ブドウ品種『アルバーナ』はローマ人の手によって栽培されていた古代の品種のひとつです。
歴史は西暦435年に遡ります。
テオドシウス大帝(ローマ東西を最後に統一した皇帝)の娘、ガッラ・プラチディア皇女の物語です。
(←写真:世界遺産ガッラ・プラチディア廟堂を建てたことでも有名)
当時西ローマ帝国の首都であったラヴェンナでは、夫コスタンティウスウスが亡くなり、その後幼い息子を西方正帝の座に据え、実質彼女が統治を図っていました。その頃、沿岸地域で流行っていたマラリアから逃げる為に、ロマーニャの丘陵地へお伴を連れて移動していた時のことです。
暑い夏の日で、Monte dell’Uccellaccioという丘の町で休憩を取ることにしました。すると、その町の人たちが、テラコッタで出来た粗末な容器にアルバーナのワインを入れて、皇女に差し出しました。
ガッラ・プラチディア姫はそれを口に含むと、余りの美味しさに驚きと興奮を隠せず、
『この粗末な容器とはちがって、貴方の優しさと同様に、なんと素晴らしい黄金の飲みもの(berti in oro)なのでしょう!』
この逸話より、町はBERTINORO(Berti in oro:黄金色の飲み物)と名付けられました。
ワインの町(Citta' del vino)として知られる『ベルティノーロ』はフォルリ-チェゼーナ県にある丘陵の町
黄金色の飲み物は 『ALBANA di ROMAGNA』アルバーナ・ディ・ロマーニャ、金色に光り輝く白ワイン!
生産地はボローニャ、フォルリ-チェゼーナ、ラヴェンナ県に限定されています。
古代ローマ人がこのあたりえ栽培し、素晴らしいワインと博物学者プリニウスも記しています。
イタリアの白ワインで初めてDOCGを取得(1987年)!
ベルティノーロでこのアルバーナを作っている生産者CELLIをご紹介します。
2020年5月のビデオレター(写真をクリックしてください)↓↓↓
Betinoroのミクロクリマ:
アドリア海とアペニン山脈の間に位置します。海からは潮風が吹き、温和な気候をもたらす為、夏は涼しく、冬は温かい。
またロマーニャの地層はスプンゴーネSpungoneと呼ばれる岩質で、石灰岩を基盤としています。 このミクロクリマがワインに特有のミネラルを与えています。
I CROPPI イ・クロッピ ROMAGNA ALBANA SECCO DOCG
柑橘系のフルーツの香りがいっぱいに広がります。
グラスに注ぐと輝く金色で、ワインだけでも楽しめてしまう深みもあります。
しかし、アルコール度14%ですから、お食事は召し上がった方が良いでしょう。
パスタ大国エミリアロマーニャ州ですから、カッペッレッティなど肉や野菜を詰めたパスタをセージとバターだけで頂く料理、
郷土のピアディーナにサラミやグリル野菜とスクワックエローネのフレッシュチーズを添えて頂きたい。
塩味の効いたリングイネのボンゴレビアンコも良いです。
品 種 アルバーナ100%
上代:2,000円 → イタリアBARエルシーアイで販売中!
2019年10月CELLI訪問! /2019年11月Mauroさん来日!『Tregatti』Degustazione!
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