イタリアワイン Feed

2026年7月19日 (日)

パレルモ空港からレンタカーで1時間ほど行くと、どんどん人気が無くなり、やがて建物もなくなり、NAVIが無ければ通り過ぎてしまうほどのサインを見つけ、急な脇道に入るとPORTA DEL VENTOのサインがあった。カンティーナらしき建物は見当たらず、間違って戻るのも大変そうな坂道だったので電話した。『どんどん上がって来てください』 合っていてホッとした。

この絶景はカンティーナのテイスティングルームから撮ったもので、標高の高さが良く分かります。

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実はここに辿り着く20分ほど手前の道で遭遇したのは羊たちでした。100頭以上はいたと思うが、5分ほど車を端に停めて通りすぎるのを待った。パレルモから1時間も経たない場所でこんなに長閑な風景に出逢い、シチリアに着いた実感が沸いてきました。

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案内してくれたのはマルコ・スフェルラッツォ・ジュニア、父親と同じ名前なのでどちらがいらっしゃるのか分からなかった。

父マルコさんはFarmacista(薬剤師)だったが、2005年このワイン造りを始めた。ガレージから始まり、80㎡の部屋にステンレスタンクひとつに2つの樽だけだったそうで、協同組合にも間借りしていたそうです。

パレルモ県 カンポレアーレという場所にカンティーナ『 Porta del vento』はある。 名前の通り『風の入り口』常に風が吹いている標高600mという高さにあります。この日34℃ありましたが、夜は20℃近くになるそうで昼夜の気温差は10℃以上あります。

土壌は鉄分の多い赤土、この辺りも古代は海だったので、粘土質は少なく、雨水も土深い所でしっかり吸収している。 4-6月うどん粉病が見られ、硫酸銅は施してあるが、ここはビオディナミ農法である。

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ブドウ畑はようやく22ヘクタールまで増え、カンティーナは少しづつ新しくなり素敵なテイスティングルームも真新しい。2年前から太陽光パネルも導入している。

ステンレスタンク、セメントタンク、そして樽はスラボニア産の焼きのないワインへ影響を与えない使い方である。自然酵母を用い、SO2はボトリングの際に少量使用する程度。

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ブドウはカタラット、グリッロ、トレッビアーノ、ネロダーヴォラ、ペッリコーネ、ネレッロマスカレーゼ、ネレッロカップッチョを栽培している。

PORTA del VENTOのワイン造りの特徴は、各ラベルのワインは各専用の畑から造られます。

つまりカタラットの畑はいくつかあるが、例えば微発泡のVORIAに使うブドウは畑Cru 2番、スプマンテのMIRAに使うブドウは畑 Cru 4番と5番と分けられている。

畑に番号を振っているところがFarmacista'(薬剤師)っぽい。とにかく畑の準備から違ってくるというのがSferlazzo氏の考えなのです。よってPotatura(剪定)の方法も、収穫も変わります。

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先ず一本目のテイスティングは、【VORIA】カタラット100%のフリッツァンテ、澱(Fondo)が残るPetNat,アンセストラーレ方式、つまり瓶内で発酵させ澱引きしていない。

マルコさんも友人たちと海に行ったり、ホームパーティを開くときにはこのワインが欠かせないという。FRIZZANTE(2.5気圧のフリッツァンテ)を造った理由は、世の中にはプロセッコやフランチャコルタなどテクニカルに造られた泡が多いため、酵母よりブドウをそのまま感じられるナチュラルなワイン造りを目指したという。

香りはレモンなど柑橘系、フレッシュな酸が際立ち、澱の苦みがほんのり余韻に感じられ、ピッツァ、パスタといったシンプルな料理との相乗的効果があり、楽しいワインです。

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【MIRA 2023 】カタラット100%のスプマンテ    標高650メートル、風力発電のブレードが近い一番高いエリアの畑12番のブドウから造られます。

2006年Marco Seniorがカタラットを始めた頃は、シチリアではシャルドネなど国際品種造りが盛んで、カタラットは殆ど売れなかった。このMIRAをパルマのFIERAへ持っていくと美味しいと高評価、中でもある日本人が気に入って、翌日カンティーナに来て殆どすべて買っていったのがキッカケで、シチリアでも売れ始めたそうです。

テイスティングは2023VT, べと病(Peronospora)の影響で収量は激減した年、しかしクオリティは素晴らしい。ブドウが熟す前にべと病の房をかなりカットし、残った少ないブドウに最善の注意を払う事ができた。また瓶内30か月酵母とのコンタクトの後、澱引きを行ったので、酵母の香ばしい香りも感じられる。

先日あるお客様と2016年を空けたが状態は素晴らしかったそうです。

白ワインを熟成させるという考えが地域では根付いていないのですが、これだけの酸があれば十分に寝かせられる訳です。

≪自然酵母と自然発酵≫

亜硫酸塩は栓をする前に、とりわけ輸出用に添加するだけと、とにかく徹底した管理下で健全な自然ワインを造っていることが分かった。薬剤師の知識を活かして匂いや状況を見極めて対処し、安定感のある自然派という印象を受けました。

"pied de cuve''(ピエ・ド・キューブ、事前に土着酵母を利用した自然発酵のモスト)を使用して2次発酵を行っている。

【CATARRATTO 2025】カタラット100% ラベル名にカタラットと記したようにカタラットを感じてもらいたいワイン。全房、枝部分も一緒にソフト圧搾し、セメントタンクで発酵、6ー8カ月ほど澱とコンタクト。

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【ALTROVERSO 2025 】 NOVITA! 新ラベル! ネレッロマスカレーゼ50%, ネレッロカップッチョ50%

これまではネレッロマスカレーゼ100%で造られていたが、今回ネレッロマスカレーゼの果皮を入れずに圧搾、ネレッロカップッチョは色素を与えてくれるがタンニンが柔らかいという特性を活かして、セメントタンクで醸造。

名前のアルトロヴェルソ(逆方向)の通り、エトナのイメージとは異なって、マグロ料理などと合わせたい。

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【OLIO EXV d'OLIVA】

オリーブオイルも近年造るようになったが、少量である。ノッチェッラーラ・ベリチェ、ビアンコリッラなど土着品種のブレンドです。シチリアの食事にオリーブオイルは欠かせないので、基本は我が家の食卓用なんです。

自らの畑で取れた野菜トマト、インゲンなどのサラダやこの辺りのサラミやペコリーノチーズ、ピーマンのリピエーニ(肉詰め)など手料理が並ぶ。 どれもシンプルな味わいだが、旨味が

時間がある時はパンも作るそう。シチリアのものでないラザーニャなどは出さないんです。

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【NERO d'AVOLA ネロダーヴォラ】 ネロダーヴォラ100%  木樽使用

デイリーに頂ける軽やかな味わいは、いろんなお料理に合わせたい。

【PERRICONE ペリコーネ 2023】  ペリコーネ100%  

  ペリコーネの泡【LYR】を頂いて感動したことをキッカケにインポーターに訪問の機会を頂戴した経緯があります。 本当に黒ブドウとはブラインドでは分からないほどのフレッシュ感とほんのりベリー系の優しさが、1本丸ごと飲んでしまいたいほど進みます。

今日はスティルのペリコーネ2023をテイスティング。現在2025年にボトリングしているが、素晴らしい出来だそうです。 

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【GRAPPA ROSA グラッパ・ローザ】 ピンクのグラッパは他にないでしょ、と出てきたグラッパは日本にも入ってるそうですが、ペリコーネのヴィナッチャを蒸留したもの。

食後の〆めにぴったり。シチリアでもパッシートなどドルチェワインのニーズは減少しているため、アマーロなどとドルチェを合わせるような研究も増えているとか。

息子のマルコさんはAstiで醸造学を学んで参入、現在26歳ですが貫禄があり、分かり易く楽しい解説にあっという間に過ぎて行った。

こちらのカンティーナへの訪問は午前中、午後はランチ付き、そして夕方18時頃から夕陽を眺めながらできるそうです。

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冬場にこの近くのDattiloという小さな町のカンノーリが、その場で詰めてくれるフレッシュで超美味しいそうです!こんな情報も頂き、西シチリアの魅力は尽きないのです。

インポーター:「OGAWA MASAMI & Co.」

2026.06  Kyoko LCI

2026年7月17日 (金)

マルサラの伝統を未来に繋げたいNinoBarracoのワイン

イギリス人が作った酒精強化のマルサラ酒ではなく、元々地元で飲まれていた、名前のないワインがあります。Antonio&Angelaは『アルトグラード』と商標登録して2009年から研究を重ね造ってきました。

この土地の土着品種と言われる『グリッロ』と『カタラット』についてAngelaさんが語ってくれました。

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★☆★) CATARRATTO カタラット

カタラットは何十年にもわたり、トラパニ県はヨーロッパ(フランス含め)で最大のブドウ栽培面積を擁する県でした。その80%がカタラットであったにもかかわらず、カタラット100%で造られるワインは見られなかった。私たちが2004年に始めたのが最初の方です。ラベルにカタラットと表記することは重要なコミュニケーションの方法であり、我々にとってカタラットは常に栽培してきた身近な存在であり、家族を紹介するようなもの、経済を支えてきたブドウなんですから。

しかし過去には重要なワインとして認識されず、ブレンド品種の扱いでした。高いアルコール、色が濃いことで、イタリア北部、フランスなどへ販売されてきました。

一方、1980年代にシャルドネを初め国際品種が入ってきます、最良品種として高値で売る事ができたため、畑はあっという間に国際品種へ入れ替わっていきました。

Barracoは Territorio(地域)やブドウを打ち出したかったのでボトルのラベルには品種名をつけていました。しかしメジャーな国際品種と違って認識されるには時間を要しました。

醸造容器にはステンレスタンクとセメントタンクを用いています。しかし、この品種特性上、木樽の香りが感じられるとよく言われたものです。ミネラルなどの感覚が木樽を使用した時の香りと我々の頭では認識されてしまうようです。

火山起源の岩があるエリア(ミネラル豊富)で育つブドウの特徴を強調したかったので長めの熟成を取り入れた。カタラットはグリッロと異なり1年ほど寝かすことでより個性を表現できる。また、マロラクティック発酵により、まろやかさが増しSO2を多く使用しなくともワインを保護でき、より長く安定したワインとなります。

アッビナメント:カタラットはチーズ、煮込みなど構造ある肉料理、モツなども、脂肪分の多い料理など、それに対してグリッロは海鮮料理の牡蛎やボッタルガなどがぴったり。


★☆★)BIANCO G ビアンコ G  (Gはグリッロを指す)

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ラベル名は『G』としか表記できず非常に残念だ。2004-2020までグリッロと記載していたが、SICILIA DOCの規定によりグリッロの品種名は記載できなくなった。またSiciliaDOCと記載するためには協会の基準パラメータに従う必要があり、我々のグリッロには当てはまらなかったのです。

2004から同じ畑、トラパニ南部にあり、ここから65kmほど、海から1キロの海岸沿いビーチのような砂質土壌で エコシステムは独特、暑くても砂土壌のすぐ下は涼しく湿度があり温度は下がります。ここは50年前からブドウ畑で、周囲は低木林に囲まれています。

当時、マルサラ地区はやや高価だったため、本来なら食用オリーブの栽培に適したエリアにまでブドウ畑が広がっていました。Barrocoの畑はマッツァレッティ地区にあり、今日まで守り続けてきました。

現在のガソリンの高騰により畑への移動は、経済的にもはや合理的とは言えませんが、あまりにも美しいため、放棄出来ずにいます。Angelaさんの父親がこの畑で栽培し、20年以上にわたって地元の協同組合にブドウを供給してきました。 収穫量が減少し、抜根するのを機に、私たちが管理を引き継ぎました。2004年から手入れを続けていますので、もう20年以上になります。

生産量は減少傾向にあり、量は別の畑のブドウで補っていますが、この古樹が実をつける限り、私たちのブドウの大部分はここで収穫していくつもりです。Grilloが持つ真の力、複雑味を表現したいと考えています。

アルコール度数は13%、味わいには確かな凝縮感が感じられます。この畑がもたらす成熟度とバランスの賜物であり、粘性の高いまろやかな仕上がりです。

ラベル、HP、カタログどこにもグリッロと記載できないため、嬉しくない状況です。グリッロ品種はカタラットとジビッボの交配種、長期熟成可能でマルサレーゼ(酸化可)という特徴があり、この土地に欠かせないブドウなのです。


★☆★) ALTO MARE アルトマーレ Semi-ossidativo セミオッシダティーボ 

 グリッロのリゼルヴァ、これまでの知識経験を1本のボトルに収めたNino Barracoの傑作4種の畑、異なる収穫時期、4種の醸造技術とさまざま、品種はグリッロひとつです!Img_1758

これら4種類のグリッロをブレンド

①Biancamare用のブドウ - 海側の畑, 早期収穫 

②Bianco G用のブドウ、50年の歴史ある畑

③グリッロブドウを枝や種一緒に丸ごと使用 - 3カ月浸漬、12月までタンニンの抽出(樽ではなくブドウのタンニン) 

④Altograo用のブドウ- 古樹、遅い収穫時期(完熟)

これら4種類を個別に醸造した後、栗の大樽(目が粗く空気を通す)25/30HLで1年充填なしで軽く酸化させる(マルサリスティカーマルサラの土地の慣習を投入)

瓶内熟成18か月、基本は25%づつの配分ですが年の状況によって変更します。

アルコール度13.5%  2019年スタート

テイスティングは2022年、昔は白ブドウは標高の高いところに栽培され、低いところは黒ブドウだったが、近年、海側に白ブドウを栽培するようになった。つまりミネラルや酸をより重視するようになってきた証であり、このアルトマーレの名の通り、高地と海の見事な配合により、まさにグリッロの特性と土壌の個性が詰まったワインです。

よく考えられたNino Barracoの代表作品と言えます。 

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3種類の容器: ステンレス、セメント、木樽 

それぞれの特徴を活かして醸造、ステンレスタンクは酸やフレッシュさを残し、セメントタンクはまろやかさを表現します。


NINO BARRACO がワイナリーを始めた背景

1970-80年代、シチリアでは国際品種が普及し、有名醸造家は北部から来ていた為、いわゆるシチリア遺産はどんどん消えていったのです。

Antonio(Nino)さんは政治学、Angelaさんは法律とワインとは別の道に進んでいましたが、マルサラに実家があり、その家族はブドウ栽培し共同組合に販売していましたから、ワイン造りは間近に見ていた訳で、失われそうになっていたシチリアの遺産を未来に繋げたい想いから立ち上げたのです。

醸造所も畑も化学肥料0、あくまでビオで認められる硫酸銅のみ使用しています。発酵も自然酵母による自然発酵とし、畑の仕立てはアルベレッロ・マルサレーゼ、つまり、パンテレリアより高さがあり、エトナ地域よりも低めの中程度の高さをもつタイプです。

灌漑も行っておらず、その為ブドウ樹の根は深く、海水成分を吸収しミネラル(Sapidita)が感じられる理由のひとつです。

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Varieta’ Reliquia(遺存品種)の復活支援活動

遺伝子研究機関と共に栽培されなくなってしまった土着品種を見つけ出し、新しい畑毎に2列だけ植樹して実験を行っています。

①Vitrarolo(ヴィトラローロ):黒ブドウ

②ORISI(オリーシ): 黒ブドウ こちらは中でも上手く育ったため増殖したそうです。サンジョヴェーゼとマントニコの自然交配種

フィロキセラ対策で、新しい畑で接ぎ木でない樹は取り除いて、挿し木(TALEA) を植えてから接ぎ木。殆ど全て接ぎ木をしており、8月にInnesto a campo 品種を選んで接ぎ木を施します。病気や気候変化による病気、汚染を避け、長寿できる樹を育てるための一つの方法なのです。


訪問した日、私が予定時間よりも早く着き過ぎたため、畑を案内頂いているところへAngelaさんが登場!まさに青空から現れた太陽のような方でした。

360℃見渡す限り畑で、さえぎる建物は一切なく海風がずーっと吹いていた。

『今年は、数年無かったほど、雨が沢山降ったので土の中に水分はしっかり溜まっているはず。今日のような日照で乾燥していても十分耐えられるでしょう、このまま行けば素晴らしい収穫に繋がるかと思うが、6月なので未だ断言するには早すぎるわね。』


土中に湿度を維持する為に、土の堀り起こし続けている、冬場はinerbimento草生栽培を行い、4月に動き始め収穫までずっと行うそうです。

例えばこの葉には少しペロノスポラ(べと病)の跡が見えますね。そこに硫酸銅液が施された跡があるでしょう。

インテリそうだがとても気さくで元気なAngelaさん。

土壌の成分は少し離れると異なります。この辺りは火山性土壌で黒っぽいが、海の方へ近づくと白く砂質があり、石灰質、粘土質なども交じり複雑です。とりわけこの土地の代表的な石 カルカレナイト(石灰質砂岩 / Calcarenite)は、スポンジのように多孔質で吸収しやすい性質です。

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こちらの書籍『IL FUTURO DI MARSALA』 Giorgio Fogliani著はマルサラ酒ではないマルサラの郷土ワインについて語っており、書き物が残ることは未来に繋ぐためには重要と考え、Angelaさん達も支援している。こちらを頂戴したので読み終えたらレポートしたいと思います。

シチシチリアのワインNino Barraco①- Marsalaにあるマルサラ酒ではない伝統的なワイン

シチリアのワインNino Barraco② ニーノ・バッラコ

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カタラット、グリッロ、ジビッボ、ネロダーヴォラ、ピニャテッロ(ペリコーネ)を栽培し、マルサラ地域のTerritorio(土壌、郷土)とそこで生まれた土着品種を表現したいと2004年に創業。

Angelaさんはオペラ歌手のような通る声で熱く語ってくれました。

ここで紹介するBarracoのワインは新しいラベルです。現在のニーズに合ったアルコール控えめ、酸があってシチリアの海を感じられる幅広い層に親しんでもらいたい。

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1)BIANCAMARE  ビアンカマーレ

元は『Vigna a Mare』の名で親しまれたが、 他社が既に登録済みと分かり変更を要した。2人目の子供の名前 Biancaに因んで付けた。

畑は、ホームページのトップ写真にもあり(写真下)海から30mという近さ、海岸は岩場で道路を渡れば畑、飛び散る海水salsè di acquaを浴びる距離。元々Angelaの家族所有のマルサラの畑で植え直し、99%グリッロの南向きの若い畑です。

2011年、長女誕生を祝って泡を作ることにしたそうで、ブドウはPrematura、酸が高いうちに早期収穫。

ところが、この辺り特有の海藻の香りが太陽光で発酵し始め、炭化水素idrocarburi (ペトロ―ル香)、還元臭のような香りを生み、2年目からはスティルワインへと切り替えた。

早期収穫であるため、11.5%の低アルコールになり非常に豊かなミネラル、酸、フレッシュ感を表現しています。2025年からBIOのSolfitiを添加、気候変化の煽りで、自然酵母の発酵に時間が掛かるなど、ワインを保護する目的で50ml(Bio規定の半量)だけ施すことにしたそうです。

テイスティングは2025年、 2026.3月にボトリングしたばかり。

レモンやヨウドの香り、口に含むとしっかりと酸、ミネラルが海を感じさせ、グリッロ品種の豊かなグリセリンによってまろやかさも交互にリピートされ、最後はミネラル感の余韻が強い。

【NINO BARRACOのホームページ】

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2)ROSAMMARE ロザンマーレ

2024年から黒ブドウNERO D’AVOLAでも始めた。完熟する前に収穫して アルコール度11.5%に抑えています。

ブドウとしてはグリッロより酸が高いため、若いうちはベリー系の赤果実の香りと酸のバランスが面白い。野イチゴのような酸っぱさと熟した甘さが相まって、若いのか熟しているのか分かり難い感覚を覚えます。

ネロダーヴォラのステレオタイプなジャミ―な感覚と異なり、フレッシュ感を際立たせることでアルコール度も低く軽やかなワインに仕上がっている。硬さに偏りを持たせたワインなので好き嫌いはハッキリするでしょう。

アッビナメントはピッツァ、サルミ、ムール貝のトマト入りスープ。脂分を酸が流してくれます。

Nero D'Avoraのステレオタイプなイメージとはかけ離れているため、初めは苦労したそうです。この辺りはビアンキスタ(白ワインが主流)の為、受け入れ難かったのも分かります。 樽を使わずステンレスやセメントタンクを使用するため熟成にはより時間がかかります。

なぜ、ブドウはネロダーヴォラを起用したのか。ピニャテッロはタンニンがあり、早期収穫ではタンニンが熟す前でBarracoの醸造では扱いづらい。

テイスティングは2024年、 後味にも酸の印象が続く、一般的なネロダーヴォラの印象は薄く、海を感じる赤ワインとして面白い。

Barracoでは2022年初めてネロダーヴォラとピニャテッロのブレンドを作ります。

ピニャテッロは歴史的には、酸が強く果実味が強いネロダーヴォラの補助品種でした。ピニャテッロのタンニンがネロダーヴォラの甘味を緩和していったのです。

その昔はピニャテッロは白ワインを琥珀色にしてマルサリスティカ(マルサラ地元好み)の白ワインにする手段としても使用されていた。ピニャテッロ100%のワインは歴史的には存在しなかったのは、おそらく樽や長期マセレーションが必要なことが分かっていたからだろうと。最新のヴィンテージは木樽も使用しています。

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3)Fior Bianco  フィオール・ビアンコ 2025 ✦最新ラベル

このワインは5種類のブドウたちが元気に燥いでいるようなシチリアを感じられる若さ溢れる一本です。

この地域を表現することを目的としたワインで、白品種のブレンド:50%はGrillo,その他は inzolia, cattarratto, Grecanico, 5%未満はZibibbo

『ようやくブドウ畑24haになり海外市場への二―ズに応えられる規模となった。初めはCantina sociale(組合)の醸造所を間借りしていた時代もあり、やっと各品種ごとの研究成果をボトリングして商品化できるようになった訳です。』

このラベル『フィオール・ビアンコ』はシチリアの海を感じるだけでなく、アルコール度12% と控えめ。価格帯も低めに設定しており、若い人たちや、ワインに詳しくない人にもアプローチできる、Barracoにとっても単一品種ではない新しいスタイル。

Zibibbo は5%未満なのにアロマがしっかりと感じられる。『不思議な事にZibibbo100%で造るよりブレンドされた方が強調されるんですよ。』

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とにかく、哲学が原動力の彼らのワイン造りは研究の積み重ねなのです。ですから、ワインの種類(ラベル)が多い。 そしてオリーブオイルも素晴らしかった。この辺りで栽培されるノーチェッラーラ・ベリチェ主体でビアンコリッラのブレンド。ここも高品質で作る為の人手やコストが掛かり、なかなか大変そうでした。

 次の記事では、この地の品種、カタラットとグリッロについて語って頂きました。

グリッロ4種から作られる『ALTOMARE(アルトマーレ)』セミオッシダティーボ(一部酸化)のワインもご紹介いたします。

シチシチリアのワインNino Barraco①- Marsalaにあるマルサラ酒ではない伝統的なワイン

シチリアのワインNino Barraco③ グリッロとカタラット

2026.06 Kyoko LCI

ALTOGRADO アルトグラード Vini Ossidativi

名前の通り、高アルコール度のワイン。 Alc.16.5%, 18% と聞くと今時、抵抗を感じるかもしれませんが、テイスティングすると、酸とミネラルによってバランスを取り、また特有の軽い酸化により風味に深みが感じられます。

さて、この謎めいたAltogrado (アルトグラード)をご紹介します。

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西シチリア、海から内陸に拡がるMARSALA(マルサラ)の町で昔から親しんできたワインがある。

酒精強化ワインのMARSALA DOCではない、確かに1773年イギリス人がアルコール添加して出来たマルサラ酒は当時Madeila Sicily Wineと呼び、英語という事も手伝って世界へあっという間に発信されたました。高値で売られた事もあり商業的な成功を収めました。

一方、マルサラの地元の人たちが作って飲んでいたのはシチリア方言もあり、また各家で呼び方も違って広まらなかったこともあり、今も専用のカテゴリーはなく、ブリティッシュ、オッシダティーボ(酸化酒)、など混乱している。

そこでNinoことAntonio Barracoは 『Altogrado(アルトグラード)』と登録、商品化しこの伝統維持に努めている。

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海を遠くに臨み、ファビニャーナ島も見える。周囲に遮る建物もなく常に風が吹いている。南東からシロッコ、北西からマエストラーレの風が通る場所です。マルサラの旧市街から離れた場所にカンティーナはあり、この絶景を望みながらのテイスティングはとても心地よかった。

今回は奥さんのAngelaさんに案内して頂きましたが、二人とも醸造を勉強した経験はなくNinoさんは政治、Angelaさんは法律と異なる分野の経験を経て、生まれ育った郷土マルサラの伝統を未来に繋ぎたいという想いで【哲学的】にワイン造りを行って20年以上が過ぎた。

参考までにこちらのYoutubeでNinoさんが語っています。『ワインもPolitica政治です、どの政党(方針)を選ぶかなど』


YouTube: Ep.36 - NINO BARRACO e i suoi VINI raccontati da NINO BARRACO

2004年創業、ようやく点在する畑は24ヘクタールまでになった。醸造所は組合(Cantina Sociale)に間借りしていた期間も長かった。

Altogrado アルトグラード4種類について

ピニャテッロ、ジビッボ、カタラット、グリッロの単一品種で作っている。

すべて9月末頃の遅積みで時には畑上で乾燥が始まっていることもあるほど、完熟状態のブドウを使用します。 ですから良い年にしか作れません。乾燥も一部する事からモストの量は減少しますので、一定量は収穫できる年となります。

栗の木の大樽で発酵から醸造、熟成まで行います。初め2年間はワインの充填を施しながら熟成、後の5年は充填無しで、ミクロオッシジェナツィオーネ(ミクロ酸化)を行います。栗の木はより目が粗く酸素通過が良く、この辺りでは伝統的に使用されています。

蒸発する分、濃度が高まりアルコール度数も高くなり16.5%以上になります。カタラット、グリッロは大樽ですがジビッボ、ピニャテッロはバリック使用した為アルコール度数は17.5%,18%とより高めです。これも小さなカンティーナ事情でその時使用できる樽を選んでやり繰りしているためです。

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2009年からグリッロで造り始め、研究を重ねて2015年から多品種も始め、ようやく今のレベルのワインに到達した。黒ブドウ Pignatello(ピニャテッロ)はペッリコーネのことで、元々この辺りではマルサラ酒用のブドウであり、またネロダーヴォラのブレンド用品種として西シチリアにだけ栽培されてきた。 

モデルとしてはMarco De Bartoliの Vecchio Samperi(ヴェッキオ・サンペーリ)で、グリッロ100%で造るPerpetuo(アルコール添加せずに異なるVTのワインの継ぎ足しを繰り返す製法)のワインであったが、

Nino Barracoは同じヴィンテージで継ぎ足しは行わない、マルサラ地域の農家で彼らの祖先が行ってきた伝統を継承しつつ、海水を吸収して育つブドウ栽培や醸造技術を駆使して、ミネラル、塩味とのバランスが取れたワインに仕上げている。

初年度はVolatile (揮発酸ー酢酸の鼻にツンと来るような香り)がピニャテッロにはあったり、Zibibbは予想外にこの造りに合っていて、今後の発展が興味深い、というように努力を惜しまない姿勢が素晴らしい。

Grilloから始めたが、グリッロは近年のカタラットとジビッボの交配品種なのでおそらく昔はカタラットを使用していただろうと思うとやはりカタラットで作ってみたくなったのです。そうして、更に地場品種のジビッボ、ピニャネッロと研究していったそうです。

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Altgradoアルトグラードはアッビナメントを楽しみたい。

①Pignatello ピニャテッロ

  羊乳のリコッタのブルスケッタ、イチゴとモディカのチョコレート 

②Zibibbo  ジビッボ 

  羊乳のブルーチーズにジンジャーのジャムを添えて

③Catarratto カタラット

  ペコリーノチーズにタマネギの甘酸っぱいジャムを添えて

④Grillo グリッロ

プリモサーレ(塩味があるフレッシュチーズ)にアンチョビを合わせて。 実際、Tutto pasto 前菜からドルチェまで合わせるのもお勧めで、アンチョビのブルスケッタ、(プリモ)ボッタルガのパスタ、(セコンド)マグロに甘酸っぱいタマネギソース(Tonno in agrodolce) , ムール貝のフリット(ほんのり苦み) ,ドルチェは甘すぎない羊乳リコッタクリームのカンノーロ

酸やミネラルが強いため、アルコール度数を感じさせず口の中はスッキリさせてくれます。


ー☆ーマルサラーAngelaさんの家ではー☆ー


『私の祖母はパンに付けていた、私は砂糖を入れておやつ代わりに小さい頃から親しんでいた。』
『マルサラ酒は家で飲む事はない、ボトルに入っていてお祝事やお遣い物に使うものであった。日常的に飲んでいたのはこちらのアルトグラードのような少し酸化させたワイン。

このワインは栄養食品としてオリーブやペコリーノチーズ、塩味の効いたサルミと一緒に飲んでいました。
伝統料理マタロッコ Matarocco (シチリア風トマトペースト) やZuppa fredda(フレッシュな羊乳リコッタとホエイのスープ仕立て)に硬くなったパンを浸して頂く料理との相性も良い。羊乳は風味が濃厚なのでこのワインにマッチします。
そうそう、祖父はリモナータで薄めて飲んでいましたね。』

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テイスティングは2017年、抜栓してから10日ほど経っていたが、酸とミネラル感がしっかりと感じられ、各品種それぞれの風味を味わう事が出来ました。 

カタラットやグリッロは明るいアンブラ色で、アーモンドなどナッツ類や燻製のような香り、黒ブドウのピニャテッロは色も焦がしたようなレンガ色、除光液のアセトン系の香りとナッツやスパイス香が楽しい。

特に気に入ったZibibboはアロマティックな香りと相まって複雑でバルサミックな香りがそそられます。



『Ossidativo(酸化)の香りは苦手な人もいらっしゃるでしょうけれど、この風味に慣れ親しんだこの土地の人たちには付加価値なのです。このタイプのワイン造りは廃れてしまったので私達は伝統を守りつつ改善しより美味しいワイン造りを目指し日々経験を積んでいます。』

この風景と一緒にゆっくりと味わいたい、Angelaさんが熱く語った情熱を想いながら頂きたい、そんなワインです。

この情熱はAltogradoだけに終わりません・・・マルサラへの想い、新しいチャレンジについても語ってくれました。こちらもご覧ください。

シチリアのワインNino Barraco② ニーノ・バッラコ

シチリアのワインNino Barraco③ グリッロとカタラット

2026.06 Kyoko LCI

2026年3月18日 (水)

FOODEX2026の最終日、夜はコネリアーノ・ヴァルドッビアーデネ・プロセッコの生産者 IL COLLEのプレゼンに参加しました。

プロセッコは6憶8,000万本の生産量と毎年増加傾向であり、そのうちコネリアーノ・ヴァルドッビアーデネ・プロセッコ スペリオーレDOCGは約10%程度です。

まさに2019年ユネスコの世界遺産(文化遺産)に登録された、急斜面に広がるブドウ畑の景観はこのコネリアーノとヴァルドッビアーデネのプロセッコの丘陵地帯なのです。

IL COLLEのワイナリーはコネリアーノの方に近い場所にあり、家族経営で、今夜はSaraさんとお母様が出席されました。

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テイスティング4種類はこちら

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最初のお料理は 静岡の白魚と指宿の天豆の天ぷら

コネリアーノ・ヴァルドッビアーデネ・プロセッコ・スペリオーレDOCG BRUT合わせます。

残糖度 8g/L 、使用品種はグレーラ90%、ピノビアンコ10%  青りんご、白桃、洋ナシなどのフルーツが感じられ、程よくドライのため、バランスが良い。 オートクラーブのステンレスタンクで二次発酵を行うシャルマ方式ですが、気泡は細かく、やさしい泡立ちが口当たりも優しくまろやかです。

フィルターにはかけず、静置法により澱を沈めてボトリングしております。

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次に弥生八寸として、ホタルイカ、海月(くらげ)、山独活、酢味噌、メヒカリ南蛮漬け、

カラスミ餅、鳥取黒毛和牛旨煮、百合根焼き菓子、生ハム、合鴨せせり串

こちらにはコネリアーノ・ヴァルドッビアーデネ・プロセッコ・スペリオーレDOCG'' COLLE BAIO'' Brut-Bio-Vegan

残糖度 8g/L 、 使用ブドウ:グレーラ85%、ビアンケッタ5%、ペレーラ4%、ヴェルディーゾ6%

パイナップルなどのトロピカルフルーツ、口に含むとハチミツ、複雑味が感じられ、ストラクチャーがあります。よって八寸のバラエティにも全体通して合わせられるプロセッコです。

そして、天草の巻海老と八女のタケノコの天ぷら

山杉のたらの芽、北海道産の蕗の薹の天ぷら

Conegliano Valdobbiadene Prosecco Superiore DOCG '' San Pietro di Feletto'' Brut  

グレーラ100%、残糖度 8g/L  サンピエトロ・ディ・フェレットとはRIVE(急斜面の43の区画)の名前です

すべて手摘みで収穫。 土壌は鉄分が豊富。

Metodo il colle : 特許を取った製造方法は大きなオートクラーブの中で Mostoから2次発酵まで続けて行います。アンセストラーレのタンク版といった感じですね。

イースト香や青りんご、洋ナシの香りがします。

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瀬戸内の鰆 西京焼き、うすい豆摺り流し、ワラビ(felce aquilina)、

浜名湖の鰻重、木の芽、朝倉山椒

三重の浅利の澄まし汁

こちらにはプロセッコ ロゼ DOC Millesimato 2023  Extra dry

13g/Lの残糖度、使用ブドウはグレーラ90% ピノネロ10% 

ピノネロでロゼワインを造り、グレラを合わせてステンレスタンクにて2次発酵を行う製法です。

2021年からプロセッコ・ロゼが認められ、ミッレジマート必須です。

ラズベリーやバラの花の香りがします。

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林先生のお話しでは、販売市場としてまだまだ日本への関心は高いので、若者のアルコール離れや高齢化、円安など消費量の減少傾向はあるものの、市場は安定していることを発信していきましょう。

余談:お食事に山芋が使用されており、イタリアには存在しないのでIGNAMEと辞書通り話したところで通じない。

山芋や自然薯といえば、先生の地元では、御殿場みくりやそばというのがある。

静岡県御殿場地方に伝わる郷土料理で、山芋や自然薯をつなぎに使用した、喉越しの良い素朴な味わいの蕎麦だそうです。

Solo Italiaの林茂さまの企画で、『神田明神下 みやび』にて 2026.3.13

2025年9月10日 (水)

今年100年目を迎えるワイナリー『MARENCOマレンコ』はピエモンテ州の東側、ストレヴィにカンティーナがあります。

現在は女所帯(3姉妹)で賄っているそうで、今日の案内はDrettaさん。とっても温かみを感じました。

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畑は徐々に広がって今では100ヘクタール、(写真右の通り)南東のストレヴィやアックイ辺りのモスカートとブラケットの品種、その北側に近年DOCGに昇格したNIZZA DOCG、ここはバルベーラが栽培されます。

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写真左のように、Terra Rossa赤土のエリアと Terra Bianca白土のエリアに分かれます。

白土壌ではモスカートやブラケットなどのアロマティック品種、更にドルチェット、赤土壌ではバルベーラの他、コルテーゼが栽培されます。

グイヨ仕立て栽培を採用しており、今でも傍にバラの花を植えているそうです。

昔はバラの花がブドウに病気をもたらす虫に繊細なため、バラの花に虫が付いたことが分かるとブドウにも危険が及ぶと予想され、先に硫酸銅などで対応していた訳です。

ここでは収量を抑えてクオリティー重視の栽培を行っています、1本の樹あたり2~2.5kgだそうです。収量の多いところではその倍収穫するそうです。

1月Potatura 剪定をし、実が多く付いた場合特にカリカアジノなどは6月にDiradamento 間引きを行って収量をコントロールしています。

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'' BIG BENCH'' がここにも! デザイナーCris Bangleが、ツーリズモを促進させるために発案されたものです。


今日は曇りでしたが、天気の良い日には山々が見渡せるそうです。

南東にはColli Tortonesi トルトーナの丘陵地帯、最近注目されているティモラッソのブドウ栽培の発祥地が広がります。その先にはアペニン山脈、そして海へと続きます。低い山々のため、海風はここまでやってきます。

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左写真のように、ストレヴィの畑で、この辺りはパッシート・ヴァレーと呼ばれ、モスカートのパッシートがとても有名です。 またこの装置は大学との連携で、自然状態の記録が送られており、観察しているそうです。

ドレッタさん、旦那さんは医師で別業なんです。祖父母が購入した土地から始めたブドウ栽培、父親が充実させた後を3姉妹で引き継いだそうです。

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✦✦✦テイスティングワイン  

VITIGNO RARO// 珍しい品種!

左写真) この2種類はとても珍しいブドウで造られています。

ブドウ品種:Caricasino カリカアジノ、別名 Barbera bianca 白バルベーラ

 文字通りの意味はロバは沢山荷物を背負っている.という童話に出てきそうな名前です。

 彼らのワイン名はCARIALOSO カリアローゾと方言にしたそうです。

 バルベーラに形状が似ていたことで白のバルベーラとも呼ばれるそうです。

 バリック、シュールリーを掛けていますが、ほんのりアロマティックな甘い香りと繊細な味わいが特徴的です。

ブドウ品種: Albarossa アルバロッサ、実はネビオロ(Nebbiolo di Dronero)とバルベーラの交配だそうです。  熟成は樽を使用、フルーティ、スパイスの香り、そしてネビオロの余韻の長さを感じます。

(写真右)

Scrapona Moscato d’Asti DOCG モスカート ダスティ

 1996年に植樹したモスカートの畑の土壌はマール(泥灰土)が主体です。マールは海水が引いて出来た泥灰土、同様にTUFOは火山性土壌で出来たものです。

 この土壌と気候により、酸がしっかりとあるため、甘いワインであるが心地よいバランスが良いのです。

Cirea  Barbera d'Asti DOCG Superiore バルベーラ ダスティ DOCG スーペリオーレ

良いブドウが出来た年にのみ造られるラベルで、Cireaはストレヴィの中でも古い畑だそうです。

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先に書いた通りストレヴィはパッシート・ヴァレーと呼ばれるほどモスカートなどのパッシートが有名です。

マレンコのパッシートも素晴らしく幸せな気分にしてくれます。

◎Passri’ Scrapona ストレヴィ DOC パッシート Strevi DOC passito

◎Passri’ Pineto  ブラケット ダックイ DOCG パッシート Brachetto d’Acqui DOCG passito


テイスティングの後、ランチのお勧めを伺ったら、畑を通り抜けてどんどん上がっていくと、

1軒ポツンと畑の真ん中にある宿もやっているレストランがありました。

家族経営で、若夫婦がキッチンで作っていて、お母様がサービスをするという、珍しい?パターンでした。

お勧めです。https://cascinamarcantonio.it/en/restaurant/

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ピエモンテ郷土料理 IL TONNO DI CONIGLIO ウサギのツナ風料理と狩猟肉ジビエ料理を頂きました!

2025.05 Kyoko 

2025年8月27日 (水)

 

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【カレマ協同組合 Cantina Produttori Nebbiolo di Carema】
14時まで待ってようやく開いたので入ってみると、まずショップがあり、1人大柄なおじさんが、男性客に試飲をさせながら、説明していました。
車で来ていたようで、6本入りの箱で買っていかれました。
変なアジア人が入ってきたと思っていたのだろうか、「カンティーナの見学をさせてほしい」とイタリア語で尋ねるとようやく関心を持ってくれたようで、電気を付けて案内してくれました。
 

1960年に10農家さんほどで発足し、 現在は13ヘクタールの畑、約75の農家さんからブドウを仕入れているそうです。

このカンティーナはカレマ特有の栽培方法を保護し、またその価値を高める役割があるのだと言います。その特有の栽培方法はテラッツァメント(段々畑)に石と石灰で出来た石柱(ピルンとこの辺りで呼ばれる)を使ってペルゴラ仕立て(この地方ではトピアといいます)で栽培しています。

カレマ村に制限して認定された『CAREMA DOC』を1967年に取得しています。現在、ヴァッレダオスタ州との州境から広がる24ヘクタールの畑だそうで、とても小さな『ネッビオロのDOC』と言えます。

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  【テイスティング】
 
 ≪TOURNET トゥルネ≫ ネッビオロ100%,  ロゼ、2024年ヴィンテージ
「 ワイン名は『一番涼しい場所』というファンタジー名前だけど、その名の通りとても酸が高くフレッシュで、フルーティなんですよ」とおじさんが説明してくれました。
この冷涼な地域のネッビオロはタンニンはとても柔らかく、ランゲ地域のネッビオロとの違いが見られます。アルコール度11.5%
 
≪SPUMANTE METODO CLASSICO スプマンテ メトドクラシコ≫ネッビオロ100%,  ロゼ、2021年ヴィンテージ、2025年11月にSboccatura(澱引き)、つまり約30カ月かけて2次発酵させた訳ですね。泡がとてもきめ細やでペルラージュ気泡も長く続きます。
 パドセ(加糖なし)、0.6-7%の残糖度でとてもドライですが、ラズベリーのようなフルーティさがあり、一般的な酵母やパン屋の香りは殆どしません。
 
おじさんは「Bitterを思わせます、後味のほんのり苦みがあるでしょ」
 
このワインに使うブドウは勿論手摘みで完全な元気なものだけを厳選して造られ、年間3,500本ほどだそうです。スプマンテなので10日ほど早めに収穫します。

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狭いカンティーナですが、ステンレス、木樽、セメントの容器がありました。CAREMA DOCは大樽を使用しますが、ラベルによってはバリックも使用しており、同じカレマのネッビオロですが、

古典的なものだけだとお客のニーズに合わない場合もあるので、同じブドウで造り方を変え、ラベルをいくつか作っており、年間3万~5万本生産しているそうです。

おじさんに「日本人なの?イタリアに住んでるの?」と聞かれ、日本市場の話になった、彼らは日本に20年来輸出しているそうです。ところが、「日本は最近落ちてるんですよね。注文が滞っているんで残念だ。」 「初期はイタリア商事の若い元気な男子が一生懸命やってくれてたんだけど、その後モノポリオでテラヴェールさんに変わり数は増えたんだけど、最近はどうも・・・」という感じで残念がってらっしゃいました。 

カレマ DOCは 特徴的な栽培という背景と冷涼気候で造るエレガントなネッビオロという魅力があり、日本でも増えるといいな、と思った次第です。

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【テイスティング CAREMA DOC 3種類】(写真一番上の右側)

≪Carema Doc カレマ≫ アルコール度12.5%  2021年ヴィンテージ

「2021年は今年のように極端に暑い年ではなかったので、軽やかな仕上がりになっています。

このワインはガストロノミーなワインとしてお勧めです。酸がしっかり、タンニン柔らか。口の中でお食事の脂分を流してくれるので、ワインを一口飲むとまた食したくなり、食するとまた飲みたくなるというどんどん飲めて生産者も嬉しいワインなのです。」と笑って話してました。

≪Carema Doc RISERVA カレマ≫アルコール度13%  2020年ヴィンテージ

2020年はカレマでとても良い年、確かに暑かった年でおじさんも大好きだそうです。

)ワインは味わいに発展がみられ、スペツィアート(スパイス)なニュアンスがあり、コルポーゾ(ボディ、肉厚)があります。

本当に香りが素晴らしく、持続性もあります。

≪Carema Doc カレマ≫ アルコール度13%  2020年ヴィンテージ

蝋キャップ(Gommalacca)を使用したこちらのボトルは、伝統から離れてバリック、トノーを使用。

年間2000本しか造られない、新しい試みです。新樽ではないため、ネビオロの個性を残しながら、バニラなどの香りがあり、先と同じ2020年でもよりまろやかさが強調され、バランスが良かったです。

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【CARAEMA DOC 規定】では3年熟成が必要ですが、こちらのカンティーナではプラスで行っています。本来2022年が出回るところ、2021年が出ていました。

「1967年DOCが出来たときは5年の熟成だったが、それは非現実的でした。3年に変わったが、常に少し長めに寝かせて市場に出してます。」

「カレマは小さな世界で、良い年で400-450ヘクトリットルの生産量、よくない年は350ヘクトリットル。昨年2024は雨も多くイタリア全体に厳しい年でしたが、ここは180ヘクトリットルと半分以下だっだのです。」

「ALBAはよくドルチェットがBarolizzato(バローロ化)していると言われるが、CAREMAはネッビオロが Pinotteggiato(ピノノワール化)しているという」

その大きな理由は栽培仕立てにあります。

ペルゴラ仕立ては決して直射を受けることがないため、香り成分を成熟させることができます。

それに対してFIRALE(垣根式)の栽培ですと、色が濃くなり、構造のしっかりとしたブドウに仕上がります。

CAREMAの畑にも少しFIRALE(垣根式)も見られるようになりましたが、私はいつもペルゴラ仕立てとフイラーレ(垣根式)栽培との違いが明確だと説明します。

香りの豊かさは、この2つを比べると断然ペルゴラ仕立ての方が素晴らしいのです。

【Canavese DOC】

数年前まではトリノ県(Provincia)の赤ワインDOCはCAREMAだけで、白はERBALUCEだけでした。

今ではカレマを含む更に広がった範囲にCANAVESE DOCがありその中にNebbiolo ROSSO DOCも出来ました。またFLEISAフレイザもあります。

しかしトリノでは、なかなかCAREMAのワインは見られず、やはりランゲ、バローロ、バルバレスコが出回っています。

【スクリューキャップ TAPPO A VITE】

最近話題のスクリューキャップについて聞いてみると、「やはりカレマは伝統主義なので、コルク(Sughero)を使用してますよ。」

 

【Presidio Carema Slow Food スローフード】

カレマの伝統的な栽培方法や村の景色、独特の土壌、そして郷土ワインといった多様性Biodiversita'を保護する観点より2014年からスローフードに指定されました。
昨年より、スローフードのプロジェクトで、一部の畑、カンティーナでBIOLOGICO(ビオ)製法を取り入れ始めたそうです。各畑はとても小さいのでビオの認定は取れないので、販売に貢献するというよりは、カレマでワイン造りをする人たちの機運を盛り上げるためだそうです。
 
つまり生産者にサステイナブルなワイン造りを目指してもらい、また市場へのエシックなアプローチを進めているそうです。 
『カレマのワインを買って、この唯一無二の村とそのEROICAなワイン造りを守ろう!』
 
カレマの畑周遊記録はこちら:
https://lci-italia.com/2025/08/carema.html
 
Kyoko M 2025.07
https://lci-italia.com/
http://www.italia-vino.com/
2025年8月23日 (土)

カレマ(Carema) 急斜面のペルゴラ仕立てを観にいく!

ピエモンテ州の北西部、つまりヴァッレダオスタ州との州境にある人口800人ほどのとても小さい村、カレマCAREMA!


バローロのブドウ品種と同じネッビオロを造っています。中でもいち早くDOCとなったのはCarema カレマです。(1967年)

急斜面にテラス式(段々畑状)に畑を作ってペルゴラ仕立てで栽培するのが特徴的です。

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そして、急斜面の中、殆ど手作業のためヒーロー的栽培、EROICA(エロイカ)と呼ばれています。

一度目の前で観たかったのですが、やっと実現しました。実はトリノから車で1時間ほどでヴァッレダオスタ州に入る手前にあります。


Cantina Produttori di Carema いわゆるカレマの協同組合醸造所に伺ったところ、直ぐに返信があり、看板がしっかり出ているから自分たちで勝手に散策できますよ、との事でした。ウェブサイトを確認すると地図も出ており(上図)、1周4km、1時間15分で歩けるとあります。

それなら、ワンコも連れて行ってみようと思い立ったのですが、ビデオに撮ったように前半は崖を上るようにかなり急斜面で大変でした!


YouTube: ピエモンテ州カレマ(CAREMA)急斜面のペルゴラ仕立てを観に行く! (ブドウはネッビオロ)

【トピア建築 TOPIARIA】

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カレマの山の岩をカットして段々にし、岩を積み上げることで『テラッツァメント』(テラス式、段々畑)の形状を支えています。

渓谷から運んできたモレーン土を使用しています。石と石灰から出来ている石柱の上にブドウの蔓を支える棚が設置されています。

地元ではこの栽培方式を『トピア』または『トゥピウン』、石柱を『Pilun ピルン』と呼び、『バッカス寺院 tempi bacchici』と別名が付いたそうです。

 この石柱の役割は日中、太陽の熱を吸収し貯めます、昼夜の気温差が激しいことから、夜になると放熱します。
 
【Carema カレマの土壌】

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モレーン(氷堆積)の扇状形をしています。

標高300~600メートル、岩質で大半が急斜面です。コンカといってドーラ・バルテア川から山に向かって広がる扇状地は日照をしっかり受けます。北風の吹く冷涼気候を緩めてくれます。
 カレマ地区の西側にドーラ・バルテア川が走っています。天気に恵まれたこともあり、素晴らしい山、川、谷の景色を臨むことができ、7月というのに涼しい風が常に吹いていました。これがブドウ造りにも良い条件ですね。

旧市街のサンマルティーノ教区に建てられた鐘楼は60mの高さがありよく目立ちます。1700年代に建てられたそうです。集落はドーラ・バルテア川に近い谷部から標高600mの丘にまで点在します。

【最終地点はやっぱり地元のオステリア】
 
 ちょうどカンティーナ(カレマの協同組合)の上方にあるこのオステリアは地元の人たちで賑わっていました。
冷房設備もなく、冷たい風が心地よく吹いていました。
 
着いたときはランチ終り頃だったのであっという間に人は少なくなったので、カフェを飲みながらカンティーナが開くのを待ちました。
カンティーナ見学、テイスティングは次の記事でご紹介します。
https://lci-italia.com/2025/08/vino-carema.html
 
Kyoko M 
LCIイタリアカルチャースタジオ
 
 
2025年7月15日 (火)

Isabellaさんに案内され、シックなテイスティングルームへ。まず白ワイン、2023ヴィンテージのこちらをテイスティング。

テスタマッタ・ビアンコ TESTAMATTA BIANCO 2023   ISOLA DEL GIGLIO TOSCANA

コローレ・ビアンコ COLORE BIANCO 2023  ISOLA DEL GIGLIO TOSCANA

ブドウは アンソニカ100%

熟成(Affinamento)は約6か月間、約70%フレンチオークバリック、約30%はステンレスを使用。

『テスタマッタ』と『コローレ』はまるで異なるワインの感覚ですが、ブドウ品種や醸造方法は同じです。つまり違いは畑にあります。

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ジリオ島の急斜面にある畑で海に向かうように育つブドウ樹は、常に海風にさらされています。風から守るためジリオ式アルベレッロの栽培仕立て。

『コローレ』は 単一畑『ピエトラボーナ Pietrabona』のブドウだけを使用します。良質な岩という意味の畑はまさに花崗岩質の岩が広がる土壌です。どちらも高樹齢の樹ですが、特にpietrabonaの樹は平均100年、島の中で最年長だそうです。

更に他のブドウより4日待ってから収穫するため、色やアロマ(フェノール)がより熟成し、濃厚です。収穫を遅らせるのは偶然の発見から始めたそうです。

『テスタマッタ』はレモンやハーブのような爽やかな香りに酸、ミネラルがしっかりありますが、アルコール(13%)とのバランスが取れており、超が付くほどエレガントです。

『コローレ』はそれに対してトロピカルフルーツ、マンゴーやパイナップルの香り、骨格がありますが、酸とのバランスが取れているため、アルコールを感じさせずに余韻を楽しめます。こちらは合わせるお食事のバリエーションが広がります。

Isabellaさんはラーメンのような複雑な出汁にも合うのではと仰ってましたが、まさにホタテのオーブン焼きなど出汁の効いた料理や昨夜頂いたアンチョビとバターのクロスティーニが合いそうな気がします。

若いヴィンテージだけでなく、忍耐強く待って熟成させるのもこのワインの醍醐味です。Foto_25

Isabellaさんはフランス(サンテミリオン)のカンティーナでも働いた経験があり、また重要なワイン産地はフランス、イタリア、カリフォルニアと周ったそうです。

フィレンツェに居るとトスカーナの素晴らしいワインは沢山頂けるけれど、他の地方のワインはなかなか頂く機会が少ないので、休みを利用して出かけるようにしているそうです。

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次に赤ワイン、2022ヴィンテージと2023ヴィンテージのこちらをテイスティング。

樹齢の高いサンジョヴェーゼ100%使用のスーパータスカン!

テスタマッタ TESTAMATTA  2023 /2022   TOSCANA IGT

幾つかの畑からセレクトしたブドウだけを使用。

コローレ COLORE BIANCO 2023 /2022   TOSCANA IGT

キアンティクラシコの地区Lamoleの樹齢80~90年のブドウを主に使用。標高650mと高地にあります。Olmoの畑も使用する場合があり、どの畑も区画ごとの成熟状態を確認しながら、収穫を行い、更にカンティーナで選果します。つまり、完全なブドウだけを使用します。

それから区画毎のブドウをソフト圧搾、オープン状態の容器でリモンタージュや櫂入れ(Follatura)を行って果汁、色、アロマを抽出します。自然酵母を使用。

全てマニュアルなので小まめに状態を確認することが出来るのだと思います。

どちらもサンジョヴェーゼ、約18カ月のバリック熟成ですが、異なる感覚の2つのワイン:

『テスタマッタ』はフルーティな香りと酸がより特徴的で、『コローレ』はタンニン、ボディはありますが、超越してエレガントな仕上がりに驚きます。

2022年は特に暑かったため、使用ブドウを標高の高い畑のものだけに限定し、生産量を約半減させたそうです。 

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更に BALOCCHI バロッキシリーズをテイスティング。

バロッキ Balocchi di Colore n°8 2022  品種:カナイオーロ 100%

バロッキ Balocchi di Colore n°0 2022  品種:カナイオーロ 70% コロリーノ 30%

バロッキシリーズはオマージュでカナイオーロ、コロリーノ、サンジョヴェーゼのブレンドを造った際に、これらの品種は単一で造る価値があると気付き、始まりました。

ブドウは主にオルモの畑で標高250mの風が常にある場所だそうです。

3種各単一ワインの3本セットで販売したところ、大人気となったそうです。

ラベルは息子さんのLudvicoくんが主にデザインしたそうで、これも成功の理由のひとつかもしれません。これから、2020年ヴィンテージのN゜0, N゜1,N゜4の3本セットを木箱に詰めて販売するそうです。その木箱にはひとつひとつビービーグラーツ氏がデザインし、唯一無二の商品となります。コレクターは大喜びでしょうね。

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偶然この日は白ワインのブレンドを始めたところでした。BiBiは独学のエノロゴでもありますが、

ご友人のエノロゴEmiliano Falsini氏も協力してらっしゃるようです。Viniitalyでお会いし、ここで再会でき、嬉しくなって思わず写真をお願いしましたら、恥ずかしそうにOKしてくれました。

エミリアーノ氏も素晴らしいワインを造ってらっしゃるエノロゴであり生産者で、ボルゲリ、エトナ、マンモイアーダを選んでらっしゃるところがまた凄く、ストイックな方なのだと思います。

奥の部屋には数十本のボトルが並んでおり、試験管で微量を変えながらブレンドを試してらっしゃる様子が伺えました。朝から晩まで、また何日も何週間も続くこともあるそうです。

これだけ研ぎ澄まされた感性をつぎ込んで造られるワインなのだと実感した次第です。

次はジリオ島の畑も観てみたいです...

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イタリアワインの好運の星、BiBi Graetzを尋ねる

カンティーナについての記事:高得点のワインを造るBiBi Graetzを尋ねる

『COLORE 2022』はジェームス・サックリング100点、他のワインも同様に常に高得点を出しています。そのようなワインが出来上がるBiBiのカンティーナをIsabellaさんに案内して頂きました。

ビービー・グラーツ氏はフィレンツェの美大 Accademia delle belle artiを卒業し画家を目指していましたが、約25年前からワイン造りを始めて、あっという間に世界に注目されるようになったという稀有な存在です。

アーティスト魂はボトルのラベルのデザインやカンティーナの壁色などにも見られます。

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カンティーナへ案内されるとそこは手作り感一杯で、親しみを感じます。やはり元ホテルとして建てられた構造なので、ほぼマニュアル作業で、樽の移動や導線にかなり工夫をされています。

真ん中の写真の天井にミラーボールが見えます。この部屋は当時ディスコ(Discoteca)の部屋だったそうで、あえて残すところが面白いですね。天井にはエレガントなストッゥキ(Stucco)も残されていました。

樽はバリックだけでなく大樽も幾種類かあり、すべてフレンチオークの使用済みの樽です。彼はエレガントでブドウ本来のアロマを感じられるワインを目指すため、新樽は使用しません。

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彼が育った場所ヴィンチリアータとオルモの畑は、フィエーゾレの更に標高の高い場所に広がっています。 日照は勿論、常に風が吹いているミクロクリマに注目し、80haの土地を所有、そのうち10haをブドウ栽培に使用しているとのことで、彼の未知なるワイン造りが続きます。

オルモは昔からブドウ栽培されていて、列ごとに品種が異なるそうです。昔は品種へのこだわりや単一品種でワインを造る感覚はなかったので、混栽が通常でした。樹齢の高いブドウの樹を選ぶこともBiBiのこだわりのひとつです。

そんな多様性(Biodiversita’)を温存するオルモの畑から出来るワイン、BALOCCHI DI CUORE(バロッキ ディ コローレ)は最近のシリーズで、1種類を除いて、各品種ごとに収穫、醸造して造られるそうです。

例えば、Balocchi di Colore N゜8は Canaiolo(カナイオーロ)100%

なんだか香水の銘柄のようなネーミングです...

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上の写真に見られるようにバリックに手書きで品種名や畑名が書いてあり、それぞれ個別に醸造していることが分かります。バロッキシリーズの各品種ごとに1000本といった希少な生産量です。

もうひとつの畑はキアンティクラシコで知られるLamoreにあり、中でも標高650mと高く、ブドウ樹は80-90年とより高樹齢です。斜面は急で、一部テラス式栽培方法を使用しているそうです。

この畑からCOLOREのワインが造られます。

カンティーナ(醸造の部屋)の上階が地上階と繋がり、収穫されたブドウが運ばれてきます。

場所がフィエーゾレのメイン広場に面しているため、その時はみんな観に来て大賑わいだそうです。

畑から運ばれてきたブドウはテーブル上に並べて、選果を人の眼、手で行い、完全なブドウだけが醸造に送られます。特にBiBiは緻密にチェックするそうです。

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Isabellaさんが惚れ込んだ彼の白ワインについては、トスカーナ州南部、地中海に浮かぶ島、ジリオ島で造られます。 初期はフィエーゾレで醸造していたそうですが、島なのでフェリー(トラゲット)を使って片道約4時間かけて運搬する苦労とブドウの品質を危惧して、ジリオ島で白ワイン造りは行っています。

ジリオ島は人口1000人ほどの自然豊かな小さな島です。マグマを起源とし、その後花崗岩となった岩質が多い土壌です。

急な斜面にテラス式といっても、細い通路に人がやっと通れる程度の畑の栽培は全て手作業です。TatianaさんにこのYoutubeのビデオを見せて頂き、改めて実感したのは、ボトルの中のワインにはこんな絶景の場所で育てられてきた歴史背景と、人の手の温かみです。


YouTube: BIBI GRAETZ - ISOLA DEL GIGLIO - HARVEST TESTAMATTA BIANCO & COLORE BIANCO

2025.07.11 次はテイスティングへ

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イタリアワインの好運の星、BiBi Graetzを尋ねる

ビービー・グラーツのカンティーナを尋ねる