2020年9月17日 (木)

オリエーナ(サルデーニャ島)のカルネヴァーレとワイン

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 Dove si trova?≪場所は?≫ 

地中海に浮かぶシチリアに次いで2番目に大きいサルデーニャ島。

元首相ベルルスコーニも大好きなコスタ・ズメラルド(エメラルド海岸)の高級別荘地を始め、世界一のビーチともいわれる『ヴィッラシミウス』villasimius など、海が好きなイタリア人のヴァカンス先としても人気ですが、元々は海の文化ではなかったのです。

この島は内陸文化から発展していきました。そのエリアをバルバ‐ジャといいます。

BARBAGIA バルバージャ:

今ではNUORO(ヌオーロ)が一番大きな町でその周辺にいくつもの村、町がありますが、Gennargentuが1800m位ある一番高い山に続き、森や湖など大自然が広がります。

例えば、現在ではここにしか生息しない小柄の野生馬が集団で過ごしています。

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今日ご紹介するカンティーナは

『OLIENA』オリエナの町にある『カンティーナ・オリエーナ・ネペンテ』

1950年にオリエーナ郷土特有のカンノナウのワインの価値を世に知ってもらうため、オリエーナの有志によってグループを立ち上げました。

その後、コペラティーヴァ(協同組合)の形で創業しましたが、品質を重視することを目標にかかげて、近代の技術も取り入れながら、昔の製法をできるだけ引き継いでいます。


ガブリエーレ・ダヌンツィオ(詩人)の賛辞

1909年、ドイツ人作家Hans Barthが書いた本『Osterie d’Italia(イタリアのオステリア)』の帯にこう書いたのです。

 “Non conoscete il Nepente d’Oliena neppure per fama? Ahi, lasso!

「ネペンテ・ディ・オリエーナという有名でもないワインをご存じないとは、なんとあわれな!」

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Io son certo che, se ne beveste un sorso, non vorreste mai più partirvi dall’ombra delle candide rupi, e scegliereste per vostro eremo una di quelle cellette scarpellate nel macigno che i Sardi chiamano Domos de Janas, per quivi spugnosamente vivere in estasi fra caratello e quarteruolo. Io non lo conosco se non all’odore; e l’odore, indicibile, basta a inebriarmi”.

「一口飲めば、ここから去りたくなくなるでしょう。ヌラーギ時代前に造られたドムス・デ・ヤナスという岩を掘って造った小さな家に住んで、ワインの樽に囲まれて楽しく過ごすでしょう。香りのせいか分からないが、言葉では表せられない香りが心地よく酔わせてくれます。」

ガブリエーレ・ダンヌンツィオ (1863-1938)詩人、作家、更にファシスト運動の政治的活動も行ったことで有名。 

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NEPENTE ネペンテ の言葉

ギリシャ語に由来し、’Ne'は否定、'Penthos'は 悲しみを表します。

つまり、「悲しみを感じさせない」この言葉は昔から、ワインを表現する時に用いられます。

幸せや健康をもたらす魔法の薬のような役割だったのですね

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カンティーナ・ディ・オリエーナ・ネペンテのワイン

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カンノナウ ディ サルデーニャ DOC 

ソットゾーン:ネペンテ・ディ・オリエーナ
Cannonau di Sardegna DOC Nepente di Oliena

リモンタージュでしっかりと果皮の色、風味を抽出し、

セメントタンクまたはステンレスタンクで寝かせます。

仕上がりは14.5%までアルコール度は達しますが、酸度とまろやかなタンニンによってバランスを取っています。チェリーなど赤い小さな果実やバラやスミレの花の香りが漂います。スパイス香が余韻に感じられます。

ABBINAMENTI:未だ若いけれど力強さもあるカンノナウのワインですから、お肉料理やセミ熟成タイプのチーズは幅広く合います。




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カンノナウ・ディ・サルデーニャ DOC  クラシコ 

ソットゾーン:ネペンテ・ディ・オリエーナ
Cannonau di Sardegna DOC Classico Nepente di Oliena

 3000-5000Lの大樽で12か月寝かせます。

その際、澱と一緒に入れ、バトナージュをすることで澱の旨味成分をワインへ浸透させます。

アルコール度は15%まで達します。ハーブなどのスパイス香と果実の香りがしっかり。その香りは熟成感が漂っています。タンニンもより柔らかく、余韻がとても長い。
ABBINAMENTI:パスタ料理であれば濃い味わいのソースであったり、肉詰めしたラザーニャなどのパスタ、またローストや仔羊のフリカッセ(軽い煮込み)やシチューなど。青かびや熟成チーズにも合わせられます。


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カンノナウ ディ サルデーニャ DOC リゼルヴァ

ソットゾーン:ネペンテ・ディ・オリエーナ
Cannonau di Sardegna DOC Riserva Nepente di Oliena

 長熟タイプ!

大樽とバリックで6か月以上寝かせます。

その際、澱と一緒に入れ、バトナージュをすることで澱の旨味成分をワインへ浸透させます。

アルコール度は15%まで達します。複雑性豊かな香りが広がります。スパイス香、赤果実、仄かに甘いバニラ香など。またハーブ香は地中海沿岸に生育するマッキアメディテラネアとよばれるハーブや野花が感じられます。また木樽からくる木の香り。熟成と共に、まろやかさが発展していきます。

ABBINAMENTI:イノシシなどのジビエ系の肉で作ったラグーソースのパスタやハーブを効かせたお肉を詰めたラヴィオリ。ロースト料理。熟成チーズにぴったりです。

CANTINA DI OLIENA NEPENTE  ネペンテのワイナリーの連絡先:

Soc. Coop. Agricola Via Nuoro, 112 08025 OLIENA • SARDEGNA • ITALIA
e-mail: info @ cantinasocialeoliena.it


サルデーニャのカルネヴァーレ CARNEVALE in Sardegna

さて、タイトルの写真にあるように、バルバージャのカーニヴァルは独特です。

マスケラは町、村によって決まっており少しご紹介します。

①『マムトーネス Mamuthones』 (マンモイアダ村) 

②『イッソアドーレス Issohadores』(マンモイアダ村)

③『ブーエス Boes』(オッターナ村)

④『メルドゥーレス Merdules』(オッターナ村)

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とってもお勧めの宿泊先です!  

4つ星ホテル 『Su Gologone ス・ゴロゴーネ』

ここから車で10分ほどで海に出られますが、そこに、とっておきのホテルがあります。

『ポルチェッドゥ』(子豚の丸焼き)はもちろん、郷土料理が頂けます。

女性のデザイナーのこだわりでお部屋はひとつひとつデザインが違います。

余暇を過ごす、ヨガのスペース、パン作り体験、アクセサリー作り体験、絵画、散策など長期で滞在したい場所です。

https://www.sugologone.it/

私は2回行きましたが、1度目はガヴォイに泊まって見学だけ、2度目はひどい雨に降られ、満喫できなかったので、もう一度行って、必ずリベンジしたいと思ってます。



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