2015年3月23日 (月)

イタリアのヘーゼルナッツのお話 ピエモンテ州IGP TondaGentile

「Tonda は美しく、優しい様相である。王様でもなく王子様でもなく、このヘーゼルナッツは女王様である。ランゲのヘーゼルナッツ、ピエモンテのTonda-Gentile (丸くー優しい)の品種は詩人が詩にするにも表現し易い優美な姿である。

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ピエモンテのヘーゼルナッツは世界中でも飛び抜けた品質である。アスティ、クーネオ、アレッサンドリア県には量産ではなく、美しさとクオリティの高さを誇るヘーゼルナッツが栽培されます。植樹の際は適当な間隔が必要であり、上に尖がったように伸びていきます。栽培技術や収穫技術は最大収穫量に合わせることが大切という。

機械で収穫するのに必要な5メートル間隔に植えられ、トンダジェンティーレの特徴としては皮は薄く、実の部分が広く占め、収穫量は最大である。口に運ぶと心地よい、はっきりと記憶される特徴が感じられます。

Tonda Gentileは口の中で砕かれたときのカリッとした歯ごたえ、風味の濃厚さ、デリケートな香りは格別である。世界有数の菓子職人、チョコレート職人達が買い占めてしまうほどである。

ここピエモンテ州で伝統的に愛され作り続けられているのは、ヘーゼルナッツのタルトである。これにはTonda Gentileは欠かせません。お菓子職人は貴族の為であっても、村の住人の為であってもTonda Gentileのへ―ゼルナッツがなければ作りません。

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クーネオ県にあるランゲ、Cortemiliaという町ではヘーゼルナッツの収穫は8月です。収穫時期の1週間はこの自然の恵み、ヘーゼルナッツ IGP Piemonte(ピエモンテ州の保護指定地域表示)の60年以上も続くお祭りとなります。2000年にはこの土地、作物を愛する人たちが伝統を守り、普及を目的に『ヘーゼルナッツ信者の会』が設立されました。

ヘーゼルナッツはピエモンテ州だけではなく、ラツィオ、カンパーニャ、シチリアなどでも栽培されます。例えば、サレルノにはGiffoni IGPなどに代表される高品質の種類がございます。ローマ時代にナポリ考古博物館に所蔵品からもわかるように既に消費されていたことが分かります。

中世の頃から現代において栽培は大陸一体に拡がりました。17世紀の栄華時代、ボルボン家の勢力時代にヘーゼルナッツは市場に大きく普及しました。

気候条件、火山地質の土地、歴史が合わさって種が無くそのままスナックとして頂ける為、重宝される代表的な木の実となりました。更に州で取れる美味産物として、また産業化に役立ちました。この風味は持続性があり、ローストすれば深い至福を感じられる味わいでございます。

他にも ラツィオにはDOP Gentile Romanaという品種がありますが、伝統、風味、知識、発展が背景にあり、大きな歴史からこの小さな木の実が生まれたこと思うと、味わいも一際です。

Tonda Gentileを使って伝統タルトを作ります。 ご興味ある方はこちらのイタリア伝統料理とワイン講座をご覧くださいませ。

LCI イタリアカルチャースタジオ K.M   www.lci-itaila.com

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