DOVE SI TROVA? ≪場所は?≫
全ての道はローマに通ず『Tutte le strade conducono a Roma』
ローマからアッピア街道を下って、近距離路線がメインのチャンピーノ空港から直ぐです。ローマはいわゆるチェントロ(旧市街)の外に広がっており、この辺りに来ると、喉かな風景が広がります。
今回は1940年代にここに住んでいた王子様【Principe Alessandrojacopo Boncompagni Ludovisi】がワイン造りをしたという歴史あるワイナリーをご紹介します。
TENUTA DI FIORANO
Via di Fioranello, 19 – Appia Antica – 00134 Roma– Italia
STORIA ≪歴史≫
アルベリコ 王子の友人関係
ブルネッロ・ディ・モンタルチーノの生みの親、ビオンディ・サンティの子孫、タンクレディ・ビオンディ・サンティやワイン生産者であり、有名な評論家のヴェロネッリたち
素晴らしいワインを造ることに成功し、ローマという消費者の多い街が近いことから、どんどん人気を得るようになったのです。
ブドウの樹を全て引き抜いた!?
アルベリコ王子は、自己顕示欲が強い、また他の人を信用しないといった性格から、1998年に、なんと全てのブドウの樹を引き抜いてしまったのです!
1999年以降に、アルベリコ王子に同じ畑にブドウの樹を再植する許しを得てから、従弟やその息子のアレッサンドロが再開させていきました。
アレッサンドロはとても熱心で畑での栽培から、ワイン醸造までオーガニックを採りいれて今のワイナリーが出来上がりました。今では200ヘクタールの土地に、ブドウ畑だけでなく、オリーブや穀類や牧場が広がっています。
実はアルベリコ王子が造ったワインは、古いカンティーナに保管され続けているそうです。と言っても本数はかなり少ないものです。
FIORANOの白ワイン
ブドウはグレケットgrechettoとヴィオニエviognier
樽でシュールリー(濾過せずに澱と一緒に寝かすこと)を行うため、色あいも黄金色に輝いています。
香りは以外な気もしますが、とても複雑で、ミネラルがしっかりと感じられます。熟し始めた白桃やビワの果実味がたっぷり。 また火打ち石やフレッシュなアーモンド、リンドウの花といった表現がふさわしいワインです。
やはり海に近い場所に位置しますので、潮風を浴びた酸度やミネラルを味わいに感じます。
FIORANOの赤ワイン
ブドウはカベルネ・ソーヴィニオンとメルロー。
古い大樽で熟成させます。
色合いは濃厚な活き活きとしたルビー色。
香りはとても複雑で、タールがとても強く感じられます。またほんのり燻製やバルサミックな香り、カシスやブルーベリーといった果実。
繊細なタンニンがあり、木樽から来る甘い香りはありません。 余韻が長く続くエレガントな仕上がりです。
自然がいっぱいの敷地内の植物たち
ローズマリー、ミルト、オリーブ・・・
ローマの喧騒から離れて、静かでのどかな自然いっぱいの空の下でこんなお食事を頂きながら
ワインのテイスティングが出来ます。
(Kyoko Matsuyama)