サルデーニャ島南西部に浮かぶサンピエトロ島(町はカルロフォルテ)にあるワイン生産者
『タンカ ジョイア TANCA GIOIA』
この島ではリグーリアの方言!
1544年、ローマ皇帝カール5世はリグーリアのPEGLIという町の貴族ロンメリーニ家に植民地のTABARCA(今のチュニジアの海沿いにある町)を与え、そこで珊瑚漁とその商売を成功させるよう命ずる。
PEGLIから一族が移民し、TABRCAで成功した後、サラセン人や海賊の侵略や珊瑚の減少によって、TABARCAは廃れていった。
1736年、サルデーニャ王カルロ・エマヌエレ3世がサルデーニャの価値を高めるために、このTABARCAからおよそ1000人ものPEGLIの人びとを迎えいれたのが、ここサンピエトロ島。
珊瑚漁や交易のノウハウを得たTABARCHINIの活躍を願ったのである。
ワインのラベルのは『U-TABARCA』これはタバルカ(チュニジア)で功績を遺したジェノヴェーゼの人たちへの敬意を払って付けたそうです。
サルデーニャ島の土着品種
カリニャーノ・デル・スルチス
ボヴァーレ・ピッコロ(ボヴァレッドゥ)
ナスコ・アロマティコ
モスカート・ディ・カラゼッタ
ヴェルメンティーノ・ディ・ サルデーニャ
これらの品種はフィロキセラが発生せず、自根で栽培されています。その為、明らかに島特有の土壌の影響を受けています。栽培方法においては、人の介入は最小限に抑え、伝統的な方法で、灌漑も殆ど行っておりません。
栽培するブドウは、毎年その年の太陽や風、雨を受けて育ついわば子供のようなもので、ヴィンテージ毎に異なる個性が生まれます。畑の一画ごとに、樹1本ずつ各々が海に向かって呼吸しています。砂の土壌や海からの湿気を含む風は出来上がるワインにミネラルと塩味を与えます。
全てのワインはステンレスタンクとガラスコーティングしたセメントタンクで醸造されます。
畑はサンピエトロ島の中心にあり、2つの大きな区画:ヴィーニャ・アルタとヴィーニャ・バッサ
合わせて10ヘクタール弱の広さで乾燥した砂地土壌であり、海風を年中受けて、健康的なブドウが育っています。
砂土壌のおかげで、接ぎ木をせず、自根でブドウの樹が育っています。
このことはとても重要で、土中の微生物を研究する近代の専門家たちや熟練者が提唱するように、接ぎ木というフィルターがある場合、自根で育つ原型の樹とは異なり、仕上がるワインは変質し、品質が劣ってしまいます。このように自根のブドウで造られたワインは香りと余韻がとても素晴らしいのです。
Roussou ルッソウ Carignano del Sulcis DOC
品種はスルチス湾領域の土着品種カリニャーノ100%で造られています。
濃厚で力強い黒ブドウですが、丁寧に造ることで、エレガントで重すぎず、バランスの取れたワインに仕上がります。グラスに注ぐと、太陽を浴びた石灰質土壌の地中海沿岸に育つハーブの香りが広がります。
品 種 カリニャーノ
ボディ フルボディ
合わせるお料理 マグロのカラスミ、マグロのロースト、マグロをベースにしたパスタ
上代:3,400円 → イタリアBARエルシーアイで、特別価格で販売中!
Ciu’ Roussou チュウ ルッソウ
スペインの伝統的なボヴァーレ・スパニョーロに比べるとブドウの粒がとても小さく、ボヴァーレ・ピッコロと呼ばれています。
厚い皮に覆われ、甘くて濃厚な実でも小鳥に食べられず熟すことができるようでうす。
仕上がるワインは濃厚で、咀嚼するように味わって頂けます。チュウ・ルッソウ(より赤いの意味でリグーリア方言)は、口に含むと流れるような滑らかな感覚があり、熟成した赤果実のフルーツやスパイスが放たれます。
品 種 ボヴァレッドゥ
ボディ フルボディ
合わせるお料理 ペコリーノチーズフ熟成タイプ、サラミ類、ウナギのロースト、子羊肉のロースト
上代:3,400円 → イタリアBARエルシーアイで、特別価格で販売中!
Ventou de Ma ヴェントゥ・ デ・ マ
サルデーニャ島のヴェルメンティーノの純粋で真のエッセンスが感じられます。
海風は夏は空気を涼しくし、冬場は高い波を起こします。ここでブドウが育ち、海風によって、サルデーニャのヴェルメンティーノの個性が吹き込まれます。
ブドウは自根で栽培されており、ワインにはエレガントで余韻の長い香りが生まれます。特徴的なのは、最後に洋ナシやフレッシュなアーモンドを思い出させるようなほんのり苦味を感じます。
品 種 ヴェルメンティーノ
ボディ フルボディ
合わせるお料理 えびグラタン、手長えびのオーブン焼き
上代:3,400円 → イタリアBARエルシーアイで、特別価格で販売中!
2018年9月 Tanca Gioiaにて
WSAイタリアワイン専科ソムリエ資格コース はこちら!
イタリアワインを勉強してみたい方は、こちらの本をお勧めします。
(Kyoko Matsuyama)