2025年6月29日 - 2025年7月5日

2025年7月 5日 (土)

このコースで学べる事①として、イタリアワインソムリエに欠かせない、『アッビナメント(食事との合わせ方)』の授業があり、実践もございます。 

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世界のワインを学ぶソムリエコースでは、イタリアワインについて学べる内容は当然ながら限られます。

実際、イタリアは全20州で紀元前からワイン造りを行っているため、土着品種が500以上、クローン、バイオタイプなども含めれば1000以上もの種類があります。

さらに個々にまつわる歴史、ストーリーがあり、もちろん現在も発展し続けているイタリアワインの世界は複雑に感じることと思います。

このWSAイタリアワインに特化したソムリエコースでは、各州ごとに整理をしながら、とりわけ重要な部分、特色を分かり易く紹介して参ります。

『アッビナメント(食事との合わせ方)』

イタリアの場合、ワインは食事の際に欠かせない存在であり、食事をより美味しく頂くために必須と考えています。よって、イタリアワイン全般の特徴として、他国のものより比較的酸度が高いのも納得の理由のひとつです。

各カテゴリー、穀類(パン、米、トウモロコシ)、肉類(サラミやハム類、各種肉)、野菜(キノコやトリュフ含め)、チーズ(フレッシュ、カビ、セミハードなど各タイプ)ごとに

味覚特性を分析し、合わせるワインに必要な要素を導きだします。

難しいように思われますが、実際、各感覚をデータ化してグラフにすることで視覚的に分かり易くとらえることができます。一度行ってみると楽しい作業です。

ワインに対してはアッビナメント用の感覚分析なので、5-7つの観点だけチェックします。例えば酸度、アルコール、タンニンなど・・・

こちらもグラフ化して視てアッビナメント完成度を測ります。

更に、実践です。実際にこのお食事とワインを口にして、このグラフ結果を確認していきます。よって、データだけでなく、感覚でも納得することで、理解が深まります。

イタリアでもよく間違ったアッビナメントの例として、クリスマスシーズンに頂くパネットーネとシャンパン(仏)が挙げられます。  セオリーからしても、実際にテイスティングしてもパネットーネにはパッシートワインがよく合います。お試しください。

次回、WSAイタリアワイン専科ソムリエコースで学べること②は、イタリアのテイスティング用語です。

 WSAイタリアワインソムリエ http://www.italia-vino.com/

開催コースレポート、受講生の感想などの記事はこちらからご覧ください。http://www.italia-vino.com/blog_index.html

 

2025年7月 3日 (木)

Alpignanoの街にはもうひとつ、え、こんな場所に?という発見がありました。
1880年イタリアで白熱電球 (lampada a incandescenza )を発明したのは、Alessandro Crutoだったんです。
彼の発明を完成させたのが、あのトーマス・エジソンだったという訳です。
偶然にも2人は同じ年1874年の生まれです。

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彼の功績のお陰で電球製造工場がここAlpignanoにあり、重要な産業となりました。
女性や子供が働いていたそうです。
当時電機メーカーFILIPSもここに支店、工場などがあり、そのリタイアした社員たちがボランティアでこの博物館を運営しています。

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子供たち向けにも無料で見学会を行っており、その際見せるのがこの簡単電球作りです。
ジャムが入っていた瓶とフィラメントにシャーペンの芯を使って、両端を電極としてつなぎます。
フィラメントはカーボン(炭)なので、鉛筆の芯が代用できるんですね。
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アレッサンドロ・クルトは、初めはカーボンのクリスタル化(結晶化)を研究しており、人口ダイアモンド作りに励んでいました。

その後変遷を経て、1880 年 3 月 4 日にトリノ大学物理学実験室で、最初の電球を点灯しました。

1900年代初期に、彼の仕事に関連して、『Dora』ドーラという自動車メーカーがアルピニャーノに誕生します。

今流行りの電気自動車のまさに先駆け、馬車型の電気自動車が開発されていました。

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アルピニャーノの街には美味しいジェラート屋さんがあります。

そこで名物の『電球型のドルチェ』を頂きました。

電球 Lampadinaと書かれています。とっても甘かったです~。

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真ん中の写真は水飲み場で、トリノではシンボルのToro獅子の口から水がでています。

よって、トリノではTorèt と呼ばれています。

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暑かったので、リモナータが美味しかった!

Alberto Cruto博物館:https://www.ecomuseocrutosognodiluce.it/il-sogno-di-cruto/

アルピニャーノの驚き①活版印刷を現在も実践している出版社・印刷所タッローネ・エディトーレ:https://www.talloneeditore.com/ の記事はこちら:
 
2025.6.28  con Chiara e Laura di Scuola leonardo da vinci Torino, anche Amore.
 
2025年7月 1日 (火)

 
トリノからたった15分電車で行くと新たな発見がありました。
Alpignano駅から歩いて15分ほどのところに今も昔のやり方、つまりグーテンベルクの活版印刷で本作りを行っている『Tallone Editore』。 

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タッローネ氏は私を見るなり、和紙を名古屋の方から入手して使用していると、半ば自慢げに話してくださり、日本とのつながりを感じ、嬉しく思いました。
ここは活版技術を駆使した印刷所でもあり、また出版社でもあり、興味深いものが溢れていました。
紙の種類もさながら、インクは黒色だけでも100種類あるそうです。

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1700年代の活版印刷のアトリエ’atelier tipografico settecentesco】
3世紀にわたる ディジョン(Dijon)に始まり、パリ、そして1959年ここアルピニャーノに伝わる。
 

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Tallone活版印刷所では、文字を彫刻刀(bulino)で手彫りする。スタンプの材料は主に錫、鉛だとか。

文字の大きさは毎回、本のサイズに合わせる。真ん中の写真はある本の一ページだが、改行時に文字が切れないよう、言葉の間隔を調整している。

フォトポリマー樹脂など使用せず、パソコンのクリックで文字を打つこともなく、果てしなく時間のかかる手作業です。しかし、本の出来上がりを見ると風合いのある、代え難いものだと実感します。

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真ん中の写真は昔から使用される紙のカッターです。上のハンドルを手で回すと刃が斜めに降りてきて、カットがきれいに仕上がります。

右の写真は1400年代、つまりグーテンベルクが印刷業を始めた頃にイタリアに伝わった場所と年代が記されている。やはりローマ近郊に一番先に入ってきたようです。

活版技術そのものは中国や韓国が先だそうで、それをヨーロッパで印刷業として確立させたのがグーテンベルクだそうです。 

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【文字スタイルのアーカイブ l’archivio letterario del Novecento】

1930年代にアーティストたちによって文字スタイル(フォント)が開花した。特に広告の対象、目的に合わせてあらゆるデザイン文字が生まれた。現代ではその復刻版ともいえる文字が多様に使用されている。もちろんコンピューター仕様ですが。 私から見るととてもスタイリッシュな文字たちだ。

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 森の中に佇むこの工房は、緑と優しい日差しに囲まれ、癒しの空間です。

この環境で貴重な手工芸の本が生まれるんですね。

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お嬢さんも家業を引き継いでらっしゃいます。この部屋にはここで出版された本のサンプルが保管されています。

真ん中の写真は『ピノキオ』の原作で、挿絵もここで作ったそうです。紙の色は淡いブルーでシチリアの紙製作所のものだそうです。

フォントは『ガラモンド』、とても読みやすいので、定番の人気だそうです。なんとこの本600ユーロするそうです。

右側はレオナルド・ダヴィンチの『アトランティック写本』Codice AtlanticoにあるLudovico il Moroへの手紙で、ダヴィンチの初めての履歴書だそうです。

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【 parco con il mulino da carta, gli alberi secolari e le locomotive a vapore】

お庭にはオリーブオイルの搾油と同様な石臼があり、その昔紙づくりに使用されたものです。

森は樹齢100年以上の樹が生い茂っています。

そして蒸気機関車がこんなところに。 その昔、本と交換して入手したコレクションだそうです。それほど印刷した本が高価だったんですね。

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Editore italiano (Bergamo 1898 - Alpignano 1968)
 
1938年に出版社をパリで創立。 Maurice Darantièreを活版印刷技術の師として,彼から印刷プレス機を譲り受ける。マレ地区のあるホテルで 限定作品の数々が生まれた:i Canti di Leopardi, la Phèdre di Racine, le Lettres portugaises
チャールズ・マリン(1949年)がデザインした新しい活字よる彫刻でラディゲール鋳造所の型が造られ、『Promessi Sposi』(1951-52年)』3巻を印刷した。
その後1960年にここAlpignanoに印刷所を移し、今も家族で続けている。
  
タッローネ・エディトーレ:https://www.talloneeditore.com/
 
アルピニャーノの驚き②白熱電灯を発明したのはイタリア人Alberto Cruto の記事はこちら:
https://lci-italia.com/2025/07/lampadina.html
 
2025.6.28  con Chiara e Laura di Scuola leonardo da vinci Torino, anche Amore.
 
 
2025年6月30日 (月)

初めて、PIACENZAに来ました。滞在中のトリノからフレッチャロッサ(特急電車)でミラノで乗り換え、合計2時間ちょっとで到着。特にMilano-Rogoredo~PiacenzaのEurocityは空いていて、冷房もしっかり、とっても快適でした。

まずは駅から10分ほど歩きピアチェンツァ大聖堂(La cattedrale di Santa Maria Assunta e Santa Giustina) へ。

お昼休みがあるので、午前中のうちにやってきましたが、なんと正面は修復中で見られませんでした。12世紀頃のロマネスク様式の大聖堂は、ピンク色のヴェローナ大理石が下半分に使用されているそうです。

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中に入るとはカミッロ・プロカッチーニとルドヴィーコ・カラッチの天井画、更にSerassiのパイプオルガンが光っています。

グエルチーノのフレスコがあるクーポラに上るには午後の予約という事で、今回は見上げることに。只明かりがなく、次回にの楽しみにとします。

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今回待ち合わせた方が予約して下さった馬肉の美味しいレストラン『Antica Trattoria Dell'Angelo』 

まずは、ニョッコ・フリットと生ハムなどサルミをピアチェンツァの郷土ワイン『Gutturnio』(ブドウはクロアティーナとバルベーラ)、暑いので微発泡を選んで爽やかに頂きます。

州境ですがここはエミリアロマーニャ州なんだと実感した瞬間でした。

そしてワインを入れる容器が特徴的です。Scodella(スコデッラ)という磁器に入れて頂く伝統が見られる場所も減ったとか。調べると元々Ginoriが造ったそう...

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馬肉はステーキだけでなく、煮込みやタルタルまで。ピエモンテではファソーナ牛のタルタルをよく食べますが、馬肉は初めて。鉄分豊富とあって色は血液のようで、ほんのり甘味を感じる濃さがあります。しかし臭みもなく、意外とさっぱりしていて美味しい!

素晴らしいレストランでもがっかりさせられる事があるのがオリーブオイルですが、この店のオリーブオイルはトスカーナ産でフレッシュな青みがあり、お肉にピッタリ合いました。

よく来ているという知人は初のロバ肉(ASININA)の煮込みに挑戦。味見させて頂いたら、とっても柔らかく、これも臭みがなく、牛ほほ肉のようです。

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メインの広場はカバッリ広場(Piazza dei Cavalli)、騎士の広場ということで馬に所縁があるんですね。平日の昼下がり、人はほとんどいませんでした。

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シャンデリアLampadarioが美しいChiesa Ortodossa di San Fermo(サン・フェルモ正教会)

とても小さな教会で、祭司の方がまたとても親切で、犬も玄関先に置いて下さり、明かりも付けて下さいました。一見の価値あり、とても厳かなシャンデリアでした。

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知人のAcoさんとはお仕事?で知り合ったのですが、ようやく対面を果たし、ワインを頂きながらゆったり時間を過ごしました。ピアチェンツァの時間の流れ方が私には非日常的に、とても気に入ってしまいました。

次回観たいところを予習したのでメモっておきます。

1)聖マリア・イン・カンパーニャ教会 Chiesa di Santa Maria in Campagna
  1095年に開かれたピアチェンツァ公会議で法王ウルバーノ二世が第一回十字軍をエルサレムに向けて送る事をここで決めたそうです。イル ・ポルデノーネの作品が見られます。

2)聖シスト教会 Chiesa di S.Sisto

主祭壇にある【ラッファエッロのシスティーナの聖母】はコピーで、今ドレスデンにある有名な作品は元はこの教会にあり、1754年に売却されたそうです。珍しくキャンバスを使用。

3)ファルネーゼ宮殿 Palazzo Farnese

馬車コレクションと、”エトルリアのレバー”と呼ばれる貴重な収蔵品があります。

4)コッレージョ アルベローニ Collegio Alberoni

   アントネッロ・ダ・メッシーナの『Ecce Homo』のひとつがここに所蔵されています。ちょうどピアチェンツァ・カットリカ大学の真ん前です。博物館ではないので要予約だそうです。

2025.06.26