Traghetto(船)でオリーブ農園へ
ラパッロから1日に数本しかないトラゲット(小型フェリー)でサンタ・マルゲリータSanta Margheritaへ到着し、そこから急な坂道を上ります。登り切ったところにオリーブ農園が広がっています。
オリーブ農園のオーナー、ベネデットさん(Benedetto costa broccardi氏)は、私の場合、上り20分,下りは10分で降りていくよ。と仰ったのですが、実際暑かったのと傾斜があったので、途中の-Chiesa di San Giacomo di Corte-サンジャコモ教会まで10分ほど歩いてそこからは車で連れていってくれました。
実は余談ですが、この日のアポイントを忘れてジェノヴァで買い物をしていて、慌てて帰って来てくれたのでした(^^)


『Agricola Santa Barbara ss.』という農園に到着!
苦労して上がってもこの絶景を観るとやっぱり来てよかったと思わせてくれます。
ベネデットさんは海運業を営んできたそうで、日本にも出張でよく行ったよ、と話してくれました。リタイアされてご実家の土地を引き継いだそうです。
海と山に挟まれたリグーリアならではの地形です。
オリーブの品種は、この辺りで有名なのは『タジャスカ』です。
この農園では『ラヴァニーナLAVAGNINA』や、『ピニョーラPIGNOLA』を栽培しております。
『OLIO DOP di RIVIERA LIGURE』というリグーリアのDOPを取得したオリーブオイルを造っています。


白い大きな犬と一緒にベネデットさんが案内してくれました。
5月のオリーブはまだ赤ちゃんでした。(FOTO右)
日射は強いのですが、海風が常にあってオリーブが病気になり難い環境だと分かります。
品種について✦✦✦
『ラヴァニーナLAVAGNINA』これはレヴァンテ(東)のタジャスカのこと。
LAVAGNAという町がリグーリア東側にあります、800-900年前にジェノヴァのオリーブ消費が増加しLAVAGNA辺りのオリーブ栽培が盛んになった、ところが1709年の霜被害で西側からタジャスカの接ぎ木が運ばれた可能性もあるそうです。
『ピニョーラPIGNOLA』
名前の語源がPINOLO(松の実)このリグーリアで有名なペースト(ジェノヴェーゼ)の原料に欠かせない松の実。この香りがするのが特徴です。


写真右に見える岩壁は傾斜を駆使して造るテラス式(段々畑)栽培のためで、この辺りの伝統、『Muretti a secco』と呼ばれます。


道の途中にある-Chiesa di San Giacomo di Corte-サンジャコモ教会には美しい庭園があり、そこから見渡す眺めがまた素晴らしい!


MOSAICO ACCIOTTOLATO 石畳のモザイク
この教会裏の地面にも、そして、少し降りて行った先にある-Oratorio di Sant'Erasmo-サンテラズモ教会の前にも見られるこの文様は『RISSEU』と呼ばれます。
リグーリアの聖なる場所教会などにみられる伝統で、17-18世紀にジェノヴァに入ってきたと言われます。
起源は不明でメソポタミアのものという説と、地中海を経てギリシャーローマのモザイクをジェノヴァ商人が持ち込んだ説があります。
ベネデットさんによると教会に入る前に靴裏の泥汚れをきれいにしてくれる役割があったそうです…
2025.05 Kyoko M