco Frizzante

バイロン175 プーリアIGP ビアンコ フリッツァンテ

ブドウはピノビアンコ、マルヴァジア・ビアンカ、シャルドネのブレンド。

アルコール度11.5%も感じさせないほど、果実味が芳醇で、優しい泡が喉の渇きを癒しつつ、徐々にマルヴァジアのアロマが口の中にフワッと広がります。

程よい糖度によって、和食の前菜、特に茶豆のムースとのマリアージュは絶妙でした

お料理は 北海道産紫雲丹、新潟県産弥彦茶豆のムース、いくら、キャビア、鼈甲餡ジュレ、天本山葵の取り合わせ

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白)Macchia Bianco DOP 2022

マッキア ビアンコ DOP   Alc. 12.5%

トレッビアーノ50%、シャルドネ50%

バランスの良いミネラルと酸、また後味にやさしい苦味が感じられます。こちらも口当たりの優しいタイプです。

どうしても、プーリアというと、赤ワインが主流となり、白の地ブドウは少なく、ヴェルデカなど軽いものとなり、お食事に合わせるには物足りなさがあります。このリッツァーノでは、ピノビアンコ、シャルドネ、マルヴァジア、トレッビアーノ、ソーヴィニヨンなど国際品種も含め、幅広く造っている事で、アッビナメントの幅が広がりますし、いろんなシーンで楽しめます。

秋田の甘鯛 松笠焼き、蕪、生海苔餡 

鯛や蕪の香ばしい塩味を生海苔のスープで包み込んだ胃に優しい味わいに、バランスの取れたミネラル感のワインとアッビナメントはしっくり来ました。

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八寸)三陸のあかもく(ぎばさとも呼ばれる)吸い酢、長芋、岩手の合鴨葱串、タスマニア産粒マスタード、

鳥取産けんさきいか明太子纏い、ビゴールドノワール豚生ハム無花果、海月(くらげ)梅肉和え

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今回来日されたGiuseppa Maisiniさんは、日本料理もお好きなようで、モズクよりも粘りが強いあかもくや、明太子、

海月の梅肉といった独特な食感や風味のお料理も、平らげていらっしゃいました。

明太子纏のような少しピリッと辛みがあるものは、フリッツァンテの方が合わせとしては好ましいことも体感できました。

赤)Macchia Negroamaro  Lizzano DOP 2020

マッキア ネグロアマーロ リッツァーノ DOP   Alc. 13.5%

ネグロアマーロ 100%

色も濃く、ベリー系の小さな果実、森の下生え、スパイス香が特徴的ですが、タンニンは少ない為、若いヴィンテージの場合お魚との相性もよいでしょう。2020年ですが、フレッシュなフローラルがあり若さを感じます。バルサミックな芳香とミントなど複雑な香りが出てきます。

基本的にステンレスで醸造していますが、一部大樽で熟成しており、柔らかく余韻が長めです。タンニンは少なくアロマが感じられるので、特に夏場はサービス温度は低めが望ましいです。

花咲蟹の天ぷら、群馬のとろ茄子陶板焼き、芽葱、卸生姜

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赤)Macchia Primitivo di Manduria DOP 2020

マッキア プリミティーボ ディ マンドゥーリアDOP   Alc. 14.5%

プリミティーボ 100%

温度管理下で7-10日間のマセラシオン、発酵。フレンチオークの大樽で5-6ヶ月熟成。

少し低い温度でサービスすると、アルコール度数も感じず、非常にエレガントな滑らかに口の中を

包み込むように芳醇な風味が広がります。

茨城県産黒毛和牛`常陸牛’ 頬肉甲州煮、もろこしピュレ、インカの瞳、サーベル隠元

常陸牛の甲州煮やジャガイモの厚みあるお料理に対して、ワインのボディとのバランスがよかったです。

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浜名湖の鰻 鰻重、愛知の浅蜊 清まし汁、香の物

石焼ビビンバのように熱した石器に盛り付けられ、鰻をくずして、ご飯とかき混ぜて頂くと絶品でした。

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赤)Macchia Primitivo di Manduria Dolce Naturare DOCG 2021

マッキア プリミティーボ ディ マンドゥーリア  ドルチェ・ナトゥラーレDOCG

プリミティーボ 100%

サレント地方で唯一のDOCGがこのドルチェ・ナトゥラーレ。 自然な甘さ、つまり過度な糖分を感じない、上品なドルチェワイン。

水羊羹との相性が良いことに驚きでした。

9月末頃まで、畑で熟させ、干しブドウのように糖度が上がってくる頃に遅摘みしたうえで醸造します。その後、フレンチオークの大樽で6-8カ月ほど熟成させてから、ステンレスタンクへ移し替えます。 

水羊羹 自家製 

滑らかな食感と塩と甘さの加減が素晴らしい一品でした。

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日本食とイタリアワインのアッビナメント・イベントはSoloitlaiaの運営で開催されております。

今回のプーリアのワインは、アッビナメントのポテンシャルを非常に強く実感致しました。非常に勉強になる機会を有難うございました。

こちらのアッビナメントの日本料理は 神田明神下 みやび本店 黒澤料理長の素晴らしい、数々の施行を凝らしたお料理でございました。地元のお祭りにもかかわらず、途中ご説明にいらして下さって、堪能させて頂きました。

Cantine Lizzano主催
#プロモーション、
 
 
 
LCIイタリアカルチャースタジオ Kyoko Matsuyama
2023年7月30日 (日)

 

夏に楽しむシチリアワイン 特別販売
カンティーナ 『ASSULI』より土着品種6種類セット

『ASSULI』シチリアの言葉で「太陽に向かって」という名のBIOワイナリー。
シチリアでバリオと呼ばれる18世紀の古い農場を改築し、地場の品種のすばらしさを伝えたいという熱意でワイン造りを行っています。

今回は、シチリアの土着品種のワインが楽しめる、白・赤3本ずつ6本セットを特別価格で販売いたします。

白ワイン
 ① Inzolia インツォリア ② Grillo グリッロ ③ Zibibbo ズィビッボ
赤ワイン
 ① NeroDavola ネロダーヴォラ ② Perricone ペリコーネ
 ③ Villacarume シラーとネロダーヴォラのブレンド


6本セット 17,800円(税込) →  9,800円(税込・クール便送料込)
※関東外のエリアは送料別途。
㈱クオレサルドより発送致します。
ご購入希望の方は、配送先住所を明記の上ご返信ください。
 

WSAイタリアワインソムリエ
2024年2月 基礎コース お申込み受付開始

「イタリアワインだけ」に特化したソムリエ資格コース

イタリアワインの特徴を州ごとに系統立てて学び、豊富な土着品種のワインテイスティングや料理との合わせ方についても実践的に身につけるコース内容です。ワイン初心者〜プロの幅広いレベルの方に!

【日程】2月3日(土)〜2月7日(水)全5日間の集中日程
【会場】 日伊学院 (渋谷)/Ristorante ACQUAPAZZA(外苑前)
 ※各会場への問い合わせはご遠慮願います。

オンライン説明会:8/2(水) 10時、8/5(土)11時 (事前予約制)
コースの詳細、団体、よくあるご質問はホームページもご覧ください。
http://www.italia-vino.com/ 

2023年7月14日 (金)

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WSAイタリアワインソムリエは、Fondazione Italiana Sommelierがイタリアで実施しているコースを、世界に向けたWSA(Worldwide Sommelier Association)の資格コースとして、イタリアワインだけに特化させて構成したものです。

2024年もイタリアより講師が来日しての開催が決定しました。

 ・イタリアワインの特徴を州ごとに系統立てて学ぶ。
 ・豊富な土着品種のワインテイスティング。
 ・料理との合わせ方についても実践的に身につける。

イタリアだけを重点的に学べる初心者~上級者の幅広いレベルの方にとって有効な内容です。
基礎コース終了後の試験合格後はWSAイタリアワインソムリエ資格を得ることができます。

【基礎コースの内容】

≪イタリア各州のワイン≫
イタリア全州で造られているイタリアワインの特徴を系統立てて学びます。

ワイン感覚分析テクニックはイタリア人講師が徹底的にレクチャー。専門の通訳が日本人にもわかりやすいように説明を行います。また、イタリア北から南まで、土着品種約28種類のテイスティングを行います。

≪食事との合わせ方(Abbinamento)≫
イタリアを代表する各食材の製法・特徴・調理方法・イタリアのDOP指定を学びます。また、実際に様々な食材を使った料理とワインを試飲・試食し、特徴を分析しワインと合わせる手法を学ぶことができます。

試験とディプロマ
基礎コースの全てを受講し、最終試験に合格された方には WSAイタリアワインソムリエの資格とタストヴァンTastevinとソムリエバッジSpilettaが授与されます。


【日程】全 5日間
 2月3日(土)~ 2月7日(水)
 

【会場】
・日伊学院 (東京都渋谷区桜丘町15-17 NKG東京ビル)
・Ristorante ACQUAPAZZA(東京都港区南青山2-27-18 パサージュ青山2F )

各会場への問い合わせはご遠慮願います。

【お申込み締切】 2023年10月20日(金)
定員20名(定員に達し次第募集終了)

【受講費用】 217,800円(税込)

インポーターやイタリアFISの協力によりリーズナブルな費用設定が実現しております。
受講費用に含まれるもの:
 ◇コース授業料
 ◇テキストなどの教材
 ◇テイスティング分析シート
 ◇受験料
 ◇FIS会員の初年度年会費(100?)
 ◇教本『イタリア式ワインのABC』
(合格者へ)
 ◇FISソムリエバッジ
 ◇タストヴァン
 ◇ディプロマ

【お申込み方法】
下記URLから、WEB上の申込フォームをご利用ください。(スマートフォンからも可)
http://www.italia-vino.com/application.html

お申込みフォームを送信後 受講費用のお支払いが確認された時点で、お申込み完了となります。
お申込みフォーム内の規約に、キャンセルポリシーや全レッスンの受講が受験に必須であることなどが記載されております。
お申込前に必ず規約をお読みいただき、ご承諾の上でお申込みください。

【オンライン説明会(要ご予約)】
お申込み前にコース内容やその他について直接詳しく知りたい方は、メールで説明会(いずれか1日)へご予約ください。なお、コース申込みに説明会参加は必須ではありません。
・7月26日(水)11:30-
・7月30日(日)10:00-
・8月2日(水) 10:00-
メールアドレス: info@lci-italia.com

コースの詳細、団体、よくあるご質問はホームページもご覧ください。
http://www.italia-vino.com/

 
【コース主催】 一般社団法人 日本イタリアワインソムリエ
【企画運営】 LCIイタリアカルチャースタジオ
 Eメール:info@lci-italia.com

2023年7月 7日 (金)

この暑い時期にプロセッコは欠かせませんが、今やプロセッコのレッテルも払拭しなくてはなりません。

和食の前菜からデザートまでのフルコースに最初から最後まで合わせることが出来ます。

また、残糖度(ブリュットとエキストラ・ドライ)を変えてみたり、製法(シャルマ、メトド・クラシコ)、色(ロゼ)の違いを楽しむなど、ヴァリエーションが広がっています。

そして何よりも、繊細さ、味わいの深みなどクオリティもとても高くなっていますから、アペリティ―ボだけに終わらず、あらゆるお食事に合わせてみたいと実感しました。

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今日のプロセッコ生産者は イル・コッレ IL COLLE(複数の丘を意味する)はコネリアーノ・ヴァルドッビアーデネの中の、San Pietro di Feletto サンピエトロ・ディ・フェレットに位置します。

DOCGのエリアにあり、プロセッコDOCGとDOCを作っています。

この地域は 2019年に【Patrimonio UNESCO 世界遺産】に登録されました。 

特徴としては写真のように、ブドウ畑が美しく並んでいるだけではなく、個々に森林で囲まれている事だと思います。こうして、自然との共生、多様性が守られ、ブドウにもよりいい環境になっています。

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SOLOITALIA-林茂先生の主催で、ワインインポーターは大倉フーズ。

今回は和食とのアッビナメント。

お店は神田明神下にある『みやび』にて、季節の食材を目でも楽しめるコダワリ満載のお料理が並びました。

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合わせたワインはこちらの4種類です。順番に見てみましょう。

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【プロセッコDOC トレヴィーゾ スプマンテ・エクストラ・ドライ】PROSECCO DOC TREVISO SPUMANTE EXTRA DRY

最初の喉の渇きを癒しつつ、前菜に合わせたいこの一本。

ブリュット【残糖度12g未満】もありますが、エクストラ・ドライ【残糖度15-16g】のこちらのプロセッコの方が暑さによる疲労感を回復してくれそうです。また和食の前菜にはほんのり糖度がある方が合わせやすいです。 洋ナシや黄色いリンゴの香り、風味。

ブドウ:グレーラ 85%,シャルドネ 15% 

収穫は手摘みで、仕立てもシルヴォという伝統的な高さのあるコルドン式を用いるなどコダワリを感じます。

更に、発酵に15日、シャルマ法で二次発酵し30-40日熟成、チルドで8日間と時間をかけて造っています。

厳選酵母を使用しシャルマ―法で二次発酵を行っています。

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【前菜】ジュンサイの酢のもの仕立て、スイカに見立てた小メロンは明太子、豚肉を巻いた谷中ショウガ、佐島のタコ、ちりめんじゃこ入りおこわを万願寺唐辛子で巻いたものなど  目で楽しい、味わって美味しい、プロセッコ・エキストラドライとぴったりでした。



【コネリアーノ・ヴァルドッビアーデネ・プロセッコ・スーペリオーレDOCG スプマンテ・ブリュット・ミッレジマート】CONEGLIANO VALDOBBIADENE PROSECCO SUPERIORE DOCG SPUMANTE BRUT MILLESIMATO 2021

 ≪Metodo Il Colle≫ イル・コッレ独自のスプマンテ製法 

畑指定のブドウを手摘みした後、モストを直接スプマンテにする方法で、40日間ほどかけて行います。よって発生する亜硫酸塩は微量になり、香りも収穫したてのブドウ果実そのままを感じられ、青りんご、洋ナシなど。

ブドウ:グレーラ 100% 単一畑(区画のことをRIVEという):San Pietro di Faletto

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お食事は巻海老や玉蜀黍トウモロコシの天ぷら、太刀魚と新蓮根の天ぷら。すべて岩塩で頂くことで、プロセッコの塩味、ミネラルと天ぷら食材の旨味と塩味に完璧な合わせでした。



【コッレ・バイオ コネリアーノ・ヴァルドッビアーデネ・プロセッコ・スーペリオーレDOCG スプマンテ・ブリュット・ビオ&ヴィーガン】COLLE BAIO CONEGLIANO VALDOBBIADENE PROSECCO SUPERIORE DOCG SPUMANTE BRUT Biologico e VeganMILLESIMATO 2021

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 ≪COLLE BAIO≫ 5hのBIO認定の畑を持っており、そこにフォッリーナという畑で造る限定ワイン。

バイオというのは、栗色ベースに鬣と足元が黒色をしている馬の種類のことで、1500年頃ヴェネツィアから伯爵がバカンスにこの馬を連れて、この辺りで過ごされていました。その間、バイオ馬が駆け回っていた場所として、COLLE BAIOと名付け、特別区として引き継がれています。

BIO指定ということで、周りは森林で囲まれ、ビオ環境を保っています。

ブドウ:グレーラ85%、その他は土着品種(ヴェルディーゾ、ビアンケッタ、ペレーラ)

2次発酵はソフト圧搾した後、低温14℃でシャルマ―法によって個別に25日間行います。更に40日間澱と共に40日間熟成。

香りはトロピカルなフルーツを感じるが、口に含むとフレッシュなリンゴやレモングラスなど、余韻にほんのり苦みを感じさせます。やや濃いめのお食事に合わせたくなります。

お食事は鮎の春巻き揚げ、豆腐干をパスタに見立てた桜エビのペペロンチーノ、木の芽のソースが一層ワインに合います。



【プロセッコDOC ロゼ ミッレジマート・スプマンテ・エクストラドライ】PROSECCO DOC ROSE' MILLESIMATO SPUMANTE EXTRA DRY 2021

ロゼのプロセッコは、見た目にも華やかで、ドライ感とコクを共に楽しめる、お食事にも合わせられる注目のワインです。

3haのピノネロの畑を持っており、やはり手摘みで収穫し、グレーラとは別に1次発酵させます。

2次発酵の際に合わせて、60日間かけていきます。

ブドウ:グレーラ90% ,ピノネロ10%

プロセッコ・ロゼは殆どの生産者がBRUTで造るそうですが、ここILCOLLEは酸度を高くして、糖度バランスを取っているそうです。その為、合わせるお食事の幅が広がります。

香りは初め、ラズベリーの甘ずっぱさが広がります。それからリンゴや洋梨といったグレーラの香りがします。

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ポン酢で頂く、豚肉のしゃぶしゃぶは、生産者きってのリクエストだったそうで、店長みずからしゃぶしゃぶして下さったという贅沢な一品でした。



ホワイトコーン、香川の味来もろこし御飯にはグアンチャーレや日本一こだわり卵が入っており、絶品の〆でした。

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生産者のSARAさんはとても元気で愛らしい方で、IL COLLEへの情熱が伝わってきました。

お母様もご一緒に来日されておりましたが、今は兄弟3人がワイナリーを引っ張っているそうです。

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IVS Japan 日本イタリアワインソムリエ 

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Kyoko Matsuyama

2023年7月 1日 (土)

SOLOITALIAによるテイスティング会では 9社の生産者が参加し、ソアーヴェだけをテイスティングし、発展し続けるソアーヴェの多様性と現状を知るとても良い機会となりました。

LE UVE:ソアーヴェの主なブドウは Garganega (ガルガネーガ)(写真左側)

  30%ブレンド可能なブドウのひとつ Trebbiano di Soave(トレッビアーノ・ディ・ソアーヴェ)(写真右側)

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写真:HP:https://www.ilsoave.com/le-uve/ 


テイスティングワインについて(頂いた資料より)

まず Cantina di Soaveより【POESIE Soave Classico DOC 2022】

ポエジーエ(折々の詩)と名付けたように、リンゴやパイナップルの果実味と爽やかなミネラル感が多くの人の気分を高めてくれる、ウェルカムドリンクにぴったりです。
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次に生産者 Cantina Valpolicella Negrar(ネグラ―ル), ソアーヴェ・クラッシコ地区にあり、ラベル別にインポーターも3社が取り扱うほど日本に馴染みのある生産者です。

Domini Veneti Soave Classico DOC 2021 のシャルドネ、トレッビアーノ・ディ・ソアーヴェをブレンドしたステンレスタンク熟成タイプと Tremenaltoは10%オーク樽3か月熟成をブレンドしたガルガネーガ100%タイプとの明確な違い、前者の白桃のような繊細さ、後者はコクや厚みを楽しむことができます。 

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生産者 Corte Adami コルテ・アダミ

【Soave DOC 2022】広いソアーヴェ地区とはいえ、収穫後のコールドマセラシオンなどの温度管理と澱引きなし2か月置くなどの作業、さらに品種にトレッビアーノを10%加えたことから、果実の熟度を感じさせ、2022の若いヴィンテージにおいても、凝縮感を楽しめます。

一方、【Vigne della Corte Soave Superiore DOCG 2019】は 標高350mにある畑限定で、樹齢約40年のブドウを遅摘み、シュールリーなどを施しています。樹齢を感じない爽やかな酸と少し熟したリンゴの果実味があります。深みを増す熟成を期待したいワインです。

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Corte Canella【La Vero Soave DOC 2022】 生産者コルテ・カネッラはソアーヴェ地区ですが、全て手摘みで収穫し、ブドウの選別を行っています。

また、8月初旬には間引きを行って、色み、アロマ、ストラクチャーのクオリティを高める結果をもたらしています。

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10%トレッビアーノ・ディ・ソアーヴェを使用しており、収穫後に一部のブドウは20日間乾燥させます。こうしてできるワインは、ガルガネーガ特有の苦みはなく、白い果実とフローラルな香りと味わいが充実します。   

単にソアーヴェと言っても、ここまでコダワリを持って作るとクオリティの高さと個性を表現でき、味わう側の満足度が充足されます。

生産者による説明では、日曜日に友人とのブランチ前に頂きたいワインだそうです。



【Corte Mainente】コルテ・マイネンテ ㈱ノルレェイク・インターナショナルが輸入するこちらは4つのラベルがあり、夏のお食事では前菜からドルチェまで これらのグラスで合わせて楽しみたいです。

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ひとつめは Soave DOC 2019のチェンジェッレ。白い花を思わせる、軽やかさと柔らかさが特徴で、前菜に合わせたい。

Soave Classico DOC 2021のピーニョはステンレスとセメント槽で熟成。アーモンドの風味とコク、ボディーがあります。

Soave DOC 2019のネットロワールは 黄金色で、半分ブドウを陰干しして使用しているため、力強さと上品さのバランスがよく、まろやかな余韻が特徴的。


Recioto di Soave DOCG 2017 のLUNA Nova (新月の意味)レチョートは陰干しさせ、貴腐菌が育ち、特有のシロップ漬けのフルーツの香りが生まれます。上品な甘さはこのまま頂いても良いですし、デザートに合わせて頂きたい。

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Gianni Tessari】
 ジャンニ・テッサーリも日本に馴染みのある人気の生産者といえるでしょう。

SOAVE DOC 2021はステンレスタンクを使用。ソアーヴェの白い花やセージ、酸とミネラルを忠実に表現しています。

それに対して Soave Classico DOC 2020の Perinato は単一畑で 大樽で発酵、8-10か月熟成と樽によって金色の深みのある色あい、そして、アンズのような濃いめの柑橘系フルーツ、ハーブやアーモンドなどの複雑な香り、そしてミネラル感しっかり。

合わせるお食事は一変して、お肉やお魚の燻製調理などの味わい深いお料理にもあわせたい。



【INAMA】 ソアヴェ・クラシコのトップ生産者のひとつ、イナマ社も初代オーナー、ジュゼッペ氏はフォスカリーノの地に畑を購入しましたが、今では3人の息子たちがカルボナーレの地に畑を持ち、独自のエレガントなスタイルのソアーヴェを作っています。

また黒ブドウのカルメネーレのクオリティ向上に最近は力を入れており、フランスからエノロゴも呼んだほどです。

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自然派ワインスタイルのソアーヴェ【ZAMBON】ザンボン

ビオやビオディナミ製法を用いて、いわゆる自然派のワイン造りを行っています。

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Soave Vulcano DOC 2020 はガルガネーガ100%で、ろ過せず、シュールリー10か月熟成。

仕上がりは柑橘の優しい香りとスッキリな味わいがあり、見直された高品質な自然派ワインを目指している事が分かります。

Soave Duello Vulcano DOC 2019

樹齢100年以上というのは特記すべき点です。

クリオマセレーション、天然酵母で30-40日間の発酵とゆっくりブドウが自力で変化していくのを待っているのです。一部セメントタンク使用。

仕上がったワインは柑橘系の香りと黄色い果実のニュアンスがあり、塩味すら感じるミネラル感が充実しています。



SOAVEの産地の概要について  次回のブログで詳細アップします。

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IVS Japan (一社)日本イタリアワインソムリエ  

Kyoko Matsuyama

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2022年12月21日 (水)

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 『神田明神下みやび』にて、ソアーヴェと和食を合わせるテイスティング会に参加しました。

イタリアワインスペシャリストの林茂先生にガイド頂きながら、イタリアのDOC白ワインとして最も早くから日本に知られるソアーヴェの日本の食における可能性について、実食と共に改めて実感させられる時間となりました。

【7種類のソアーヴェ】

①Settembrino Soave  Spumante Millesimato 2021 ガルガーネガ 100%

  【Le Battistelle】 

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 会の中でも、とても人気の高かったスプマンテです。インポーターメイワ㈱より話を聞く事ができ、魅力がより深く伝わってきました。

家族経営で畑4つ、玄武岩主体の土壌、計6ヘクタールほど。この商品は日本市場に向けて特別に無理を言って作ってもらったスプマンテだそうで、少量しか生産されておりません。ガルガーネガのみで手間を掛けた上に、上代2500円と非常にコスパが良い。

ラベルは娘さんのイラストをデザインにしており、とても親しみがあります。

バッティステッレやロッコロ・デル・ドゥルロの畑で栽培したブドウを9月に手摘みで収穫。温度管理したステンレスタンクで15日間発酵。その後60日間二次発酵。 

アルコール度数12%

②Duca del Frassino Soave Classico DOC 2020 ガルガーネガ 100%

【Cantina di Soave】

火山性粘土質と石の混ざった土壌で育てたブドウを手摘みし、ソフトプレスして作る高品質のソアーヴェ・クラッシコ。ステンレスタンクにて発酵。

ミネラル香、リンゴを中心とした白果実の繊細なアロマ、なめらかな調和のとれた心地よい味わい。

③Soave DOC 2021 ガルガーネガ90%、トレッビアーノ・ディ・ソアーヴェ 10%

【Gianni Tessari】

畑は標高250-300m,土壌は玄武岩。ステンレスタンクにて14-16℃で発酵。熟成は約3カ月間ステンレスタンクで行います。白い花やセージの香りを伴う柑橘系の香り。酸とミネラルがバランスよくフレッシュな余韻。 アルコール度数12%

④Scalette  Soave Classico DOC 2021  ガルガーネガ90%、トレッビアーノ・ディ・ソアーヴェ 10%

【Gianni Tessari】

単一畑テンダ、低温14-16℃のステンレスタンクで発酵。ステンレスタンクで6-8カ月熟成。

白い花と白い果実の非常に素晴らしいブーケ。アーモンドわずかなニュアンス。長い余韻を楽しめるワイン。

生産量 20,000本 

テッサーリのソアーヴェも食事に合わせても負けない、テロワールを感じられる一本です。

ステンレスタンク熟成でも驚くほど、香りが強く和食はフリットに合わせてみました。

◇◇和扇子◇◇

Img_6585_2 お店の方の計らいで、真っ白な和扇子を各席にご用意くださいました。マスクの代わりに扇子で口元を隠してお話するという提案でした。

林先生よりこの扇子を使う習慣はシチリアにあったそうで、その昔女性が余り口元を見せないという古風な慣習から使用していたそうです。

【ブドウ品種】 ガルガーネガ種とトレッビアーノ・ディ・ソアヴェ種

ガルガーネガはギリシャ起源といわれており、イタリアの中でも高品質ワインを最も多く生産しているのはソアーヴェ地域です。 このブドウは条件の良い土地で、収量を制限し、しっかり熟成させると、洋ナシやパイナップル、杏などのデリケートな香りを含む卓越した白ワインになります。また、熟成に従いふくよかな香り高いワインとなります。

トレッビアーノ・ディ・ソアーヴェはガルガーネガの理想的なパートナーで、この地方の土着品種の一つ。ワイン全体に香りと快活さを与えます。

【ソアーヴェの分類】

ソアーヴェDOC、ソアーヴェ・クラッシコDOC、ソアーヴェ・スーペリオーレDOCG、レチョート・ディ・ソアーヴェDOCGと4種類あります。

1998年にレチョート・ディ・ソアーヴェはヴェネト州で最初のDOCGに昇格しました。

ソアーヴェ・スーペリオーレは2002年にDOCGに認定されました。

ワイン生産者はバリックやステンレスタンクを自由に選択できます。ソアーヴェの伝統的な品種構成は、ガルガーネガ70%以上にシャルドネ、トレッビアーノ・ディ・ソアーヴェをそれぞれ30%まで加えてよいことになっております。生産者によってはガルガーネガのみを使用してソアーヴェを生産している会社もあります。これらの選択の自由によって、スタイルを変えることが出来、独自の味わいを出すことが可能になっています。

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お食事は

<ボラ鯔の白子>

茶碗蒸し、ポン酢餡、紅葉卸、芽葱長野産銀杏、千切り牛蒡素揚げ

<除月八寸> 

佐渡の岩もずく酢、大和芋、いくら、エシャロット、もろ味噌、北海道産鱈の雲子ポン酢、静岡産海老芋シルキー香煎揚、甘海老紅葉和え

<名古屋コーチン>

焼き手羽、聖護院大根、振柚子

<天ぷら>

天草の巻海老、大黒しめじ、秋田の甘鯛、加賀蓮根、松笠揚げ、北海道産帆立、伏見唐辛子

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<ばらちらし>

マグロ、白身、アナゴ、エビ他

<留め椀 ー宍道湖の蜆>

<ドルチェ> 新潟産ル・レクチェ ヴァニラジェラート、キャラメルソース

ドルチェにはNettare di Bacco Recioto di Soave DOCG 2019
【Montetondo】 ガルガーネガ100%を合わせます。

甘さの余韻の長さがドルチェと同等で、口の中を程よくスッキリさせてくれます。

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【Soave By The Glassキャンペーン2022 報告】

期間:2022年7月15日~8月31日

キャンペーン参加飲食店 全国で355店舗が参加され、内訳は関西154店舗、九州49店舗、関東65店舗、中部・北陸43店舗ほか。

4部門中3部門でトップだったのは福岡県の『パスタ・パスタ』でした。続いて大分県『トリアンゴロ』、新潟県『トラットリア・アルチゴーラ』、愛媛県『ルミーノカリーノ』

コロナも落ち着いてきて2023年のキャンペーンはより盛り上がりを見せることでしょう。

参加店舗に和食店が増えることを期待したいです。

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ソアーヴェワイン保護協会主催 ソアーヴェワイン・プレゼンテーション・ディナー

期日:2022年月20日(火) 18:30~21:00

会場:神田明神下みやび

〒101-0021東京都千代田区外神田2丁目8-9

講師:林 茂(イタリアン・プロフェッショナル・ソムリエ)

主催:ソアーヴェワイン保護協会

運営;SOLOITALIA


2022年10月21日 (金)

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・イタリアワインの特徴を系統立てて学べる
・豊富なワインテインスティング
・料理との合わせ方についても実践的に学べる!

FIS(Fondazione Italiana Sommelier)が本国イタリアで開催しているソムリエコースを
世界に向けたWSA(Worldwide Sommelier Association)コースとして、イタリアのワインだけに特化して構成されています。
初めての方は勿論、他でソムリエを勉強された方にも、イタリアだけを重点的に学べるとても有効的な内容です。 

日本開催は6期目になり、コロナ禍で延期されたWSAイタリアワインソムリエ第6期コースについて、
この度イタリアより講師が来日しての開催が決定しました。
受講生の安心と安全を考慮し、感染防止対策を強化しながら対面授業にて開催して参ります。

≪基礎コース1:イタリア各州のワイン≫
≪基礎コース2:Abbinamento 食事との合わせ方≫
試験 (1,2 を全て受講後)

日程: 
2023年 1月30日(月) 10:00〜18:00  
    1月31日(火) 10:00〜19:00
    2月1日(水) 10:00〜19:00
    2月2日(木) 10:00〜17:00 ※休憩含む

会場:イタリア文化会館 東京  
東京都千代田区九段南2丁目1−30
 (九段下駅2番出口から徒歩約10分、半蔵門駅徒歩約12分)

申込期限:2022年11月20日
(ただし先着順につき定員に達し次第募集終了)
定員:30名 (予定)

申込フォーム内の規約にキャンセル時の対応や全レッスン受講が受験には必須であることなどが記載がございます。
必ずお読み頂き、ご承諾頂いた上でお申込みください。


コース内容、団体、よくあるご質問についてはホームページをご覧くださいませ。
▶︎ http://www.italia-vino.com/  

もし他にご質問等がございましたらメールにてお問い合わせください。
皆様のお申込みをお待ちしております。
 
【コース主催】 一般社団法人 日本イタリアワインソムリエ
【企画運営】 LCIイタリアカルチャースタジオ
 Eメール:info@lci-italia.com