ピエモンテ州 CUNEOの西側フランス国境寄りの山脈地帯に『カステルマニョ』というチーズの生産地がある。標高1500mのこの辺り特有の牛乳チーズは生産過程を見てもわかるように少量しか出来ません。
『Castelmagno alpeggio』 カステルマニョ アルペッジョが作られるこの小さな生産者は工房よりも標高の高い1800m位の場所に牛を放牧し、雨の日も、風の日も1日2回必ず搾乳をします。
牛をより自然体にしてミルクを絞り、そのフレッシュなミルクでカステルマニョチーズが作られます。期間は5月~9月の牧草が育つ時期に限定されており、牛たちも季節が終わると別の場所へ売られます。冬の間飼い続けるのは余程コストが掛かるようです。 よって、翌春、新しい雌牛たちと2頭の雄牛を入手します。
この辺りは標高が高いだけでなく、傾斜も厳しい為、やはり牛にとっても移動は過酷なようです。時にこけたり、足が裂けたりと危険な事故が背中合わせです。
こうして搾られたミルクを工房まで車で運び、 Caglio(カーリオ・凝固剤)を加えて、適温に温め、かき混ぜていくとミルクが固まっていきます。衛生的にチューブを使って型に流し込みます。
カステルマニョとして認定されたものには、このシンボルが象られます。
熟成は石造りの部屋で温度管理されています。 少量生産で貴重なので、海外からの注文もあるようです。
このカステルマニョのチーズ作りはここVaglieraという100年程前に捨てられた村をワインの生産者などが集まって投資をし、8年がかりで再現した中で行われています。
猛暑といわれた2015年の夏でもここは涼しく、夜は軽目のダウンが必要なほど気温が下がります。
次にDes Martinと呼ぶ投資家達とその家をご紹介します。
Kyoko M/ Luglio 2015