ピエモンテ州の北西部、つまりヴァッレダオスタ州との州境にある人口800人ほどのとても小さい村、カレマCAREMA!
バローロのブドウ品種と同じネッビオロを造っています。中でもいち早くDOCとなったのはCarema カレマです。(1967年)
急斜面にテラス式(段々畑状)に畑を作ってペルゴラ仕立てで栽培するのが特徴的です。
そして、急斜面の中、殆ど手作業のためヒーロー的栽培、EROICA(エロイカ)と呼ばれています。
一度目の前で観たかったのですが、やっと実現しました。実はトリノから車で1時間ほどでヴァッレダオスタ州に入る手前にあります。
Cantina Produttori di Carema いわゆるカレマの協同組合醸造所に伺ったところ、直ぐに返信があり、看板がしっかり出ているから自分たちで勝手に散策できますよ、との事でした。ウェブサイトを確認すると地図も出ており(下図)、1周4km、1時間15分で歩けるとあります。
それなら、ワンコも連れて行ってみようと思い立ったのですが、ビデオに撮ったように前半は崖を上るようにかなり急斜面で大変でした!

カレマ地区の西側にドーラ・バルテア川が走っています。天気に恵まれたこともあり、素晴らしい山、川、谷の景色を臨むことができ、7月というのに涼しい風が常に吹いていました。これがブドウ造りにも良い条件ですね。
旧市街のサンマルティーノ教区に建てられた鐘楼は60mの高さがありよく目立ちます。1700年代に建てられたそうです。集落はドーラ・バルテア川に近い谷部から標高600mの丘にまで点在します。
フランスが隣なのでその昔は、最初はガリア、後にブルゴーニュ王国との国境だったようです。
トピア建築 TOPIARIA
カレマの山の岩をカットして段々にし、岩を積み上げることで『テラッツァメント』(テラス式、段々畑)の形状を支えています。
渓谷から運んできたモレーン土を使用しています。石と石灰から出来ている石柱の上にブドウの蔓を支える棚が設置されています。
地元ではこの栽培方式を『トピア』または『トゥピウン』、石柱を『Pilun ピルン』と呼び、『バッカス寺院 tempi bacchici』と別名が付いたそうです。