イタリアで過ごす Feed

2015年8月12日 (水)

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さて、日本館へ。この日はラッキーにも30分待ち。通常は1時間以上待つそうです。しかし、日本人のガイドは行列の間にも何か所かにスタンバイし、日本文化の食事を召し上がる前作法『頂きます!』の解説やお辞儀の角度についての紹介など楽しく案内していました。 待つ事に対する苦が少し和らぎます。

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米作りを行う田んぼの様子や四季の移り変わり、そして収穫祭などを幻想的に展示した後、日本の食材やお料理を映像を使ってご紹介。

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最後の広い部屋にはテーブル席があり、なんと、テーブルはスクリーン。そこには自身が選択した懐石料理が順に出てきます。暗い中に浮き上がるので、まるで本当にお料理が出されたかに錯覚しそうです。

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お箸が実際に置いてあり、各自使ってみます。そのお箸でお料理をタッチすると、各言語で説明が現れます。 

最後はやはりお鍋。 皆で真ん中のお鍋に具材を入れます。(振りです)

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日本の美を表わす展示もありました。あっぱれ! 近くにはVINI ITALY イタリアワイン館。

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更に期間限定で各州がイベントを開催。この日はアブルッツォ州の伝統的な民族衣装で歌と踊りを披露。

そして真っ白にそびえ立つのがイタリア館メイン。白い森をイメージ。

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中には各地方の食材生産者が順に語っているお部屋や、イタリアの絶景ともいえる数々の有名な景色や街をご紹介。

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イタリア館から見た丁度噴水が上がった『L'albero di Vita』(生命の木)。夜は鮮やかなイルミネーションが夜中まで楽しめます。

イタリアワイン館の天井には多数のワイングラスでシャンデリアに。

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ワイン館では10ユーロで3杯テイスティングできます。1000種を超えるワインが並んでおり、ソムリエにアドバイスを伺いながら、選んでいきます。

私はRibolla giallaにAmaroneを頂きました。

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最後はブラジル館へ行き、しっかり歩いてエクササイズ。

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さて、このエキスポミラノで残される名称は実はミラノ市内にありますNaviglio地区のDARSEAです。ミラノは運河地帯でしたが、徐々に埋め立てられていきました。この辺りにはまだ残っており、そこで、 船で流通を盛んにした以前のように、人が行き交うボートを再現しています。実はこの辺り、夜はとても賑やかで、運河沿いに沢山のアーティスティックなショップやカフェ、レストランが並んでいます。

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今年の夏はイタリアも日本も猛暑。シャワーク―ラーや飲料水のフリー提供などのサービスがあり、待ち時間もそこそこ快適に過ごせました。

今回はスクオーラレオナルドダヴィンチイタリア語学校の課外授業でEXPO MILANOへ、日本人学生2人、その他欧米から15人程と一緒に行ってきました。

学校のあるROMOLO駅よりメトロCadornaで乗換え、EXPOの駅Rho Fieraまで20~30分程度で着いてしまいます。 会場の周囲を走るシャトルバスもあり、ポイントを絞ってご覧になられたい方には便利。

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ガイドをしてくれるのは世界中を周ったというAlessia先生。 

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夜18:30頃~入場チケットは5ユーロとあって、夜にいらっしゃる地元の方も多いようです。

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入場すると中心を東西に走るデクマノという通りが1.5km程まっすぐと伸び、その両脇には各国のパビリオンが約40件ほど立ち並びます。因みにデクマノとはローマ帝国時代に栄えた同じような十字路があったことから名づけられました。

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アイルランド。   ブラジルはジャングルの網を歩いてからパビリオンへ。

 

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ベルギー館。  カンボジア館。

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クラスターの中のカカオ館へ。 約140カ国が参加するエキスポではデクマノ通りには約40カ国の独自のパビリオンが見られ、クラスターとエリアはテーマ毎にパビリオンがあり、同じテーマを持つ国は一緒に参加しています。 カカオではパプアニューギアのお姉さんがイタリア語で歴史的民族分裂のお話をしてくれました。 

 

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ウルグアイ館。

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イエメン館。  そして、Eataly!   広いスペースにイタリア食材を購入したり、イタリア料理を味わうことができます。大きなNUTELLAの瓶が!やはりイタリア人には欠かせないヌテッラ。

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アゼルバイジャン館。アラブ首長国連邦共和国館(Emirati Arabi)!こちらは素晴らしい内容でした。現在ハイテクを駆使し、高層ビルが立ち並ぶのドバイなどの大都市ですが、昔は砂漠地帯だけで、ダッテリ(ヤシの実)と水が不可欠だったことを、ある少女の家族を映画と舞台のように描きながら、紹介してくれます。最後はエコロジーについて考えさせられます。また手法は子供にも分かり易いもので楽しませてくれます。

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カザフスタン館。2017年はカザフスタン国内でのエコ・エキスポをスローガンとして掲げています。ここはチョウザメがいて、キャビアが獲れるようです。Blog22

こちらはキャラクタ―達の行進です。

EXPOのキャラクターはFOODY君でしたね。

そして、親しみあるカリメロも。

さて日本館は後半の記事へどうぞ。

2015年7月9日  Kyoko M

2015年7月25日 (土)

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Baroloの産地ランゲからタナロ川を渡ってCanaleのチェントロを過ぎるとMalvira'のカンティーナ、その上方にVilla Tibordiというホテルとリストランテがあります。そこは丘のてっぺんにあり見渡す限りのブドウ畑に圧巻です。今日はカンティーナを訪問させて頂いた後に、このリストランテで夕食を頂きます。

オーナーのRoberto氏のほかに、ランゲでBaroloを造るEraldo氏、更にミネソタより日本酒も輸入されるChrisご夫妻、通訳のChiaraさんはノルウェーに私が日本人ということでとても国際色豊かなメンバーでした。

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このVilla Tiboldiは元々は古いお屋敷を改装したそうで、落ち着いた様相にエレガントなデザインで優雅な時が過ごせます。プールはまるでブドウ畑に浮かぶかのような配置。そして何よりもCamerieriのサービスはさすが一流。

さて、ウェルカムドリンクにアルネイス100%Rive Gaucheを頂き、追加糖度0のすっきりとした味わいに喉の渇きも癒されます。 それから、初の試みで造られたというSolfiti(亜硫酸塩=酸化防止剤)無添加でノンフィルターという確かシャルドネとアルネイスのハーフの白は深みがありながら、鼻につくような特有な香りもなく、しかし味わい深い白ワインはお肉にも合いそうでした。

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実はChrisさん、この日広島の中尾酒造という小さな酒蔵のお酒をお持ちになられました。そこで、プリモピアットのアニョロッティ ダル プリンにお酒とアルネイスのどちらが合うか比べることに。 お酒はとても複雑性のある香りだとRoberto氏は評価しておりましたが、どうしてもお米の発酵による甘さが強く、このパスタにはやはりアルネイスがぴったりでした。

さて、お食事です。前菜はトスカーナ州郷土料理panzanella。 とても上品に仕上がっておりました。

 

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更にTartare(生の牛肉を刻んでオリーブオイルとハーブを和えたもの)ピエモンテでは生肉が頂けるんです。お肉そのものの旨味を感じます。掛けたテーブルオリーブオイルはさすが美味しいもので、アブルッツォのレッチーノでしたが、辛みも感知でき、風味がありお肉が美味しく頂けました。 パスタも郷土料理のひとつAgnolotti dal plin(パスタにひき肉などを詰めた後、摘まんでカットする特徴があります。)

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Secondoはある精肉屋でオーガニックで育てた豚や牛を丸ごと販売してくれるところから仕入れるそうで、レアに焼いたお肉は本当に柔らかく、旨味がたっぷり。

さて、そこで、ワインが登場。さすがRobertoさん。nebbioloのブラインドテイスティングを始めようというのです。1)と2)が近く 若いネッビオーロを感じたが、3)は寿命としては終わりの方のような樽香りが強かった。 結局、2)は分かったのですが、1)と3)を迷ってしまいました。

結果は1)Langhe Nebbiolo 2007 Eraldo Viberti  2)Roero Nebbiolo 2007 Malvira' 3)Barbaresco 2007 Gaja

やはり生産者の二人は大正解でしたが、悩んでいたのは3)がとても樽が強かったこと。 こうやって比較すると違いが明確に浮かび上がってくるものです。 

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デザートにはPESCHE! イタリアの桃ってなんでこんなに美味しいんでしょう。日本の桃よりも酸味もあって口の中がすっきりします。ここに最初に頂いたスプマンテを掛けて頂きます~。 とても有意義で美味しい晩餐でございました。 次回は1週間ほどゆっくりとこちらに滞在させて頂きたいです。 Grazie mille Roberto-san!wine



Kyoko M      Luglio 2015

2014年9月 3日 (水)

 フィレンツェ市内の外れにあるディミトリ ヴィロレージの工房では、機械を使用せず、伝統的な技術によって造られる。  デザインは彼オリジナルであるが、お客様のリクエストにも応じてくれる。

そんな彼の工房には顧客が多い。

生徒は1回に一人しか取らない為、1対1で自身の納得がいくまで、学ぶ事ができる。 基本1か月間。 

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 工房は新旧融合したとってもハイセンスな設えである。 毎日通いたくなる理由は他にもある。 

 

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   パリのコンクールへ大好評だったこのバックは、ネクタイも鞄に合わせて作ってしまった。

 

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隣にはこんな素敵なキッチン。 生徒はここでランチができる。  

 

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ここで修業してみたい方は、こちらまでお問い合わせください。

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イタリア留学・滞在はセレニタリア SERENITALIA 
www.serenitalia,net
 
Scuola Leonardo da Vinci(TOKYO INFO)
 
東京オフィス   
〒180-0003東京都武蔵野市吉祥寺南町1-13-12 
Tel  0422-24-8897 
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2014年8月19日 (火)



Pane nostrum5イタリアのパンはフランスパンとは異なり、味わいも生地感も素朴なところが好きです。

マルケ州の海沿いにあるとても素敵な街セニガリアでは、国際的にも有名なパン祭りPane Nostrumが毎年9月に催されます。

セニガリアにはミシュランを取ったレストランが2つもありとてもアーティスティックなシェフ要る事でも知られています。Moreno CedroniとMauro Uliassi!世界中からお客様がやってきます。

 

 そして、このフェスタにも世界中から生産者も、グルメ達も集まってくるのです。

 

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今小麦粉アレルギーの子供たちがイタリアでも増えておりますが、製法の簡略化による影響とも言われております。 パンの製法はやはり時間を掛けて作られるもので、そうすることで、長期保存も可能になる訳です。

さて、この度セニガリアの友人がお気Paneficio Senigalliaに入りのパン屋へインタビュー(こちらをクリック)して参りました。

 

 このパン祭りにも勿論参加されます。

彼女の場合は、地元の小麦との出会いによってこの香ばしいパンに巡り合えたといいます。  

小麦は石臼で挽き、酵母もリエビトマードレやビッラを使うそうです。やはり天候やいろんな条件によって、パンの仕上がりもさまざまで自然の良さです。 

 

 

LCIでは9月のお料理講座イタリアのパン フリゼッリを作ります! イタリアのパンについてお話したいと思っております。 小麦、そして、酵母について。

スケジュールはこちらです。

どなたでもご参加頂けます。

WWW.LCI-ITALIA.COM   Kyoko Matsuyama

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2014年8月18日 (月)

夏の日射しの中、フィレンツェの市内散策へ繰り出す。 久しぶりにドゥオモの北部サンロレンツォ教会方面を目指す。そこで、SCUOLA LEONARDO DA VINCI 校のキアラさんのお勧めスポットを紹介してくれた。Borgo San Lorenzo通りには、CONADの高級版スーパー SAPORI E DITORNI (ここで買い物されるそう。)お気に入りのゲヴェルツトラミネールのワインもリーズナブル!

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この辺りは昔から有名なメルカート(露店が立ち並ぶ)でしたが、中国他の店がほとんどを占めるようになったことから、RENZIが市長の時に、一掃したそうです。そこで、半分程のスペースになり、今ではほとんどブラジルの人が多いそうです。 そこで、私の料理学校を祝って、エプロンをプレゼントして頂いたのですが、 REGINA DELLA CUCINA(お料理の女王様) といういかにもなタイトルを縫い込んでくれました。

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さて、中央市場の中はこんなに様変わり!

トスカーナのもつ煮込みハンバーガー、ランプレドットがこんなお洒落な店舗で販売されたり、パスタ、ワイン、サラミ、ピッツァなどのブースに分かれている。

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昨今の景気状況の中、レストラン控えの旅行者もこぞってこちらで食事をしていらっしゃいました。

ファーストフードよりもこだわった材料を使っており、よほどヘルシーだと一押しでございました。

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2014年5月17日 (土)

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アニス(ANICE)は古くはエジプトやバビロニアで薬として用いられた植物で、フェンネルの香りとほのかなミントを感じられます。 
薬草商であったジローラモ ヴァルネッリ氏の発明によってアニスのリキュールが1868年に誕生する。
消化、利尿、清涼効果があり、食後に少量頂くだけでスッキリします。
その他、咳止め効果や抗免疫不全効果をもたらします。  
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
レシピはヴァルネッリ家の家宝として今でも継承されています。
昔は周りの山で採取できた材料も今では制限されてしまい、外国から取り寄せることになってしまいましが、 今でもこの昔話に出てきそうなラボであらゆるハーブや木の実を調合し、煮たてて蒸留酒を作っています。
 
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 今は3世代合わせて女性4人で運営しており、宣伝担当のOriettaさん(右上)は素晴らしく社交的で楽しい方で、それぞれも持ち場があるようです。今ではニューヨーク、日本と海外至る所へ輸出してらっしゃいます。
アニスには3種類あって、ラテン語のANISUM(同じではない)が語源。
L'anice pepato ; コショウのようなスパイス。
L'anice stellato;星の形をした木の実。種部は油分があり、果実部分に芳香性や味わいがある。
L'anice verde;西洋のアニス、白と黄色の花を咲かせる。8-9月に卵型の小さな果実の収穫を行う。
 
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背景にあるシンボルの女神はSIBILLAといって、ヴァルネッリがあるMUCCIAに7万ヘクタールの国立公園指定された山があり、そこに住む女神だそうです。商品名にもAMARO SIBILLAと名づけるほど大切な存在です。
マルケのMUCCIAという場所は自然に囲まれ、空気、水の美味しいところにこの蒸留所があるのも納得です。
 
さてアニスのリキュールの簡単!お勧めの召し上がり方をご紹介します。
お勧め1. Espressoにお砂糖と ヴァルネッリを小さじ1杯垂らします。
お勧め2.チョコレートとの相性がいいので、添えて召し上がれ。
お勧め3.写真のように、レモンのシャーベットにアニスを加え、エスプレッソと一緒にどうぞ。
 
さて、LCIイタリア伝統料理とワイン講座では Espresso al Varnelliをご賞味頂けます。
 http://www.lci-italia.com/
 
Kyoko Matsuyama
 
 
 
 
 
 
 
2014年4月16日 (水)

UDINE  は新石器時代から居住があったといわれるが、983年に皇帝オットー2世によりウーディネと呼ばれるようになった。また城をアクイレイアの総大司教に献上されたため、彼はこの地に居を構えるようになり、そこから発展を遂げ、重要な都市になった。

その後ヴェネツィア、フランス、オーストリアに支配されながら、1866年にイタリア共和国に編入される。

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UDINEのチェントロ(旧市街)は30分もあれば一周できそうなほど小さいですが、色とりどりのカフェや花屋、ファッションのお店が立ち並び、なかなか進めません。(^ ^)

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夕方だったせいか、どこのカフェも賑わっておりました。とても穏やかな空気が流れる場所です。

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こちらのBARも18:00を過ぎると賑わってきた。この時間になると、仕事が終わって、夕食前にワインを1杯頂きます。 昼下がりに頂く場合もあるようですが、これをTajut(タユートゥ)と呼びます。ちょうど100mlというワイン一杯のサイズのことだそうです。もちろんお替りOKです。

サンダニエレのプロシュートやポレンタにのせたサラミ、DOPモンタジーオチーズを少しトーストしたものなどを頂きます。

『AL CAPPELLO』(アル・カッペッロ)にて

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町のチーズ屋さん。あらゆる種類の土地のチーズが並んでいます。

でもやっぱりこの土地DOP『モンタージオ』は人気。 大きくは2種類あってFrescoは1-4ヶ月の熟成とSECCOは5-12ヶ月の熟成です。 セッコの方は上の写真のように、カリカリに焼いてポレンタと一緒に頂くので、フレスコとは全く味わいが異なります。 フレスコはFRICOという伝統田舎料理に良く使われます。

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そしてようやく陽が暮れ始めると、BARの外にもテーブルが並び、通り中 Tajut(タユートゥ)とおしゃべりがいつまで続くやら。

 

Marzo 2014     Kyoko Matsuyama

 

ウーディネの伝統料理は山と海に囲まれ以外にも食材が豊富です。まずはプロシュートで有名なサンダニエレですが、ここの自然の中で育てられる豚や牛のお肉を使ったステーキからハム・サラミ(インサッカーティ)類。

野菜も豊富で、3月終わり~アスパラガスの季節。

 

UDINEの駅から北へ車で10分程行ったところに4つ星のHotel La di More’tがあります。Spaなども備え、スタッフの対応も丁寧でお部屋も快適ですが、何と言ってもレストランがとても人気です。旅行者から地元の方まで通うここにはStefano Baselloというシェフがいらっしゃいます。とても真面目でシャイなフリウリ出身です。

 

彼のお料理を見てみましょう。

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1品目はいろいろTartine(タルティーネ)。右側から順に味わいが濃くなります。ラビオリの上に茹で卵と白トリュフ。フリーコ(ポテトとモンタジオを使用した伝統料理)を包んだラビオリ。土地のチーズのスフレ。フォアグラとチョコレートを包んで林檎のソースで頂く。

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  上はフォアグラとチョコレートを包んで林檎のソースで頂く。次にラディッキオ(チコリ)の苦みに合わせたラビオリ。フリーコStravecchio(熟成)をカリッと揚げてラビオリ、サラミと。 

 ワインは土着品種リボッラジャッラを併せました。リボッラの少し樽香のあるボディのあるフルーティでミネラル感のある余韻が続く。

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 土地のチーズ盛り合わせはペコリーノ(羊)、カプラ(ヤギ)のフレッシュタイプから熟したもの、青カビまで。基本的にミルク感がしっかりとしているので、オレンジやアプリコットのジャムを添えて。

ワインはピコリットのフローラルな香りが華やかではちみつを思わせる味わいがぴったりです。

子供の木のおもちゃに乗せてサービスかと思えば、こちらは石に刺さったマカロンやプラリネのチョコレートたち。彼のアイデアは確かにお客様を楽しませてくれます。

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サービスしてくださったCAMERIEREもとっても親切で、フリウリ料理の一部ですが堪能できました。

翌日ここのキッチンにて~。

キッチンでは研修生も含め、約8名の料理人が各担当に分かれてプランゾ(ランチ)、チェーナ(ディナー)の準備に平日から大忙し。つまりお客様が賑わっている証拠。

そんな中、私のリクエストに応えて郷土料理のフリーコを教えてくださいました。またタルティーネバージョンも。

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まずパスタ担当の彼に、ラビオリ生地を。それからイカ墨のペンネをリガーテにする為に本当のペンを使って巻いているところがとってもユーモラス。

 

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いよいよ『FRICO』を作ります。 玉ねぎをみじん切りにして炒めます。ジャガイモ(ORANDESI)は塩水につけた後、薄切りにして、オーブンで軽く焼くことで味わいを凝縮させます。その後マッシュにします。

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チーズはDOPモンタジオの2-4カ月のフレッシュなもの。細かく砕いたものに玉ねぎ、ジャガイモをとつに混ぜ合わせます。さらに、パルミジャーノや出汁、玉ねぎペーストなども加える為、濃厚です。

 フリーコは各家庭さまざまだがベーシックなものは、ジャガイモを使ったシンプルな農家のピアット ポーベロ(庶民の食事)。 分量はジャガイモとモンタジオが1:1。

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 この生地をフライパンで焼くとチーズの油分が溶けだし、両面が香ばしく焼ければ出来上がり。シンプルでボリュームのある農家で親しまれた一品である。チーズの風味が豊かで心もお腹も満たしてくれます。


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ドルチェはティラミス。さてティラミスの発祥地はフリウリとご存じでしたか?なぜならカフェの文化はトリエステにILLYがあることからもわかるように、アフリカとの交易が始まったときにこの港に入ってきたそうです。そこでこのレシピが考案されたそう。


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シェフStefano氏はティラミスのIeri (昨日)Oggi(今日)-Domani(明日)を表現した。

Ieriは過去で定番の形。

Oggiは現代の忙しさを表現しキャンディ型にして、簡単に食べ易く、持ち運びも出来る形にした。

未来は分からないから小さいが中身は濃く詰まっているとプラリネを宙に浮かべている。Ghiaccio Secco(マイナス20度の氷)にコーヒーを掛けて煙で未来感もたっぷり。

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彼らと一緒に頂いたPRANZOプランゾでは、今が季節のアスパラガスのリゾット。

シレーネ草、ポップを加えて更に春の風味満載。

 ここで日本人の方が修行されて、鎌倉にCoccolo というレストランを開かれていると伺いました。Hotel Ladi moret のお料理が味わえるに違いないですね。

Marzo/2014      Kyoko Matsuyama

 

2014年4月12日 (土)

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 トリエステ(県)、スロベニアのとの国境に位置するSan Dorligo della Valleは北方の地中海の玄関に位置し、オリーブの品種『BIANCHERA 』(ビアンケラ)を栽培するのに適した気候と土壌である。このことは、実はローマ帝国時代に遡る。

GIOACCHINO FIOR ROSSO氏は、この地でオリーブのビアンケラ品種を一筋に栽培している。 この家族の生い立ちは面白く、実はジョアッキーノ氏はオリーブ栽培を行うシチリアの家庭で育つ。 その後奥様のADRIANAさんに出会う。彼女はトリエステ出身で、彼女の家族もまたオリーブ栽培を行っていたことから、曾祖父以来のオリーブ畑9ヘクタールを引き継ぐ。2001年にMontedoroの地に13ヘクタールを入手し、2000本のビアンケラとレッチーノとマウリーノを100本づつ植樹する。

全て手作業で行う為、収穫時は家族総出で、傷のあるオリーブは取り除きながら、非常に厳密にクオリティを追い続ける。 

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  彼の畑からはアドリア海が望める。『FACCIUMARI』シチリアの方言で(海を望む)と書かれた看板には彼の故郷AGRIGENTOの景色を重ねて観ていることがわかる。

海からの温かい空気と山からの冷たい空気がちょうどぶつかる場所ですから、雷雨や雹にさらされる事も少なくない。ちょうど私が訪問した時も突然の霰に降られ、危険を感じて車に逃げこみましたが、オリーブへの大惨事になりかねない厳しい現実がある。

BORA風が強いのはMOSCA(オリーブ寄生虫)が付きにくい利点もある。トリエステは行政が生産者と二人三脚で動いており、オリーブ畑に異変や変わった虫などを見付けると、必ず生産者は県に報告し、その後専門家から指示が出されるのである。

ビアンケラの葉は写真のようにEORICAといって、風に舞うような形をしているのが特徴です。

BIANCHERAはスロベニア語でBELICAトリエステの街ではスロベニア語と併記されている看板をよく見かける。土地の人たちは両方話している。

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彼のオリーブオイルのラベル付けの面白いことには、収穫時期を3つに分けて、ラベルも値段も変えている。

 10月20日~11月10-15日に収穫したものは INTENSO  濃厚 ・・・ここから DOPが作られる。

11月15日~30日 MEDIO ミディアム

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つまり、10-11月が香り、味わいが頂点である為、その前後の期間においては弱い方へ傾斜する。(クオリティが下がる) ならば値段も変わるべきと彼は考える。 

彼の作る DOP(原産地呼称保障制度)は『TERGESTE DOP』はあらゆるコンクールでも高い評価を得ているが、例えば、この春のGAMBERO ROSSOでは3フォッリ(最高点)を。

FRUTTATO MEDIO:フルーティ ミディアム 

刈ったばかりの草の香り、ほのかに青いトマトやアーモンドが香る。

最初口に運んだ時、優しいが、次第に辛み、苦みが現れ、持続性もあります。

 
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ローマ時代の遺跡が発掘された中に、オリーブ搾油の石臼と搾り機が出てきたことが証拠となり、この辺りにオリーブの栽培がなされていたことがわかった。

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土壌はカルソ地方の石灰岩で出来ており、雨に含まれる炭酸によって溶解する性質がある。更に水分を吸収する性質の為、山に降った雨は中を通って、各所に溜まり、そこから出来る沢山の洞窟GROTTEや、小川が見られる。

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地形、歴史から、トリエステのオリーブ栽培、そしてオリーブオイルの製造へのこだわりまで、熱心にGIOACCHINO氏は語って下さいました。

お昼はご自宅に招いて下さり、Adrianaさんが作ったパスタを頂戴し、本当に温かいハートフルな人達で、オリーブもこうやって大事に愛情を持って育てられてるのだと実感しました。

 

 この日の訪問はトリエステの虹に見送られて終了しました。

Kyoko M.  Marzo/2014