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2016年10月23日 (日)

Montefalco (ウンブリア州) 自然の原理でワインを作るPAOLO BEA

モンテファルコは葡萄品種Sagrantinoで有名ですが, その町は5~6000人が住む小さな丘の上に位置します。中でも素晴らしいワインを作る小さなワイナリー, 2代目Giampiero Beaに会いに行きました。

彼は建築家ですが、幼少の頃から見てきた父親の葡萄栽培、ワイン造りにはずっと興味があった為、丁度10年前に自分の好きにしてよいと許しが出てから、彼独自のワインを造り
始めた。
まずは、カンティーナ。建築家であるから専門分野ですが、彼は自然の原理を活用し、電気を使わない斬新なスタイル、というより昔に立ち返った様式を実現した。
風の流れ、日射し、方角、石などの資材の特性を計算し尽くしており、シンプルな美しさも兼ね備えている。



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ワインの圧搾は昔のTorchio(写真の左側)をステンレスで再現(写真の右側)し
本来の機能だけを残した圧搾機である。


素材は石(トラバーチン)、木など自然資材を主に使用し、光の取り入れ方が素敵だ。

地上階は風が吹き抜け、地下には何本もの管が通っており、水が流れる仕組みとなっている。

暑い日は外気温と反対に地下に流れる冷たい水によりカンティーナは冷やされ、寒い日は地下のほうが温かく、その温水が流れ込み、カンティーナは温められ、年中一定温度を保つことができるのである。

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この日はミラノやペルージャからジャーナリスト一行がいらしており、その際にわーっと歓声が起こった瞬間は、この東西に抜ける構造により、満月の際、その光がカンティーナに差し込んでくるそうだ。 その月の力によって、ワインに生命力が宿り、美味しいワインに育つというのである。

日本でも満月に出産が多いと言われますよね。

昔の人の話には学ぶところが沢山あると皆さん納得されていらっしゃいました。日本人の私には陰陽の話と一緒ですよね?と同意を求められましたが、元は中国ですから...

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2階に上がると、やはり冷房設備もない風の通りの良い部屋があった。

サグランティーノの品種は伝統的にはドルチェワインとして親しまれてきた品種である。

サグランティーノのブドウをしっかり熟したところを摘み取るのだが、更に完全な状態であるブドウだけを選別し、この網板に寝かせて、数か月乾燥させる。

基本的に朝窓を開けて風を入れ、夜湿気が出てくる頃に窓を閉めるという作業が繰り返されることで、この上品な甘さが生まれるのです。

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アートな階段に見えますが、これが乾燥させる為の網板である。

写真下の乾燥させているブドウはあくまでもイメージで、収穫はまだ先です。

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さて、彼の作るワインで面白い白ブドウがあります。 TREBBIANO SPOLETINO!

元は大きな木に生るブドウであった古代品種を最近になって発見し、グイヨー栽培方式に変えて

栽培しています(写真左)。その大きな木を語源とする『ARBOREUS』という名前のワインは自然栽培、10月末に収穫されたブドウは22日間皮と一緒にマセラシオンし、次に澱と共に191日間、自然酵母により発酵させ、ボトリングの際にホンの僅かな亜硫酸塩を加え、フィルターには掛けない。

アルコール度は13.5%あり、チーズもフレッシュなものから熟成したものまで合います。

香りは蜂蜜のような甘さが広がるのですが、口に含むとドライで持続性もあります。

2011年ヴィンティージは9300本のみの生産という希少なワインです。

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明日収穫予定の赤ブドウサグランティーノ。 今年2016年は量は思ったより期待出来ないが、

クオリティに期待ができるそうです。

MONTEFALCO SAGRANTINO D.O.C.G.  

畑から名前を取ったPAGLIAROは2008年が飲み頃です。

100%サグランティーノを使用。皮や種と一緒に38日間マセラシオンし、10か月間ステンレスタンクに、33日間大樽にて寝かします。健康に害しないほんの僅かな亜硫酸塩を移し替えの際に入れて、ワイン本来の味わいを保ちます。

アルコール度15%というサグランティーノの力強さを感じます。よって、鴨肉、牛肉、豚肉のロースト、熟成チーズ、プルーンジャムのクロスタータなどに良く合います。

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さて、PASSITO Montefalco Sagrantino D.O.C.G.

2008年は5~6月に雨が多く、夏はからっとし、秋、冬はも湿度はそんなに高く無かった年でした。もちろんパッシートの為に必要なカビは十分であった為、2008年は理想的なパッシートに仕上がっております。

10月中頃に収穫し、その後1月中頃まで乾燥させます。そのブドウを皮と一緒に39日間マセラシオンを行います。更に1057日間最初の澱と一緒に寝かせます。こうして、収穫から4年半後の2013年6月5日にボトリングがされました。 2400本のみ!

パッシートワインと言えば、通常甘い味わいで、ドルチェに合わせて頂きますよね。

ところが、こちらも香り、最初に口に含んだところまでは、ブラックベリー、クロスグリといった甘さが広がりますが、最後はドライですっきりさえします。

よって、パルミジャーノレッジャーノチーズはGiampieroのお勧めで良く合いますし、また、赤肉のロースト、ドライフルーツ、焼き栗にも合わせられます。

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写真右のタンクにはこれから市場に出る予定の新しいワインが入っており、味見させてあげよう。と言ってグラスに注いで下さいました。

パッシートの際に選ばれなかったブドウの再利用ということで、サグランティーノ100%の少し優しい味わいのパッシートワインが誕生。

彼はそれからいろいろと語ってくれました。
朝目覚めると、まず窓から外を眺める習慣があるそうで、
今日やりたい事などを何となく整理するのだそうです。

また巷に出回る安いワインは本当に体に悪く本来のワインの味ではないと情熱的に話してくれました。
だからこそ、VINI VERI(真のワイン)というイベントを丁度Vini Italyと日程を2日づらして開催している。
そこにはイタリア全土から彼らの仲間ともいうべき自然の真のワインの造り手が賛同し、
酸化防止剤や化学的肥料を使用しない健康的なワインを造ろうという活動を行っている。

彼は未だ日本に来た事がないそうで、インポーターはヴィナイオータさんなのでヴィナイオッティマーナの機会に是非いらして頂きたいと懇願させて頂きました。

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彼はオリーブオイルの生産も僅かに行っています。文句なくモライオーロ品種の力強い味わいは最高でした。 このオリーブオイルを自家製のパンに掛けて、彼のワインを頂ければ本当に幸せな気分に満ち足ります。

今年はなぜか湿気のせいか、オリーブ蝿が発生し始めた為、6%という本当に低いオイル抽出度にも関わらず、クオリティを維持するために収穫を早めたそうです。

彼の話では収穫する彼らを見て、『Matti!』(イカレテル!)と声を掛けてくそうです。オリーブのクオリティを理解する人が未だまだこの辺りにはいないのだと嘆いていらっしゃいました。

昨日収穫し搾油を行ったそうです。フラントイオも今までは遠い場所に運んでいたが、今年は少し近隣に見つけたので未だよかったが、どちらにしても、手摘みでクオリティを求めて作られると

1L20ユーロで販売しないとペイ出来ないそうです。

シチリア、ラツィオ、マルケ、トスカーナなどの生産者の話を総合的に見ると、今年は全体的に上質なものは量が求められない為、市場としては値段が上がるはず、またはイタリア以外のオリーブが混ざる可能性も予想されるという。



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さて、彼のご自宅もすぐ傍のピアッツァ(広場)には、お勧めのレストラン' ALCHIMISTA'が

あります。季節の野菜を使った秋の美食。

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町も中世の趣を感じる佇まいで、閑静としていました。

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Autunno, ottobre 2016   

2016年10月 モンテファルコにて Kyoko Matsuyama

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